【市況】前場に注目すべき3つのポイント~レーザーテックの動向に注目~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■レーザーテックの動向に注目
■レーザーテック、23/6上方修正 営業利益 610億円←420億円
■前場の注目材料:三菱自、広州汽車と交渉難航、中国合弁の構造改革
■レーザーテックの動向に注目
25日の日本株市場は買い先行で始まろうが、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。24日の米国市場は、NYダウが183ドル高、ナスダックは26ポイント高だった。エネルギーのシェブロンの予想を上回った決算をきっかけに、今週発表が予定されている企業の決算を期待した買いが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが終了に近づいたとの見方も相場を支える格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比105円高の32715円。円相場は1ドル141円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32490円まで売られる場面が見られた。7月の米総合PMIが予想を下回ったことを受けて、円相場が一時140円40銭台と円高に振れる場面が見られたことがショートに向かわせたようだ。ただし、その後円相場は米国市場の底堅い値動きから141円50銭台と円安に振れており、日経225先物は32750円まで買われる場面もあった。昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好となったが、前日の段階で同線は32837円まで低下してきており、突破を試す動きは意識されやすいだろう。
ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控えるなか、積極的に仕掛けてくる商いは限られるとみられる。重要イベントを前に持ち高調整の動きが中心と考えられ、リバウンドをみせてきたとしても、ショートカバーが中心になるだろう。もっとも、FOMCでの0.25%の利上げは織り込まれ、今会合で利上げ打ち止めが期待されている。一方で、日銀は現時点でイールドカーブコントロール(YCC)政策の副作用に対応する緊急性は乏しいとの認識を示していると伝えられているなか、下へのバイアスは強まりづらく、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
物色の流れとしては決算を手掛かりとして個別物色に向かいやすいなか、昨夕に業績予想の上方修正を発表したレーザーテック<6920>の動向が注目されよう。株価は足もとの調整で保ち合いレンジの下限レベルで推移していることから、リバウンド狙いの買いは入りやすいタイミングではある。一気に200日線を捉えてくるような強い動きをみせることができれば、個人のセンチメント改善にもつながりそうだ。
■レーザーテック、23/6上方修正 営業利益 610億円←420億円
レーザーテック<6920>は2023年6月期業績予想の修正を発表。売上高は1400億円から1520億円、営業利益を420億円から610億円に上方修正した。半導体関連装置の一部で検収・売上時期が前後したことによる製品構成の良化に加え、為替が想定レートに対して円安で推移した影響などで、前回予想を大幅に上回る見込みとなった。また、配当予想を年129円から178円に増額修正した。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(32700.94、+396.69)
・NYダウは上昇(35411.24、+183.55)
・ナスダック総合指数は上昇(14058.87、+26.06)
・1ドル=141.50-60円
・シカゴ日経先物は上昇(32715、大阪比+105)
・米原油先物は上昇(78.74、+1.67)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・三菱自<7211>広州汽車と交渉難航、中国合弁の構造改革
・極東開<7226>豪社を買収、オセアニアに初拠点
・日東電工<6988>東大と、フレキシブルセンサー開発、面直方向の熱流計測
・伊藤忠<8001>北米で再生エネファンド、2800億円規模、日本勢に投資機会
・NTN<6472>軸受異常検知で設備診断詳細に、振動・周波数を分析
・エンシュウ<6218>立型MCの特別仕様機を発売、主軸回転数2.5倍
・中西製作所<5941>食品関連で共同研究拠点、VBとの連携加速
・ローム<6963>ウエアラブル機器向け近接センサー、面積78%減で小型化
・ダイフク<6383>グループのコンテック、AI調剤監査システム開発、種類・数量を同時識別
・JFE<5411>グループ会社、スチール鋼構造物の新溶接法開発、耐久性高め寿命3倍
・旭化成<3407>バイオ医薬品に照準、連続培養に水処理用濾過膜
☆前場のイベントスケジュール
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・特になし
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・特になし
《ST》
提供:フィスコ