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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:サンリオ、AZ丸和HD、新光電工

サンリオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■サンリオ <8136>  7,706円  +1,000 円 (+14.9%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 サンリオ<8136>が全体下げ相場に逆行してカイ気配スタート、気配値のまま新値街道に再突入した。足もとの業績はインバウンド効果が発現し、会社側の想定を上回って好調に推移している。2日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の112億円から170億円(前期比28%増)に大幅増額した。更に好業績を背景に株主還元も強化し、年間配当は従来計画の35円から45円(前期実績は35円)に10円上乗せした。これらを好感する形で買い人気を集めた。国内で運営する店舗やテーマパークへの来客数が増勢顕著となっている。これは脱コロナでの経済再開(リオープン)効果に加え、訪日外国人観光客の急増が反映された。「ハローキティ」を主軸とするキャラクターの販売やライセンス事業などに追い風が強まっている。

■日本ライフライン <7575>  1,118円  +137 円 (+14.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 日本ライフライン<7575>が急伸。5月22日につけた高値1095円を上抜け、年初来高値を更新した。2日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)決算を発表し、営業利益は前年同期比17.3%増の31億7600万円だった。通期で減益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での増益が好感され買われている。新型コロナウイルスの5類移行を背景に、手術件数が増加したことが追い風となった。ただ、一部商品の商流変更などが影響し、売上高は同0.1%減の129億5400万円にとどまった。利益面では、一時的な雑収入の発生や研究開発費の減少が寄与した。通期の減収減益見通しは据え置いている。

■AZ丸和HD <9090>  2,127円  +216 円 (+11.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 AZ-COM丸和ホールディングス<9090>が切り返し急。2日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比16.1%増の475億2800万円、経常利益は同44.9%増の37億5100万円だった。経常利益の中間期計画に対する進捗率は67%と順調で、業績の上振れを期待した買いを集めたようだ。EC市場の成長が追い風となるなか、輸配送事業では配送エリアと稼働台数の拡大が奏功。3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)領域においても、物流センターの拡充が寄与したほか、スーパーマーケットの業務拡大、ドラッグストアをはじめとする医薬・医療関連の出荷物量の増加が収益に貢献した。

■伊藤忠テクノ <4739>  4,347円  +426 円 (+10.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が急伸した。2日の取引終了後、伊藤忠商事<8001>子会社のデジタルバリューチェーンパートナーズがCTCに対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は1株4325円で、非公開化を目指す。CTCの株価はTOB価格を上回る水準まで買われた。買い付け予定数は8962万5766株(下限1255万0000株、上限設定なし)。買い付け期間は8月3日~9月14日を予定する。TOB成立後は所定の手続きを経て、CTC株は上場廃止となる見通し。東京証券取引所は2日、CTCを監理銘柄(確認中)に指定した。伊藤忠はCTCと一体となることでグループの経営資源を迅速かつ柔軟に相互活用し、相乗効果を発揮していく。

■スカパーJ <9412>  632円  +41 円 (+6.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 スカパーJSATホールディングス<9412>が大幅反発し、2016年4月以来、7年4カ月ぶりの高値をつけた。2日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、営業収益が前年同期比4.2%増の300億900万円、最終利益が同23.5%増の49億8200万円だった。最終利益の進捗率は通期計画(150億円)に対し33%と順調な滑り出しとなり、好感されたようだ。国内衛星ビジネスにおける機器販売の増加や、ハイスループット衛星「JCSAT-1C」および「Horizons 3e」の利用拡大が追い風となり、宇宙事業が増収増益となるなど、業績を押し上げる要因となった。

■新光電気工業 <6967>  6,070円  +357 円 (+6.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 新光電気工業<6967>が急反発した。米ブルームバーグ通信が2日、富士通<6702>が新光電工の売却を目指して実施した1次入札の結果、米投資ファンドのKKRや政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)など4陣営が買い手候補として残っていることが分かったと報じた。9月中旬にも2次入札が実施される可能性があるという。新光電工に対しては、買収時に株価に上乗せされるプレミアムを期待した買いが集まった。報道によると、ベイン・キャピタルやアポロ・グローバル・マネジメントも買い手候補として残った。JICは複数の事業会社とコンソーシアムを組む方向で調整しており、交渉相手には大日本印刷<7912>や三井化学<4183>が含まれるとしている。

■京王電鉄 <9008>  4,937円  +220 円 (+4.7%)  11:30現在
 京王電鉄<9008>が急反発した。2日の取引終了後、24年3月期の通期業績予想の上方修正を発表。経常利益の見通しをこれまでの197億円から317億円(前期比45.6%増)に見直し、減益予想から一転して増益の計画とした。インバウンド(訪日外国人)の需要回復や鉄道運賃改定効果などを織り込んでおり、業況を評価した買いが集まったようだ。今期の売上高は3680億円から3880億円(同11.8%増)に見通しを引き上げた。連結子会社の京王建設がNB建設(横浜市神奈川区)の全株式を取得し、連結対象に入ったことも利益を押し上げる要因とる。京王はあわせて、新宿駅西南口地区開発計画と、京王線新宿駅改良工事事業の推進を決定したとも開示した。工期は2040年代までを予定し、総事業費は現時点では3000億円を想定する。

■川崎汽船 <9107>  4,535円  +168 円 (+3.9%)  11:30現在
 川崎汽船<9107>が一時6%高で4600円台に買われ連日の年初来高値更新。このほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手海運株が頑強な値動きをみせ、業種別騰落でも「海運」は一時2%を超える値上がりで異彩を放っている。川崎汽は2日取引終了後に発行済み株式数の4.7%にあたる1167万6000株、金額にして600億円を上限とする自社株買いを発表、これが株価を強く刺激している。外部環境面では日米ともに金利が上昇傾向にあるなか、ハイテク系グロース株には向かい風が強く、相対的にバリュー株の優位性が高まっている。そのなか、低PBR・高配当利回りの海運への投資資金シフトが鮮明に。

