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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:富士紡HD、エニマインド、大塚HD

富士紡HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士紡ホールディングス <3104>  3,635円  +240 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 富士紡ホールディングス<3104>が急伸、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は25日、同社株のレーティングを新規「バイ」でカバレッジを開始した。目標株価は4200円とした。研磨材部門で手掛けるシリコンウエハー及びCMP(化学的機械研磨)、炭化ケイ素(SiC)向け研磨材の中長期的な需要拡大に伴う成長を考慮している。23年3月期の液晶とHDD用研磨材の売上高比率は推定で16%にとどまる一方、半導体関連比率は70~80%まで高まっており、半導体市場が底入れから反転に向かう25年3月期は増益に転じるとみている。同証券では24年3月期の連結営業利益は前期比38.4%減の30億円(会社予想29億5000万円)の見込みだが、25年3月期の同利益は45億円となると予想している。

■エニマインド <5027>  1,350円  +87 円 (+6.9%)  11:30現在
 AnyMind Group<5027>が7営業日ぶりに反発している。同社は25日、ECマネジメントプラットフォーム「AnyX」で、EC業務の効率化を実現する新機能「ワークフロー」の提供を開始したと発表。これが株価を刺激しているようだ。この機能の活用により、LINE公式アカウントの友だち追加や商品購買を手掛かりとしたメッセージ及びクーポンの自動配信、LINE上での購買完了や配送完了のメッセージ送信、顧客のステータスにあわせた効率的なCRM(顧客管理)施策の実施などが可能になるという。

■大塚ホールディングス <4578>  5,366円  +121 円 (+2.3%)  11:30現在
 大塚ホールディングス<4578>が反発している。25日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績について、売上高が従来予想の8670億円から9475億円(前年同期比16.4%増)へ、営業利益が915億円から1305億円(同94.4%増)へ、純利益が680億円から1025億円(同46.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。すべての事業セグメントが堅調に推移しており、なかでも医療関連事業における持続性抗精神病薬「エビリファイ メンテナ」、抗精神病薬「レキサルティ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」のグローバル4製品が堅調に推移。また、導出品に対するロイヤリティー・マイルストーンやニュートラシューティカルズ関連事業の「ネイチャーメイド」の売り上げも伸長し業績を牽引した。

■三益半導体工業 <8155>  2,975円  +60 円 (+2.1%)  11:30現在
 三益半導体工業<8155>は反発している。25日の取引終了後、300ミリシリコンウエハーの新工場を建設すると発表しており、好材料視されている。現工場の隣接地に新工場棟建設用の土地を770億円で取得。来月にも着工する予定で、25年7月の竣工を予定している。なお、24年5月期業績への影響はないとしている。

■ソシオネクスト <6526>  15,710円  +190 円 (+1.2%)  11:30現在
 ソシオネクスト<6526>、アドバンテスト<6857>など半導体主力銘柄は売り買い交錯、前日終値近辺で強弱観を対立させているが、下値では押し目買いニーズが強い。ソシオネクスは資産運用世界最大手の米キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーが保有株比率6.13%の大株主に浮上しており、株価刺激材料となっている。また、アドバンテスト<6857>は生成AI市場の急拡大を背景に画像処理半導体(GPU)向けテスターの需要が旺盛で、業績成長期待が高まっている。同社はきょう4~6月期決算発表を控えており、この内容にマーケットの関心が高い。

■オービック <4684>  23,260円  +275 円 (+1.2%)  11:30現在
 オービック<4684>は全般軟調地合いに抗して反発。独立系のシステムインテグレータでERPソフトに強みを持ち、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を開拓している。25日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は営業利益が前年同期比16%増の174億3000万円と2ケタ成長を達成した。主力のERPソフトである「オービック7」が好調で収益を押し上げた。24年3月期通期の営業利益は前期比12%増の700億円を予想しているが、足もとの企業DX案件は豊富で、業績上振れの可能性も指摘されている。

■オイシックス・ラ・大地 <3182>  2,315円  +17 円 (+0.7%)  11:30現在
 オイシックス・ラ・大地<3182>が4日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「保育園の給食事業に本格参入する」と報じられたことが好材料視されているようだ。記事によると、カット済みの食材とレシピをセットにしたミールキットに仕上げて販売するという。また、当初は関東と関西の施設を中心に販売し、27年までに100億円の売上高を目指すとあることから、業績への貢献が期待されているようだ。

■サイボウズ <4776>  2,026円  -270 円 (-11.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 サイボウズ<4776>が3日ぶりに急反落し、年初来安値を更新した。25日の取引終了後に6月度の月次業績を発表。売上高は前年同月比14.7%増の21億1100万円と増収基調を維持した半面、営業損益は1億1400万円の赤字(前年同月は4億3100万円の赤字)となった。今年に入り5月までは営業黒字の確保を続けていたが、一転して赤字となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。昨年は3、6、9、12月と四半期末に営業赤字を計上していたが、今年の3月は営業黒字を計上していた。6月のクラウド関連事業の売上高は前年同月比18.6%増の18億4400万円と増収を続けた。

