【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:UACJ、ZHD、DMG森精機
UACJ <日足> 「株探」多機能チャートより
日東紡績<3110>がカイ気配。3日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しをこれまでの25億円から45億円(前期比62.3%増)に上方修正した。減益予想から一転して最終増益の見込みとなったことが好感されたようだ。今期の売上高予想は900億円から920億円(同5.1%増)に上方修正した。第1四半期の業績動向を踏まえて、業績予想に織り込んだ。4~6月期の売上高は前年同期比14.8%減の202億9700万円、最終利益は同77.9%減の10億5900万円だった。原繊材事業ではスマートフォン向けの需要低迷などを背景に減収・営業赤字となり、前年同期に固定資産売却に伴って計上した特別利益の反動も出た。半面、電子材料向けのグラスファイバーは低誘電ガラスの需要回復が鮮明となり、データセンター向けが好調に推移した。
■UACJ <5741> 3,220円 +456 円 (+16.5%) 一時ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
UACJ<5741>がストップ高の水準となる前営業日比501円高の3265円に買われ、2017年11月以来、およそ5年9カ月ぶりの高値をつけた。3日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算で、実力利益を示す棚卸資産影響前の営業利益が前年同期(概算)と比べ約24%増の110億円となった。通期計画(前期比約83%増の360億円)に対する進捗率は、約31%となった。順調な滑り出しとなったことを好感した買いがショートカバーを誘発し、株高に弾みがついた。4~6月期は缶材事業で北米を中心に在庫余剰の影響を受け、販売が減少したものの、自動車関連は回復基調となった。国内事業はエネルギー価格などの高騰分の価格転嫁が奏功し、損益が好転した。売上収益は前年同期比17.6%減の2111億300万円だった。同社は今期から国際会計基準(IFRS)を任意適用している。
■品川リフラクトリーズ <5351> 7,300円 +1,000 円 (+15.9%) ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
品川リフラクトリーズ<5351>はストップ高の7300円に買われ、06年2月以来約17年半ぶりの高値水準になっている。3日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を1400億円から1440億円(前期比15.2%増)へ、営業利益を120億円から142億円(同30.9%増)へ、純利益を120億円から140億円(同68.5%増)へ上方修正し、あわせて中間配当予想を110円から160円へ引き上げたことが好感されている。原燃料・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定を進めたことに加えて、海外事業の成長推進、販売構成差、継続的なコストダウンの成果などにより、上期業績が計画を上回る見通しであることが要因としている。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高366億7000万円(前年同期比23.6%増)、営業利益35億9900万円(同40.7%増)、純利益69億4100万円(同3.6倍)だった。また、9月30日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表しており、これも好材料視されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。
■BASE <4477> 279円 +36 円 (+14.8%) 11:30現在
BASE<4477>は急伸。3日の取引終了後に1~6月期(上期)決算を発表。売上高が前年同期比11.5%増の53億6000万円、営業損益が前年同期から赤字幅縮小となる2億8700万円の赤字で着地しており、これを評価した買いが集まっている。主力のBASE事業、オンライン決済サービスを提供するPAY.JP事業とも流通総額が増加。特にPAY.JP事業の伸びが顕著で全体を押し上げた。販管費の抑制も寄与した。なお、通期見通しに変更はない。
■シグマクシス <6088> 1,457円 +159 円 (+12.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
シグマクシス・ホールディングス<6088>は全般軟調地合いのなかカイ気配スタート、1300円台を気配値のまま一気に駆け上がり、前日比129円高の1427円で寄りついた。1月27日につけた年初来高値1409円を奪回し、約6カ月ぶりに新値街道に突入した。経営コンサルティングビジネスを展開するが、戦略立案から開発、実行までワンストップで対応できる優位性を持ち、人工知能(AI)を活用した高付加価値案件で実績が高い。3日取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(23年4~6月)決算は営業利益が前年同期比70%増の10億7500万円と急拡大した。金融をはじめ旺盛な企業の投資ニーズを背景にコンサル事業が好調で収益を押し上げている。これを材料視する形で投資資金の攻勢が加速している。
■JCU <4975> 3,555円 +350 円 (+10.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
JCU<4975>が急反発している。3日の取引終了後に上限を45万株(発行済み株数の1.75%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視されている。取得期間は23年8月4日から24年1月31日までで、これにより取得した自社株は全て消却する予定だ。同時に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高52億2500万円(前年同期比15.2%減)、営業利益13億7900万円(同31.7%減)、純利益9億4400万円(同41.2%減)となった。個人消費の停滞や巣ごもり需要の終焉に伴い、スマートフォンやパソコン、タブレットなどの高機能電子機器の需要は低調に推移し、中国向けを中心に高機能電子デバイス向けのプリント基板及び半導体パッケージ基板の需要が減少したことが響いた。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高250億円(前期比7.9%減)、営業利益70億円(同24.6%減)、純利益48億円(同20.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■Zホールディングス <4689> 420円 +38.5 円 (+10.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
Zホールディングス<4689>が急反発し、2月3日につけた年初来高値が視界に入った。3日の取引終了後に24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比10.2%増の4305億2300万円、最終利益は同47.9%増の373億1600万円だった。調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は同15.6%増の999億9300万円だった。売上収益と調整後EBITDAは4~6月期として過去最高となり、業況を評価した買いを集めたようだ。メディア事業ではショッピング広告を除き、広告関連売上収益が増収となった。LINEの有償アカウント数が増加したほか、コマース事業では「Yahoo! ショッピング」の粗利率が上昇するなど、収益性が大幅に改善した。更に、22年10月に連結子会社化したスマートフォン決済のPayPayの連結EBITDAは17億円と、四半期ベースで初めて黒字に転じた。あわせてZHDは、取締役でヤフー社長の小沢隆生氏が9月30日付で退任すると発表した。10月1日に発足する「LINEヤフー」の顧問に就任する予定としている。
