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【市況】株価指数先物【寄り前】 米雇用統計を控え、短期的にショートが入りやすい


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32380 -350 (-1.06%)
TOPIX先物 2253.0 -20.0 (-0.87%)
シカゴ日経平均先物 32450 -280
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)が注視する6月のADP雇用統計は、非農業部門の雇用者数が予想を大きく上回ったほか、6月のISM非製造業景況指数も予想を上回り、4カ月ぶりの高水準だった。金融引き締め長期化の懸念が重荷となり、NYダウの下げ幅は一時500ドルを超える場面が見られた。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、ソフトウエア・サービス、商業サービス・用品が上昇した一方で、エネルギー、耐久消費財・アパレル、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比280円安の3万2450円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比130円安の3万2600円で始まり、開始直後に3万2720円まで下げ幅を縮め、3万2560円~3万2720円辺りで保ち合いを継続。しかし、中盤にかけて軟化すると、米国市場の取引開始後には一時3万2220円まで下落幅を広げる場面があった。売り一巡後は3万2500円まで下げ幅を縮めたものの勢いはなく、終盤にかけて弱い基調が続くなか、3万2380円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、売り優勢の展開になりそうだ。ADP雇用統計の結果を受けて、7日発表の6月の米雇用統計で雇用者数の増加が見込まれるなかでは、ロングは入りづらいだろう。また、国内要因ではパッシブ型ETFの決算となる。分配金を支払うために株式や先物を売却する必要があるため、これに伴う売りが警戒されそうだ。

 日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-1σが位置する3万2320円を下回る場面も見られ、いったんは押し目待ち狙いのロングは入りやすい水準である。しかし、ボリンジャーバンドが収斂してきたなかでトレンドは強まりやすく、-2σの3万1750円、-3σの3万1170円水準までの調整も意識しておきたい。

 パッシブ型ETFの決算は本日と週明け10日となるが、想定されている需給要因であるため、ヘッジの巻き戻しや押し目待ちのロングが控えている。ただし、米国市場の不安定な流れが買いのタイミングを遅らせる可能性もあるため、底入れは10日以降になると考えられる。本日も戻りの鈍さが意識される局面では、短期的なショートが入りやすいだろう。オプション権利行使価格の3万2000円~3万2500円処のレンジを想定する。

 VIX指数は15.44に上昇した。一時17.08まで切り上がり、75日移動平均線水準まで上昇する場面が見られた。米雇用統計の結果次第では75日線を明確に上放れてくる可能性があるため、ロングを手控えさせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.39倍に低下した。一時14.35倍まで下げており、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面が見られた。バンドは拡大を見せてきており、下へのバイアスが強まりやすいタイミングでもある。-3σが位置する14.30倍辺りまでの低下を想定したNTショートに向かわせやすいだろう。

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