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【市況】20日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、一部ハイテク決算に失望感広がる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、一部ハイテク決算に失望感広がる

ダウ平均は163.97ドル高の35,225.18ドル、ナスダックは294.71ポイント安の14,063.31で取引を終了した。

週次失業保険申請件数が2カ月ぶりの低水準となるなど労働市場は依然強く、景気見通しの改善で寄り付き後、上昇。ダウ平均は景気後退を回避することが可能との楽観的な見方が支援し、終日堅調に推移した。一方、金利高や昨日引け後に発表されたテスラ(TSLA)など一部ハイテク決算への失望感でナスダック指数は終日軟調に推移、全体はまちまちで終了した。セクター別では医薬品・バイオテクや保険が上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。

コンピューター・ソリューションを提供するIBM(IBM)は第2四半期決算の内容が予想を上回り、さらに、通期の売上高見通しを据え置いたため需要減速への懸念が和らぎ買われた。地銀のザイオンズ・バンコーポレーション(ZION)は第2四半期の預金総額が予想を上回ったため安心感が広がったほか、アナリストが目標株価を引上げたことで上昇。

一方、航空会社のアメリカン(AAL)は四半期決算で調整後1株利益が予想を大幅に上回り23年の見通しを引き上げたが、夏以降の見通しが冴えず売りが先行。動画配信サービスのネットフリックス(NFLX)は第2四半期決算で会員数が増加したものの売上高が予想に満たず、さらに第3四半期の見通しも予想を下回り下落。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は四半期決算で1株利益が予想を上回ったものの、値下げなどに伴う利益率の悪化が嫌気され大幅に下落した。

取引終了後に四半期決算を発表した貨物運送会社のCSX(CSX)は営業利益が予想を下回り時間外取引で売られている。商業銀行のキャピタルワン(COF)は預金の減少が嫌気され売りが先行したがその後下げ渋っている。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米長期金利上昇でドル買い継続

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、139円49銭から140円50銭まで上昇し、140円07銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数が予想外に前回から減少し2カ月ぶりの低水準となったため労働市場の強さが追加利上げを正当化するとの見方に金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1210 ドルから1.1119ドルまで下落し、1.1130ドルで引けた。ユーロ・円は156円55銭から155円84銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2890ドルから1.2840ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8588フランから0.8684フランまで上昇した。


■NY原油:もみ合いで75.65ドル、ドル高を意識した値動きに

NY原油先物9月限はもみ合い(NYMEX原油9月限終値:75.65 ↑0.36)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+0.36ドルの75.65ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは74.52ドル-76.15ドル。米国市場の前半にかけて76.15ドルまで買われたが、ドル高などが嫌気され、一時74.52ドルまで反落。ただ、その後は下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では75ドル台で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.69ドル +0.16ドル(+0.51%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.80ドル +0.64ドル(+0.69%)
ゴールドマン・サックス(GS)350.86ドル +10.31ドル(+3.03%)
インテル(INTC) 33.37ドル -1.09ドル(-3.16%)
アップル(AAPL) 193.13ドル -1.97ドル(-1.01%)
アルファベット(GOOG) 119.53ドル -3.25ドル(-2.65%)
メタ(META) 302.52ドル -13.49ドル(-4.27%)
キャタピラー(CAT) 261.09ドル -1.66ドル(-0.63%)
アルコア(AA) 32.68ドル -2.16ドル(-6.20%)
ウォルマート(WMT) 157.48ドル +2.86ドル(+1.85%)
《ST》

 提供:フィスコ

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