■ジョイフル本田 <3191>  1,678円  +44 円 (+2.7%)  11:30現在
 ジョイフル本田<3191>は3日ぶりに反発した。2日の取引終了後、取得総数500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の7.67%)、取得総額50億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて24年6月期の年間配当を前期比4円増配の50円とする計画を示しており、株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。自社株の取得期間は8月7日~2024年3月20日とする。あわせて開示した24年6月期の単体業績予想は、売上高で前期比8.6%増の1340億円、最終利益で同8.5%減の78億円を見込む。

■五洋建設 <1893>  800.2円  +17.8 円 (+2.3%)  11:30現在
 五洋建設<1893>が4連騰で800円台に乗せた。2021年5月以来、およそ2年3カ月ぶりの高値圏で推移する。2日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比18.8%増の1272億7300万円、最終利益は同47.6%増の47億7800万円だった。大幅な増収増益となったことに加え、4~6月期の国内土木・建築事業の受注額も増加しており、買い安心感をもたらしたようだ。単体での受注額は国内土木事業で同40.0%増の478億円、国内建築事業で同15.9%増の387億円となった。海外建設事業では大型工事の受注がなく、同93.9%減の49億円となった。

■東電HD <9501>  569.3円  +5.4 円 (+1.0%)  11:30現在
 東京電力ホールディングス<9501>が堅調。2日の取引終了後に24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表し、最終損益は1362億8600万円の黒字(前年同期は481億7100万円の赤字)となった。燃料価格の下落に伴い、燃料費等調整制度の期ずれ影響が好転したことが影響した。同社株は7月中旬以降、上げ足を速めて8月1日に年初来高値をつけた。決算発表直前の2日は売りが目立ったものの、4~6月期が最終黒字となったことが買い安心感をもたらしたようだ。日経平均株価が連日の大幅安となるなど、投資家のリスク許容度が低下するなかにあって、同社株のディフェンシブ性に着目する向きもあり、日足・ボリンジャーバンドのプラス1シグマを下回ったところで押し目買いが入り下げ渋った。

■三菱UFJ <8306>  1,130.5円  +2.5 円 (+0.2%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>がいずれも全般波乱相場に抗し3日ぶりに反発するなどメガバンクの頑強な値動きが目立つ。日米で金利上昇傾向にあるなか、ハイテク株には厳しい地合いとなっているが、一方で銀行セクターには収益面で追い風が意識される状況にある。前日に米長期金利が一時4.1%台まで上昇、国内の新発10年物国債利回りも0.645%と2014年4月以来9年4カ月ぶりの高い水準をつけており、メガバンクは運用環境の改善が期待される局面にある。三菱UFJについては今週1日に発表した23年4~6月期の最終利益が前年同期比4.9倍の5583億円と大幅増益を達成しており、これも買い安心感につながっているもようだ。また、低PBR・高配当利回りも買いの根拠となっている。

■ヤマハ <7951>  4,860円  -597 円 (-10.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 2日に決算を発表。「今期最終を8%下方修正」が嫌気された。
 ヤマハ <7951> [東証P] が8月2日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比21.8%減の67.2億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の420億円→385億円(前期は381億円)に8.3%下方修正し、増益率が10.0%増→0.8%増に縮小する見通しとなった。
  ⇒⇒ヤマハの詳しい業績推移表を見る

■NOK <7240>  1,920.5円  -233.5 円 (-10.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 NOK<7240>が大幅安となっている。同社は2日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の262億円から235億円(前期比52.8%増)に引き下げた。売上高予想も7480億円から7352億円(同3.6%増)に下方修正。中国市場及びASEAN市場で自動車向けや一般産業機械向けの販売が想定を下回る見通しに加え、需要回復を見込んでいたハードディスクドライブ向けの販売が低調なことが影響するとしている。

■TDK <6762>  4,856円  -590 円 (-10.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 TDK<6762>がマド開けて続急落。2日の取引終了後に24年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を2兆200億円から1兆9700億円(前期比9.7%減)へ、営業利益を1900億円から1500億円(同11.2%減)へ減額しており、これを嫌気した売りが出ている。HDD用ヘッド・サスペンション、受動部品の販売が想定を下回る見込みとなったことが要因。同時に発表した4~6月期決算は売上高が5033億9900万円(前年同期比1.4%減)、営業利益が263億200万円(同41.0%減)だった。

■イー・ガーディアン <6050>  2,562円  +500 円 (+24.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 イー・ガーディアン<6050>が寄り付き大量の買い注文に値がつかず、気配値のまま一気に株価水準を切り上げている。多岐にわたるセキュリティーニーズにワンストップで対応可能な総合ネットセキュリティー企業として高成長路線を走るが、今期は成長の踊り場にあり、提携戦略などに新たな活路を見いだす構え。2日取引終了後にチェンジホールディングス<3962>との資本・業務提携を発表、これがポジティブサプライズとなり投資資金が集中した。チェンジHDはTOBと第三者割当増資を通じてイーガーディの連結子会社化を目指す方針。TOB価格は前日終値を45%程度上回る1株3000円。また、チェンジHDを割当先に株数152万7716株、発行価格2099円の第三者割当増資も行う。なお、同日発表されたイーガーディの23年9月期第3四半期決算は売上高が前年同期比4%増収ながら営業利益は同22%減の13億6300万円と低調だった。

●ストップ高銘柄
 内海造船 <7018>  2,761円  +500 円 (+22.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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