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【市況】1日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、キャタピラーの好決算で景気減速懸念を払しょく

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、キャタピラーの好決算で景気減速懸念を払しょく

ダウ平均は71.15ドル高の35,630.68ドル、ナスダックは62.11ポイント安の14,283.91で取引を終了した。

重機メーカーのキャタピラー(CAT)の決算が想定外に強く、世界経済の減速懸念を払しょくする形で買いが先行。経済のソフトランディング(軟着陸)期待が根強く、ダウ平均は終日堅調に推移した。一方、金利の上昇でハイテクは売り優勢となった。セクター別では資本財や商業・専門サービスが上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。

重機メーカーのキャタピラー(CAT)は第2四半期決算で北米の売り上げが強く、調整後の1株利益、売上高ともに市場予想を上回り、上昇。配車サービスのウーバー・テクノロジーズ(UBER)は第2四半期決算において創業以来初めて営業黒字を計上したものの、成長ペースの維持を巡って懐疑的な見方が広がり利食い売りが加速。ヘルスケアのCVSヘルスケア(CVS)はコスト削減の一環として従業員5000人削減する計画を発表し下落。電気自動車メーカーのリビアン・オートモーティブ(RIVN)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。

格安航空会社のジェットブルー(JBLU)はアメリカン航空(AAL)との提携解消による国内線の需要鈍化見通しを理由に今四半期の赤字転落の可能性を警告、23年の通期見通しを引き下げ売られた。クルーズ船運営のノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)は第2四半期決算で調整後1株利益が予想を上回ったが、第3四半期の見通しが予想を下回り、売られた。

取引終了後に決算を発表した半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は第2四半期の調整後1株利益や売上高が予想を上回り、時間外取引で上昇している。一方、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は予想を下回った結果を受け、時間外取引で売り優勢となっている。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米ソフトランディング期待でドル一段高

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、142円88銭へ弱含んだ後、143円55銭まで上昇し143円33銭で引けた。米7月ISM製造業景況指数、7月製造業PMI改定値や6月JOLT求人件数が軒並み予想を下回ったためドル買いがいったん後退した。しかし、米国経済のソフトランディング期待が根強く長期金利が一段と上昇するとドル買いが再開した。

ユーロ・ドルは、1.0952ドルへ下落後、1.0989ドルまで上昇し、1.0985ドルで引けた。ユーロ・円は、156円80銭から157円49銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.2795ドルから1.2741ドルまで下落。ドル・スイスは、0.8778フランまで上昇後、0.8743フランまで反落した。


■NY原油:弱含みで81.37ドル、生産調整を期待した買いは一巡

NY原油先物9月限は弱含み(NYMEX原油9月限終値:81.37 ↓0.43)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.43ドルの81.37ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは80.59ドル-81.91ドル。米国市場の序盤にかけて80.59ドルまで売られた後、一時81.91ドルまで戻したが、生産調整を期待した買いは一巡し、通常取引終了後の時間外取引では81ドル台でのもみ合いが続いた。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.62ドル -0.38ドル(-1.19%)
モルガン・スタンレー(MS) 90.94ドル -0.62ドル(-0.68%)
ゴールドマン・サックス(GS)357.72ドル +1.85ドル(+0.52%)
インテル(INTC) 35.80ドル +0.03ドル(+0.08%)
アップル(AAPL) 195.61ドル -0.85ドル(-0.43%)
アルファベット(GOOG) 131.89ドル -1.22ドル(-0.92%)
メタ(META) 322.71ドル +4.11ドル(+1.29%)
キャタピラー(CAT) 288.65ドル +23.48ドル(+8.85%)
アルコア(AA) 35.18ドル -1.01ドル(-2.79%)
ウォルマート(WMT) 159.11ドル -0.75ドル(-0.47%)
《ST》

 提供:フィスコ

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