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【市況】株価指数先物【寄り前】 短期的なリバランスにとどまるかを見極め


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32290 +200 (+0.62%)
TOPIX先物 2294.0 +10.5 (+0.45%)
シカゴ日経平均先物 32295 +205
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。中国で不動産開発業者と大手資産運用会社などの経営不安に加え、景気減速への懸念が高まっているほか、米長期金利の上昇が重荷となり、NYダウはマイナス圏での推移が目立った。しかし、モルガン・スタンレーが強気見通しを維持したエヌビディア<NVDA>が7%を超える上昇となった。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>やインテル<INTC>など、他の半導体株に買い戻しが広がり、上昇に転じた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、自動車・同部品、公益事業、家庭用品・パーソナル用品が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比205円高の3万2295円だった。日経225先物(9月限)は日中比100円高の3万2190円で始まったが、その後は軟化し、米国市場の取引開始直後には3万2070円まで売られ、下落に転じる場面も見られた。しかし、売り一巡後に買い戻され、3万2180円~3万2250円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上放れ、一時3万2300円まで上げ幅を広げ、3万2290円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国市場は半導体株が買い戻されており、この流れを引き継ぐ格好で、指数インパクトの大きい値がさハイテク株には自律反発狙いの資金が向かいやすく、日経平均型優位の展開が見込まれる。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ(3万2170円)を上回って終えており、同水準がサポートとして意識されやすく、25日移動平均線(3万2490円)とのレンジ推移になりそうだ。

 1カ月ほど調整が続いているアドバンテスト <6857> [東証P]は、昨日までの下げで支持線として意識される75日線水準まで下げてきた。いったんはリバウンドが期待される水準までの調整を経て、自律反発狙いの動きは入りやすいだろう。ただし、自律反発の域を脱せないと戻り待ちの売りが入りやすいこともあり、明確な底入れを見極める必要があるだろう。

 また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍に低下した。14.12倍辺りに位置する200日線から下放れを見せているため、短期的なリバランスにとどまる可能性はある。そのため、同線を上回ってくるまではNTショートを巻き戻す流れは強まりづらく、戻りの鈍さが意識される場面では、NTショートに向かわせる可能性もありそうだ。

 なお、VIX指数は14.82(前日は14.84)に低下した。一時16.06まで上昇する場面も見られたが、その後は下げに転じており、リスク選好になりそうだ。ただし、ボトム圏での推移ながらも14.48辺りに位置する25日線を下回ってくるまでは、積極的なロングの動きは限られそうだ。

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