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【市況】ダウ平均は横ばい 高値警戒感は続きIT・ハイテク株は売り強まる=米国株概況

NY株式26日(NY時間16:21)
ダウ平均   33714.71(-12.72 -0.04%)
S&P500    4328.82(-19.51 -0.45%)
ナスダック   13335.78(-156.74 -1.16%)
CME日経平均先物 32625(大証終比:-25 -0.08%)

 きょうのNY株式市場、ダウ平均は横ばいで推移した一方、IT・ハイテク株には売りが強まり、ナスダックは大幅続落。市場は、各国中銀が想定以上の利上げを行う必要があるかどうかを見極め、その過程で減速している経済にさらにブレーキをかけることを懸念しており、先週からの高値警戒が続いている。

 先週までにFRBをはじめとする主要中銀がタカ派的なシグナルを発したことで、金利上昇が景気を後退させるとの懸念が再燃。

 きょうからポルトガルのシントラでECBのフォーラムが開催され、ラガルドECB総裁を始め、28日水曜日にはパウエルFRB議長も参加する。植田日銀総裁、ベイリー英中銀総裁も参加。ここで投資家は、金融政策に関するガイダンスを再度精査することになるとの指摘も聞かれる。

 「中銀は予想以上に積極的になる可能性があり、それが市場の勢いを弱めている。金融引き締めにもかかわらず、いまのところ米経済は底堅さを見せているが、4-6月期決算と7月FOMCが株式市場にとって次の重要なイベントとなる」との声も聞かれた。

 なお、週末にロシアで発生した民間軍事会社ワグネルの反乱は短期で終結したが、株式市場にはほとんど影響を与えていない。

 テスラが下落。米大手証券のアナリストが最近の株価の大幅上昇と厳しい価格環境を指摘し、投資判断を「中立」に引き下げた。

 ファイザー<PFE>が下落。同社は減量薬「ロティグリプロン」の初期開発を中止し、糖尿病と肥満に対するもう1つの治験薬であるダヌグリプロンの試験は継続すると発表した。

 電気自動車(EV)のルーシッド<LCID>が上昇。英アストンマーティンとEV技術で提携すると発表した。

 バイオ医薬品のファイブロジェン<FGEN>が急落。取引開始前に、肺疾患特発性肺線維症(IPF)の治験薬「パムレブルマブ」の後期臨床試験で主要目標を達成できなかったことを明らかにした。

 バイオ医薬品のバイオメア・フュージョン<BMEA>が2型糖尿病患者を対象とした治験薬の臨床試験で良好な結果を発表した。ただ、株価は大幅安。同社株は今年に入ってすでに200%上昇していることや、アナリストからデータに懐疑的な見方が出ている。

 米地銀のパックウェスト<PACW>が上昇。取引開始前に35億ドル相当の資産担保ローンのポートフォリオを投資会社アレス・マネジメントに売却したことを明らかにした。

 クルーズのカーニバル<CCL>が決算を受け下落。好決算ではあったものの、同社株は今年に入ってすでに96%上昇しており、今回の決算は物足りない内容との受け止めの模様。

 きょうはIT・ハイテク株が売りに押される中、ウーバー・テクノロジーズ<UBER>に買いが膨らんだ。アナリストが目標株価を従来の45ドルから50ドルに引き上げた。

ファイザー<PFE> 36.89(-1.41 -3.68%)
ルーシッド<LCID> 5.55(+0.08 +1.46%)
ファイブロジェン<FGEN> 2.71(-13.34 -83.12%)
バイオメア<BMEA> 24.42(-6.26 -20.39%)
パックウェスト<PACW> 7.52(+0.29 +4.01%)
ウーバー<UBER> 44.42(+1.08 +2.49%)
カーニバル<CCL> 14.60(-1.20 -7.59%)

アップル<AAPL> 185.27(-1.41 -0.76%)
マイクロソフト<MSFT> 328.60(-6.42 -1.92%)
アマゾン<AMZN> 127.33(-2.00 -1.55%)
アルファベットC<GOOG> 119.09(-3.93 -3.19%)
テスラ<TSLA> 241.05(-15.55 -6.06%)
メタ・プラットフォームズ<META> 278.47(-10.26 -3.55%)
AMD<AMD> 107.51(-2.50 -2.27%)
エヌビディア<NVDA> 406.32(-15.77 -3.74%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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