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【材料】サンフロンティア不動産---1Qは減収なるも、ホテル・観光事業が大幅増収で黒字化

サンフロ不 <日足> 「株探」多機能チャートより

サンフロンティア不動産<8934>は9日、2024年3月期第1四半期(23年4-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比19.4%減の184.52億円、営業利益が同36.9%減の42.06億円、経常利益が同37.4%減の41.84億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同33.2%減の31.34億円となった。

不動産再生事業の売上高は前年同期比58.6%減の76.93億円、セグメント利益は同71.1%減の20.47億円となった。1.リプランニング事業では、当期の販売は前年同期に比べ減少したが、投資家様の旺盛な購買意欲は継続しており、第2四半期に入り、販売は順調に推移している。一方、仕入についてはマクロ経済の変動による不動産市況や金融政策の影響等を見極めつつ、積極的に物件購入を進めている。当期末において、契約済みで未決済の物件を含む仕入はコロナ禍前の水準を2割上回るペースで進捗した。しかし、通年の販売件数の5割近くが集中した前年同期と比べ、当期の販売件数が半減したため、売上高と利益は減少した。2.賃貸ビル事業においては、前年同期と比べて、仕入が順調に推移したこともあって棚卸資産の増大に伴う賃料収入の増加により、売上高と利益は増加した。

不動産サービス事業の売上高は前年同期比11.6%増の26.65億円、セグメント利益は同0.6%減の15.51億円となった。1.プロパティマネジメント事業においては、軟調な市況の中、前年同期比、受託棟数を24棟増加させ、売上高、利益ともに増加した。2.ビルメンテナンス事業では、コロナ消毒の減少や不採算現場の解約等により前年同期に比べ売上高は減少し、人件費を吸収できず、利益も減少したが、管理総棟数は9%近く伸長した。3.売買仲介事業においては、前年同期の大型案件の剥落による反動減により、売上高、利益ともに減少した。4.賃貸仲介事業では、成約件数の増加により、前年同期比、売上高、利益ともに増加した。5.貸会議室事業では、企業研修、セミナー、検定試験、全国規模の学会及びイベント等の需要が更に増加し、2022年9月以降に新設した拠点や増床した拠点を含む各貸会議室で受注増となったため、前年同期比、売上高、利益ともに増加した。6.滞納賃料保証事業では、当期の業績はグループ内取引があった前年同期からの反動減により減収減益となったが、空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナーからのニーズは増加しており、新規保証契約及び再保証契約件数とも増加した。

ホテル・観光事業の売上高は前年同期比318.7%増の80.29億円、セグメント利益は26.38億円(前年同期は2.52億円の損失)となった。1.ホテル開発事業は、2023年4月に1軒のホテルを売却したため、前年同期比、売上高、利益ともに増加した。これにより、2022年10月に売却した2軒のホテルを含め、2022年8月に売却契約したホテルの引き渡しは、すべて完了した。2.ホテル運営事業では、全国で合計21ホテル 2,373室を運営している(2023年8月9日現在)。当期は、「全国旅行支援」の延長や訪日外国人観光客の増加を背景に、国内観光需要の拡大が続き、当社グループの高付加価値戦略に基づき、運営するすべてのホテルで稼働率と客室単価が上昇した。その結果、前年同期に比べ、当期の売上高は増加し、黒字となった。

その他の売上高は前年同期比20.4%増の3.68億円、セグメント利益は同8.1%減の0.33億円となった。1.海外開発事業においては、当期は、ベトナムでのマンション管理事業をストック・ビジネスとして推進するとともに、新規のマンション開発に取り組んだ。2.建設事業においては当期の業績は、グループ子会社において大型工事の完成が続いたこと、及びオフィスの電気通信工事の売上増等から、前年同期に比べ、売上高は増加したが、利益率の低い工事が増加したため利益は減少した。

2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比0.3%増の830.00億円、営業利益が同10.7%増増の165.00億円、経常利益が同8.7%増の160,00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.3%減の110.00億円とする期初計画を据え置いている。

《YI》

 提供:フィスコ

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