■DMG森精機 <6141> 2,546円 +202 円 (+8.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
DMG森精機<6141>が急反発している。3日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を5000億円から5250億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を500億円から525億円(同27.4%増)へ、純利益を320億円から335億円(同31.9%増)へ上方修正したことが好感されている。豊富な受注残が業績安定に寄与していることに加えて、5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX、GXを実現するMX(マシニング・トランスフォーメーション)への需要が引き続き堅調で、グローバルで受注が好調に推移したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高2495億3800万円(前年同期比14.4%増)、営業利益225億5800万円(同27.5%増)、純利益149億900万円(同32.0%増)だった。
■芝浦メカトロニクス <6590> 25,200円 +1,610 円 (+6.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は16%増益で着地」が好感された。
芝浦メカトロニクス <6590> [東証P] が8月3日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比15.5%増の22億円に伸び、通期計画の67億円に対する進捗率は33.0%に達し、5年平均の16.7%も上回った。
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■カシオ計算機 <6952> 1,259.5円 +79.5 円 (+6.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
3日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は7%増益・上期計画を超過」が好感された。
カシオ計算機 <6952> [東証P] が8月3日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比7.1%増の60.9億円に伸び、4-9月期(上期)計画の55億円に対する進捗率が110.8%とすでに上回り、さらに5年平均の46.5%も超えた。
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■ギフトホールディングス <9279> 2,318円 +145 円 (+6.7%) 11:30現在
3日に発表した「7月既存店売上高は16.4%増」が買い材料。
7月既存店売上高は16.4%増。
■マークラインズ <3901> 2,745円 +170 円 (+6.6%) 11:30現在
3日に決算を発表。「上期経常が24%増益で着地・4-6月期も31%増益」が好感された。
マークラインズ <3901> [東証P] が8月3日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比23.8%増の9.7億円に伸び、通期計画の19億円に対する進捗率は51.2%に達し、5年平均の47.6%も上回った。
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■日本通信 <9424> 244円 +12 円 (+5.2%) 11:30現在
日本通信<9424>が急反発している。3日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、売上高17億1500万円(前年同期比26.7%増)、営業利益2億6700万円(同68.6%増)、純利益5億9700万円(同3.7倍)と大幅増収増益となったことが好感されている。MVNO事業で「日本通信SIM」を中心とする音声定額・準定額サービスが成長したほか、イネイブラー事業におけるパートナーブランドの音声サービスの成長が牽引役となった。なお、24年3月期通期業績予想は非開示となっている。
■花王 <4452> 5,494円 +244 円 (+4.7%) 11:30現在
花王<4452>が大幅反発している。3日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、営業利益を1200億円から600億円(前期比45.5%減)へ、純利益を880億円から410億円(同52.3%減)へ下方修正したものの、株価には織り込み済みとの見方が強いようだ。既存ビジネスでの予想に変更はなく、売上高は1兆5800億円(同1.9%増)の従来見通しを据え置いたものの、約600億円の構造改革費用を計上する見通しであることが利益を押し下げるという。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高7385億2800万円(前年同期比0.6%増)、営業利益259億円(同51.7%減)、純利益166億2400万円(同57.3%減)だった。
■ジャパンエン <6016> 4,690円 +700 円 (+17.5%) ストップ高 11:30現在
ジャパンエンジンコーポレーション<6016>が寄り付き大口の買い注文にカイ気配スタートとなり、25日移動平均線を一気に上放れてきた。同社は船舶用ディーゼル機関の専業メーカーだが、足もとの業績は絶好調に推移している。3日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は営業利益が前年同期比2.3倍の2億2800万円と急拡大、対通期進捗率も46%に達した。24年3月期営業利益は前期比13%増の5億円予想と2ケタ成長を見込んでいるが、一段の業績上振れ期待が高まっている。これを受けて目先上値を見込んだ買いを呼び込んでいる。
■GMO TECH <6026> 3,410円 +500 円 (+17.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
GMO TECH<6026>がストップ高の3410円水準でカイ気配となっている。3日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を60億円から62億円(前期比13.6%増)へ、営業利益を3億5000万円から5億円(同2.2倍)へ、最終利益を2億8000万円から3億6500万円(前期2億9500万円の赤字)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を125円47銭から165円59銭へ引き上げたことが好感されている。アフィリエイトサービスにおいて既存大口顧客の失注があったことで、上期の売り上げ水準は低下したものの、前期に行った人材への投資やアフィリエイトサービスの取引先開拓のための投資などの効果が実現してきており、粗利率の高い新規案件が積み上がっていることが要因。特にストック型収益のMEOサービスが安定して顧客数を増加させ、下期も順調に推移すると見込まれることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高28億4900万円(前年同期比14.7%増)、営業利益3億300万円(同35.7%増)、最終利益2億4300万円(前年同期2億400万円の赤字)だった。
●ストップ高銘柄
アジャイル <6573> 481円 +80 円 (+20.0%) ストップ高 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース