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【材料】アディセット、臨床試験は好調も冴えない反応 まだ不確実性があるとの指摘=米国株個別

 バイオ医薬品のアディセット・バイオ<ACET>が大幅安。再発または難治性の進行性B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした治験薬「ADI-001」の第1フェーズの臨床試験結果を発表。全奏効率71%、完全奏効率63%を全用量レベルで実証し、安全性も良好で、サイトカイン放出症候群や免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群の有意な発現は認められなかったとしている。来年上半期にフェーズ2の試験へ移行予定。

 ただ、株価は冴えない反応。今回の発表を受けて複数のアナリストが目標株価を引き下げている。対象集団における薬剤の耐久性にはまだ不確実性があると指摘。ピピボタル試験のタイムラインの遅れの可能性に基づき目標株価を引き下げたとしている。

 別のアナリストは「本薬は依然として高い競争力を有するとしながらも、二重特異性治療薬の真の耐久性については時間の経過とともにCR率(全奏効率)が低下していることから、明らかなCRテールの欠如を考えると、疑問が残る」と述べた。

【企業概要】
 がんやその他の疾患に対する同種異系のガンマデルタT細胞療法を発見・開発する臨床段階のバイオテクノロジー会社。ガンマデルタT細胞は、腫瘍細胞を認識し攻撃する固有の能力を持ち、その細胞に独自の技術と製造方法を適用して、血液悪性腫瘍や固形がんの治療法を開発する。

(NY時間10:31)
アディセット<ACET> 2.18(-2.48 -53.22%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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