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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):HEROZ、フリービット、日本駐車場

HEROZ <日足> 「株探」多機能チャートより
■HEROZ <4382>  2,189円  +400 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 HEROZ<4382>がストップ高。前週末9日の取引終了後、23年4月期の連結決算発表にあわせ、24年4月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比61.0%増の48億円、最終損益は3000万円の黒字(前期は5億7400万円の赤字)となる見通し。黒字転換の計画とともに、株主優待制度の導入を発表しており、ポジティブ視された。既存事業の成長を見込むほか、子会社化したバリオセキュア<4494>とストラテジットが通期で連結決算に寄与することも影響する。また、同社は10月末に株主名簿に記載または記録された700株以上保有の株主を対象に、商品などと交換可能な株主優待ポイントの贈呈を始める。23年4月期はAI(人工知能)やDX(デジタルトランスフォーメーション)支援に関する大型案件の受注などを背景に、売上高は29億8000万円(前の期単独14億8200万円)となった。半面、バリオの子会社化に伴って、段階取得による差損の発生などが響き、最終赤字となった。

■フリービット <3843>  1,800円  +272 円 (+17.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 フリービット<3843>は急騰。同社は接続サービスのインフラ支援サービスなどを行うが、足もとの業績は好調に推移している。前週末9日取引終了後に発表した23年4月期業績は営業利益が前の期比27%増の40億700万円と大幅増益を達成、続く24年4月期も前期比25%増の50億円予想と高水準の伸びを続ける見通しで、2期連続の過去最高利益更新となる。これを好感する形で株価が押し上げられた。株価は前週末に決算発表を警戒して寄り後に値を崩し、大陰線を引いたが、一転してきょうはリバウンド狙いの買いや空売り買い戻しを呼び込む格好となった。

■シーイーシー <9692>  1,683円  +247 円 (+17.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 シーイーシー<9692>が続急伸、年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後、第2四半期累計(2~7月)連結業績予想について、売上高を248億円から256億円(前年同期比9.0%増)へ、営業利益を25億5000万円から30億円(同52.3%増)へ、純利益を17億7000万円から20億7000万円(同40.8%減)へ上方修正したことが好感された。第1四半期において、主要顧客である製造業を中心にICT投資が堅調に推移し、注力事業・主力事業ともに、計画を上振れて着地したことが要因という。特に注力事業ではDX推進を背景としたニーズが増加傾向にあり、売り上げの伸長に加えて高収益商談の獲得が進んだことも寄与する。なお、24年1月期通期業績予想は、売上高510億円(前期比5.8%増)、営業利益55億5000万円(同26.9%増)、純利益38億4000万円(同25.9%減)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(2~4月)決算は、売上高132億2200万円(前年同期比12.0%増)、営業利益18億4200万円(同2.0倍)、純利益12億8600万円(同53.6%増)だった。

■マクビープラ <7095>  19,560円  +2,210 円 (+12.7%)  本日終値
 Macbee Planet<7095>が続急伸。10日付の日本経済新聞朝刊で「グロース市場上場でウェブマーケティング支援を手がけるマクビープラネットの2024年4月期の連結営業利益が前期比3割増の28億円程度になる見通しだとわかった」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、ネット広告の最適化支援サービスが好調なほか、ネットマーケティング(東京都港区)の広告事業を買収したことが寄与するという。報道に対して会社側では、「当社から発表したものではない。業績については概ね報道された内容に近い数字を見込んでいるが現在精査中だ」とコメントしている。なお、決算発表は6月13日を予定している。

■ケアネット <2150>  925円  +101 円 (+12.3%)  本日終値
 ケアネット<2150>が急騰。医師・医療従事者向け会員制サイトをプラットフォームに医薬品メーカーのマーケティングを支援、医薬品の情報提供なども行う。医薬業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れを捉えて商機を獲得し、業績は16年12月期以降前期まで売上高、営業利益ともに拡大路線をひた走る。対して株価は貸株調達による空売りなど需給的要因から、4月以降一貫して下値模索の展開を続けていた。ただ、ここ1カ月ほど800円近辺を下限とする底値もみ合いを続けていたが、目先売り物がこなれた感触もある。きょうは満を持して底値離脱の動きをみせている。

