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【市況】株価指数先物【寄り前】 25日線接近ではショートが入りやすい


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32730 +350 (+1.08%)
TOPIX先物 2268.5 +22.5 (+1.00%)
シカゴ日経平均先物 32740 +360
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米小売売上高は前月比0.2%増と予想を下回ったことで、消費減速が警戒されて軟化する場面が見られたが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化観測が和らぐとの見方にも向かわせた。決算発表が本格化するなか、モルガン・スタンレー<MS>とバンク・オブ・アメリカ<BAC>が発表した4-6月期決算が予想を上回り、いずれも大幅に上昇。このところ予想を上回る決算が相次いでおり、センチメント改善につながった。そのほか、米長期金利の低下を背景にハイテク株が買われた。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、銀行、運輸が上昇した一方で、不動産、公益事業、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比360円高の3万2740円だった。日経225先物(9月限)は日中比20円安の3万2360円で寄り付き、その後は3万2330円~3万2480円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に急伸し一気に3万2600円を回復すると、その後も上げ幅を広げており、一時3万2800円まで買われた。引け間際に利食いに押されたが、3万2730円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σを中心に、-2σと25日移動平均線によるレンジ内で推移している。ナイトセッションで-1σを上回ってきたことで、25日線を試す動きが意識されやすいだろう。ただし、国内では来週から本格化する決算を前に積極的な売買は手控えられやすく、25日線に接近する場面ではショートが入りやすいと考えられる。

 また、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合が通過するまでは、方向感はつかみづらいだろう。米国市場の強い相場展開を背景に、日本株での利益確定に対して米国への資金シフトが意識されやすい面もある。円相場の動向に振られやすい需給状況でもあり、米国との連動性はそれほど強まらないだろう。

 そのため、まずはロング対応になるものの、25日線突破を見極める必要がある。足もとの調整で13週線とのカイ離が縮小していることから過熱感は和らぎ、調整一巡感も意識されやすい水準である。25日線を捉えてくるようだと、4日に付けた戻り高値3万3810円がターゲットとして意識されてくる。そのため、-1σと25日線が位置する3万2420円~3万2930円のレンジを想定するが、25日線突破では+1σが位置する3万3440円とのレンジに切り上げたい。

 VIX指数は13.30に低下した。25日線に上値を抑えられる形状が続いているが、米国市場の強い流れのなかで、それほど低下していないことから、やや神経質にさせそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.41倍となり-1σ水準まで低下した。買い一巡後の戻りの鈍さが意識されてくる局面では、ややNTショートによるスプレッド狙いの動きが入りやすいだろう。

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