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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「25日線突破を確認するまで静観」

株式評論家 富田隆弥

◆12日に発表された米国の6月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.0%と12カ月連続で伸び率が鈍化し、市場予想の+3.1も下回った。マーケットは「インフレ鈍化により米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げは最終局面にきた」との見方を強め、同日のNYダウナスダックは3日続伸。金利は低下し、為替(ドル円)は一時1ドル=138円17銭までドル安・円高に振れた。

◆翌13日の日経平均株価は前日比475円高の3万2419円と大きく反発した。3日高値の3万3762円から12日安値の3万1791円まで7日間で1971円幅(5.8%)も下げていただけに、買い戻しを交えて上げ幅を広げた格好だ。また、サイコロジカルラインの3勝9敗(25%)、RCI(順位相関指数)9日線の-88%など短期テクニカル指標も底値圏にきていた。

◆だが、これで底打ち反転したとはまだ言えない。日経平均株価は6月27日の調整安値3万2306円を割り込み、6月19日と7月3日の3万3700円台の高値で「ダブルトップ」を確定。大発会(1月4日)から上昇を半年続け、その安値期日にダブルトップを付けたことは懸念ポイントとなる。

◆為替は6月30日の1ドル=145円から7円以上も円高に振れている。今月下旬から決算発表が本格化し、25~26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える。そしてバカンス(夏休み)シーズンを迎える。これらを踏まえると、日経平均株価が25日移動平均線(13日時点3万2963円)を明確に突破して好転の兆しを見せるまで、慌てることなく様子見することも一策と思われる。

(7月14日 記、次回更新は7月22日を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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