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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

トーメンデバ <日足> 「株探」多機能チャートより

■トーメンデバ <2737>  5,260円 (-470円、-8.2%)

 東証プライムの下落率トップ。トーメンデバイス <2737> [東証P]が続急落。前週末16日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を3700億円から3550億円(前期比15.0%減)へ、営業利益を70億円から63億円(同48.5%減)へ、純利益を40億円から8億5000万円(同82.7%減)へ下方修正し、あわせて期末一括配当予想を240円から120円へ引き下げたことが嫌気された。取引先が民事再生手続開始の申し立てを行ったことに伴う売り上げ見込み額の減少に加えて、主要製品であるメモリー製品の足もとでの想定以上の市況悪化継続の影響、貸倒引当金及び棚卸資産評価損の発生などが要因としている。

■ツバキナカ <6464>  840円 (-51円、-5.7%)

 東証プライムの下落率3位。ツバキ・ナカシマ <6464> [東証P]が急反落。同社は16日取引終了後、23年12月期通期の連結業績予想を修正。営業損益の見通しを90億円の黒字から45億円の黒字(前期は90億6500万円の赤字)に下方修正したほか、年間配当計画を18円減額の30円(中間配当13円、期末配当17円)にすると発表したことが嫌気されたようだ。売上収益予想は860億円から800億円(前期比1.2%増)に引き下げた。自動車生産台数の回復の遅れや世界的な工作機械受注の落ち込み、納入先の在庫調整などに加え、損益面ではオランダのスタンピング部品工場閉鎖に伴う費用及び需要減が影響するとしている。

■リコー <7752>  1,234円 (-32.5円、-2.6%)

 リコー <7752> [東証P]が5日ぶり反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は16日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価は1600円から1370円に見直した。「オフィスサービスの拡大はすでに株価に織り込み済み」と判断した。オフィスサービスは旺盛な需要の取り込みが今後も期待できるが、すでにこの点は市場の理解が進んでいるとみている。新型コロナウイルス感染拡大で急減した複写機消耗品の回復は市場が想定していたよりも短期間で再び縮小傾向となり、値上げ効果も限定的など、マイナス要素も増えつつあるとしている。

■東エレク <8035>  19,900円 (-500円、-2.5%)

 東京エレクトロン <8035> [東証P]が3日ぶりに反落。そのほかアドバンテスト <6857> [東証P] など半導体製造装置の主力銘柄は売りに押される展開となった。前週末の米国株市場では半導体関連株は総じて安くフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続落、東京市場でも足もとで半導体セクターに逆風となっている。ただ、米株市場でエヌビディア <NVDA> は小幅ながらプラス圏を維持、生成AI関連で需要獲得が進む企業には引き続き投資資金の根強い買いが続いている。国内でもハイスペックの半導体製造装置を手掛けるメーカーへの押し目買い意欲は旺盛のようだ。西村経済産業相が18日に北海道の日の丸半導体新会社ラピダスの工場建設予定地を視察したが、インフラ整備への追加支援に前向きな姿勢が伝わっており、これも半導体周辺にポジティブな思惑を与えている。

■ホンダ <7267>  4,395円 (-59円、-1.3%)

 本田技研工業 <7267> [東証P]が3日続落。前週末16日の取引終了後、23年3月期の決算短信について、新たに生じたリコールの届け出の決定などで、586億円の品質関連費用の発生が見込まれると発表しており、嫌気された。会計監査人の監査報告書日後に発生したことから、連結計算書類及び計算書類の修正が必要となる修正後発事象に該当しないが、23年3月期決算短信については修正後発事象として反映され、6月下旬に提出予定の有価証券報告書の提出と同日に改めて公表するとしている。

※19日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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