■富士通ゼネラル <6755>  2,979円  -326 円 (-9.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 富士通ゼネラル<6755>が急落。フシ目の3000円を割り込み、年初来安値を更新した。25日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比18.0%減の680億400万円、営業損益は6億6600万円の赤字(前年同期は16億600万円の黒字)となった。営業赤字となったことに加えて、米州とアジアでの通期の空調機売上高予想を下方修正しており、失望売りを促す要因となったようだ。第1四半期は海外向けの空調機事業において、中東や北米向けの前年同期の出荷が高水準となった反動が出たほか、販売代理店の保有在庫が潤沢となったことなどもあって、追加発注が一時的に鈍化した。北米やアジアの販売計画を見直し、上期(4~9月)と通期の売上高予想を下方修正した。為替差益の発生などを踏まえ、上期の経常利益予想は上方修正した。通期の経常利益予想は据え置き、前期比20.5%増の210億円を計画するものの、230億円強とする市場のコンセンサスを下回る水準となっている。

■KOA <6999>  1,692円  -173 円 (-9.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 KOA<6999>が4日ぶりに反落している。同社は25日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比67.7%減の8億6500万円となり、通期計画67億円に対する進捗率が13%弱にとどまっていることがネガティブ視されているようだ。売上高は同9.0%減の169億7200万円となった。北米のディストリビューター向けや中国の自動車・電源向けが減少したことなどが影響。利益面では固定費の増加などが重荷となった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■日本エスコン <8892>  803円  -52 円 (-6.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 日本エスコン<8892>が急反落した。25日の取引終了後に発表した23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算は、売上高は前年同期比17.3%増の479億3900万円、経常利益は同23.0%増の63億1700万円だった。増収増益となったが、通期計画に対する進捗率は経常利益で44%台にとどまった。更に、直近3カ月間の4~6月期では大幅な減収減益となったとあって、業績の下振れを警戒した投資家の売りが出たようだ。第2四半期累計では、分譲マンションの販売は順調に進捗した。あわせて同社は、四条大宮ビル(京都市下京区)の株式取得に伴う資金調達と既存借入の借り換えを目的に、三井住友銀行から総額373億円の借り入れを行うと発表した。

■シマノ <7309>  22,880円  -750 円 (-3.2%)  11:30現在
 シマノ<7309>は大幅安で続落している。25日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想の下方修正を発表した。営業利益は830億円から700億円(前期比58.6%減)に見通しを引き下げており、嫌気された。今期の売上高予想は4600億円から4500億円(同28.4%減)に見直した。市場在庫が高水準で推移するなか、欧州市場で春先の天候不順が響き、需要回復にも遅れが生じる見込みとなった。第2四半期累計の売上高は前年同期比13.3%減の2632億5000万円、営業利益は同33.4%減の539億800万円だった。自転車部門は減収減益となった一方、釣具部門は増収増益となった。ドル高によるアジア通貨安の影響で営業外収益も発生。売上高と各利益は会社計画を上振れて着地した。

■コメリ <8218>  2,901円  -71 円 (-2.4%)  11:30現在
 コメリ<8218>が反落している。25日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1040億7400万円(前年同期比3.3%減)、営業利益84億4000万円(同20.3%減)、純利益56億5400万円(同18.2%減)と2ケタ減益となったことが嫌気されている。農薬、刈払機など農業事業者向け商品やネジ・釘・基礎資材などのプロ向け消耗品が堅調に推移したほか、ペット用品・カー用品部門のPB新商品も好調に推移した。ただ、第1四半期が最大の販売ピークである植物、園芸用品が4~5月の天候不順の影響で苦戦したことや、前年に肥料の駆け込み需要があった反動が大きく響いた。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高3860億円(前期比1.7%増)、営業利益270億円(同3.6%増)、純利益173億円(同1.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,315.5円  -29 円 (-1.2%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株が総じて軟調。足もと外国為替市場で円が買い戻されドル安・円高に振れている。1ドル=141円台を下回る水準でもみ合っており、円安一服を受けて為替感応度の高い自動車セクターには向かい風が意識されやすくなっている。また、中国の景気減速が取り沙汰されるなか、同国での自動車販売が伸び悩むことへの警戒感も根強い。そうしたなか、きょうは日産自の4~6月期決算発表が予定されており、この内容を見極めたいとの思惑から買いが手控えられているもようだ。

■テセック <6337>  3,350円  +502 円 (+17.6%) ストップ高   11:30現在
 テセック<6337>は急騰。半導体選別装置(ハンドラ)や個別半導体用の測定装置などを手掛け、同分野での商品競争力は世界でも屈指。生成AI市場の拡大を背景とした新たな半導体設備投資需要やパワー半導体向けの旺盛な生産増強ニーズを取り込み、足もとの業績は絶好調に推移している。25日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は営業利益が前年同期比71%増の5億1700万円と急拡大した。これを評価する形で投資資金が攻勢をかけている。

●ストップ高銘柄
 テセック <6337>  3,350円  +502 円 (+17.6%) ストップ高   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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