【市況】株価指数先物【寄り前】 ボリンジャーの+1σ水準では押し目狙いのロングで対応したい
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33080 -260 (-0.77%)
TOPIX先物 2266.0 -18.0 (-0.78%)
シカゴ日経平均先物 33105 -235
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
20日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。中国人民銀行(中央銀行)が10カ月ぶりに政策金利の引き下げに踏み切ったことで、中国景気の先行き不安を背景に売り優勢となった。また、21日と22日に予定されるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言に注目が集まるなか、タカ派的な姿勢を示すとの懸念が高まっていることも重荷となった。S&P500業種別指数はテスラ<TSLA>が大幅に買われたことで自動車・同部品が4%超の上昇となったほか、ヘルスケア機器・サービス、半導体・同製造装置がしっかり。半面、エネルギー、電気通信サービス、素材、耐久消費財・アパレル、不動産の弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比235円安の3万3105円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比70円安の3万3270円で始まり、開始直後に付けた3万3290円を高値に売り優勢の展開。3万3050円まで売られた後、3万3260円まで買い戻されたものの、米国市場の取引開始後に売り直され、3万3020円まで下落幅を広げた。終盤にかけて3万3080円~3万3170円処で保ち合い、3万3080円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、3万3000円辺りでの攻防になりそうだ。中国景気の先行き不安は、前日の日中取引の下落で織り込んでいるため下へのバイアスは強まらないと考えられるが、米国同様、FRB議長の議会証言を控えて模様眺めムードは高まるだろう。
ただし、日経225先物はナイトセッションでの下落により、3万2950円辺りまで切り上がりを見せているボリンジャーバンドの+1σに接近してきた。これまで切り上がる+1σと+2σとのレンジに沿ったトレンドを形成しており、想定された調整の範囲内である。節目の3万3000円割れを仕掛けてくるショートが入りやすいとみられるが、+1σ水準では押し目狙いのロングで対応したいところだ。イレギュラー的な展開を考慮しつつ、オプション権利行使価格の3万2875円~3万3375円のレンジを想定する。
VIX指数は13.88に低下した。パウエルFRB議長の議会証言を控えるなかで、ボトム圏での推移を継続しており、落ち着いた状況のなかでリスク選好に向かわせやすいだろう。昨日の日経225先物は3万3000円に接近した場面では、日経平均型のインデックス買いが断続的に入っていた。海外投資家による日本株選好の流れは継続していると考えられる。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.59倍と小幅に上昇した。日経225先物の3万3000円割れからのリバウンドが意識されるようだと、やや日経平均型優位の展開になりそうだ。朝方は米株安の影響でNTショートに振れやすいと考えられるが、NT倍率はボリンジャーバンドの切り上がる+1σを支持線としたトレンドを継続しており、低下する場面ではNTロングを組成するタイミングになりそうだ。
株探ニュース