■日本駐車場開発 <2353>  257円  +27 円 (+11.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 日本駐車場開発<2353>が続急伸。9日の取引終了後、取得総数400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.25%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いを実施すると発表し、材料視されたようだ。取得期間は6月19日から8月31日まで。23年7月期第3四半期累計(22年8月~23年4月)の連結決算も発表した。売上高は前年同期比25.8%増の250億8000万円、最終利益は同45.7%増の35億5300万円だった。国内駐車場事業では新規契約物件が増加した。スキー場事業では、入国制限の緩和を背景に、来場者数が大きく増加。テーマパーク事業も好調だった。更に同社は、日本スキー場開発<6040>の子会社が長野県白馬村に保有するHAKUBA VALLEY 白馬岩岳マウンテンリゾートの山麓エリアにある敷地の一部について、ホテル開発を進めるために、有力な不動産ディベロッパーに対して土地の譲渡に関する優先交渉権を設定したとも公表した。

■サムコ <6387>  6,190円  +640 円 (+11.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 サムコ<6387>が大幅続伸。前週末9日の取引終了後に発表した第3四半期累計(22年8月~23年4月)単独決算が、売上高55億7600万円(前年同期比30.7%増)、営業利益13億1400万円(同73.1%増)、純利益9億6600万円(同65.5%増)と大幅増収増益となったことが好感された。半導体レーザーや高周波デバイスなど向けCVD装置やエッチング装置が伸長したほか、実装・表面処理分野の各種表面改質用途など幅広い分野へ向けた洗浄装置も好調だった。なお、23年7月期通期業績予想は、売上高77億円(前期比20.3%増)、営業利益16億2000万円(同18.1%増)、純利益10億8000万円(同2.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■アイスタイル <3660>  650円  +61 円 (+10.4%)  本日終値
 アイスタイル<3660>が7連騰。5月16日につけた高値629円を上回り、約1カ月ぶりに年初来高値更新となった。女性層を対象にクチコミの美容関連サイト「アットコスメ」を運営するほか、実店舗も展開。米アマゾン<AMZN>との連携で注目を集めた経緯もある。最近は経済再開が進むなか、訪日外国人観光客の増加や季節的な要因も加わり、巷間でマスクを外す動きが目立ち始めている。これが化粧品需要に追い風となっているほか、Z世代を中心にメンズコスメ市場の拡大が顕著となっていることも、同社の商機を高めている。そうしたなか、M&A戦略にも積極的で、今月6日には同社の子会社が化粧品専門店シドニー(東京都杉並区)の全株式取得を発表、買収による業容拡大効果が見込まれる状況となっている。

■ソフトウェア・サービス <3733>  9,850円  +760 円 (+8.4%)  本日終値
 ソフトウェア・サービス<3733>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後、23年10月期第2四半期累計(22年11月~23年4月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比29.8%増の35億6800万円となり、通期計画54億3900万円に対する進捗率が65.6%となっていることが好感されたようだ。売上高は同26.9%増の167億6500万円で着地。電子カルテシステムをはじめとする医療情報システムの開発・販売・導入・保守を中心に事業展開し、顧客満足度の向上に努めたことなどが奏功した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■エクサウィザーズ <4259>  614円  +45 円 (+7.9%)  本日終値
 エクサウィザーズ<4259>が大幅高で4日ぶりに反発。午前10時ごろ、全国介護事業所経営をサポートするスターコンサルティンググループ(東京都千代田区)と業務提携したと発表したことが好感された。エクサウィザーズが有する介護特化の経営・運営支援サービス「CareWiz」や、「ChatGPT」などの生成AI活用に対する知見と、スターコンサルティンググループの500法人以上の介護事業所の経営改善コンサルティングのノウハウを組み合わせることで、AIを活用したより効率的に経営や現場を支援するサービスを開発するのが狙い。第1弾として、介護事業所の経営者や施設長向け経営改善サービスを開発するとしている。

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