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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソシオネクス、EDP、NTTデータ

ソシオネクス <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソシオネクスト <6526>  19,990円  +2,120 円 (+11.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ソシオネクスト<6526>が急伸。経済産業省が6日に半導体・デジタル産業戦略を改定した。半導体産業に対する大規模な支援策を打ち出し、生成AIの国内開発を支援する方針も示した。株式市場でその中核企業と位置付けられているソシオネクスへの資金流入が続いている。加えて、9日に日本経済新聞電子版が「NTTは2023年度中にも独自開発した生成人工知能(AI)を企業向けビジネスとして展開する」と報じた。日本を代表する通信会社の日本電信電話<9432>による独自生成AIの商用化にあわせ、国産半導体の需要が一段と高まるとの思惑が広がったことも、同社株を刺激する要因となったようだ。

■イーディーピー <7794>  2,313円  +141 円 (+6.5%)  本日終値
 イーディーピー<7794>が大幅反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「トヨタ自動車とデンソーが出資する車載半導体研究のミライズテクノロジーズは精密部品メーカーのオーブレー(東京・足立)と、電力損失が少ないダイヤモンド製パワー半導体の共同研究を始めた」と報じられており、宝飾品や基板向けに人工ダイヤの原料の単結晶を製造販売する同社が関連銘柄として注目を集めたようだ。パワー半導体は電気自動車(EV)向けなどに需要が拡大しており、電力変換を担うインバーターにダイヤモンド製を搭載すれば、航続距離を伸ばせるなどのメリットがあり、20年代後半から30年代の実用化が見込まれているという。報道を受けてトヨタ自動車<7203>、デンソー<6902>が堅調。このほか、人工ダイヤ製造の住石ホールディングス<1514>なども高い。

■コナミグループ <9766>  7,777円  +424 円 (+5.8%)  本日終値
 コナミグループ<9766>が3日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げた。目標株価は6380円から9350円に修正している。予想を上回る事業環境の好転を背景に、今期から営業最高益の局面に入ると想定。モバイルゲームやカードゲームの拡販を主因としてデジタルエンタテインメント関連の利益の見通しを引き上げたほか、パチスロ機の拡販効果を見込みアミューズメント関連の利益の予想も増額した。同証券は25年3月期の営業利益の予想を773億円から850億円に見直している。

■パイオラックス <5988>  1,987円  +76 円 (+4.0%)  本日終値
 パイオラックス<5988>が4日ぶりに反発した。9日、配当政策を変更すると発表し、連結配当性向100%を目標に配当を実施する期間について、期限をこれまでの25年3月期から26年3月期に1年延長した。株主還元姿勢を評価した買いを集める形となった。当初目標に掲げていたROE(自己資本利益率)と、現状のROEの水準にかい離があることが理由という。また同日、26年3月期を最終年度としてローリングした新たな中期経営計画を公表。26年3月期に売上高720億円(24年3月期見通しは630億円)、営業利益87億円(同40億円)に伸ばす目標を掲げた。加えて、インドの連結子会社の工場拡張も発表。工事費用は約1億9000万円を予定。EV(電気自動車)関連部品の生産スペースを確保する。

■NTTデータ <9613>  2,048.5円  +70 円 (+3.5%)  本日終値
 NTTデータ<9613>子会社のエックスネット<4762>、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート<3850>が動意。日本電信電話<9432>が2023年度中にも独自開発した生成AIを企業向けビジネスとして展開するとこの日伝わったのを手掛かりに、NTTの上場グループ会社に思惑的な物色が波及したようだ。NTTデータと資本・業務提携しているAIソリューションのTDSE<7046>にも物色の矛先が向かった。

■安川電機 <6506>  6,384円  +200 円 (+3.2%)  本日終値
 安川電機<6506>は3日ぶりに反発。この日、中国国家統計局が発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比4.6%低下し、下落率は市場予想(4.3%低下)を上回った。中国景気の先行き懸念を強める内容となったが、上海総合指数は下値の堅い展開となっている。中国では直近の低調な経済指標を受けて、景気浮揚策への期待が強まっている状況で、東京市場でもファクトリー・オートメーション(FA)関連株の支えとなっているようだ。ファナック<6954>やキーエンス<6861>もしっかり。東証の業種別指数で機械は上昇率で上位となっている。

■アドバンテスト <6857>  17,850円  +500 円 (+2.9%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>は売り買い交錯。ここ1万7000~1万8000円のゾーンを中心としたもみ合いが続いており、時価近辺は強弱観が対立している。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って上昇したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も切り返しに転じている。生成AI関連の象徴株としてマーケットの関心が高いエヌビディア<NVDA>も2.8%高と5日ぶりに反発している。東京株式市場で同社株は生成AI関連の特需で潤う半導体製造装置関連の最右翼として位置付けられており、きょうは前日の米株市場の地合いを引き継いで買いが優勢となっている。

■三井化学 <4183>  3,884円  +98 円 (+2.6%)  本日終値
 三井化学<4183>は反発。岩井コスモ証券は8日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を3900円から4500円に引き上げた。23年3月期は石化製品の市況悪化で減益となった。しかし、差別化製品が中心の成長分野は前期比16%増益となるなど構造改革は着実に成果を上げており、総合化学大手のなかで一足先に高機能化学メーカーに変貌したといって良いと評価している。事業ポートフォリオ改革で先行し、総合化学株のなかで最も上値が期待できる銘柄として注目している。

■NSD <9759>  2,778円  +69 円 (+2.6%)  本日終値
 NSD<9759>が反発した。8日の取引終了後、5月単月の月次売上高速報を発表した。同月の連結売上高は前年同月比27.6%増の75億9500万円だった。堅調な業況を評価した買いが入ったようだ。同社は金融機関向けのシステム開発を手掛けている。4~5月の累計の連結売上高は同25.4%増の153億5700万円だった。

■日本電信電話 <9432>  4,133円  +75 円 (+1.9%)  本日終値
 日本電信電話<9432>が後場に強含みの展開。日本経済新聞電子版が9日、「NTTは2023年度中にも独自開発した生成人工知能(AI)を企業向けビジネスとして展開する」と報じた。株式市場で生成AIに関連した銘柄に対する注目が集まるなか、報道が買いを誘う要因となったようだ。日経電子版の報道によると、NTTは使い勝手と運用コスト低減を強みとし、汎用的な生成AIを展開する米テック企業とは一線を画す戦略をとる。NTTデータ<9613>やNTTドコモを通じ、金融や医療、法律など業界・分野特化型として提供。電力コストも大幅に抑えられるとしている。

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