【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):マイクロアド、IIJ、ゼンショHD
マイクロアド <日足> 「株探」多機能チャートより
マイクロアド<9553>が続伸。この日、地方自治体に特化したマーケティングプロダクト「まちあげ」で、台湾人観光客の誘致を支援するインバウンドプロモーションサービスを新たに開始したと発表しており、好材料視された。マイクロアド台湾と連携し、地方自治体における訪日観光客に対する誘致プロモーションから、訪日後の効果測定やレポーティングまでをトータルにサポートするという。これにより地方自治体は、効果計測の分析結果を今後の訪日観光客に向けたインバウンドプロモーションの施策に生かすことができるようになるとしている。
■IIJ <3774> 2,770円 +40 円 (+1.5%) 本日終値
インターネットイニシアティブ<3774>は3日続伸。SMBC日興証券が29日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を2950円から3500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、新型コロナウイルス感染症以降、クラウドやIoTといったインターネット利用機会の増加が利益成長を牽引してきたが、クラウドシフトに伴い複数年単位の社内ネットワーク案件へとサービスの提供領域を広げており、案件も大型化。SIを起点とした法人ネットワークの拡大が安定した利益成長に貢献すると見込む。24年3月期は複合案件の獲得によりSIの売上高予想を引き上げたことで、営業利益予想を315億円から319億円へ上方修正。25年3月期は複合案件のほか、IPサービスや自社開発のセキュリティーサービスの利用が拡大すると予想して、同349億円から362億円へ引き上げている。
■ゼンショHD <7550> 5,670円 +80 円 (+1.4%) 本日終値
ゼンショーホールディングス<7550>が反発。同社は29日、ドイツで寿司のテイクアウト店及び回転寿司を運営するスシ・サークル・ガストロノミー社の全株式を23日に取得し子会社化したと発表したことが好感された。ゼンショーグループの食材調達、物流、店舗運営機能などとのシナジーが、今後のスシ・サークル社の事業拡大に寄与すると判断したという。取得価額は非開示となっている。
■任天堂 <7974> 5,990円 +81 円 (+1.4%) 本日終値
任天堂<7974>が反発。興行通信社(東京都渋谷区)が29日に発表したCINEMAランキングで、同社がアニメーション制作会社の米イルミネーションと製作した映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の国内興行収入が100億円を突破したことが判明しており、これを好材料視した買いが入った。
■タマホーム <1419> 3,630円 -490 円 (-11.9%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
タマホーム<1419>が4日ぶりに急反落した。同社は5月期決算企業だが、きょう30日は5月の期末配当と株主優待の権利落ち日にあたることから、処分売りの影響が出たようだ。このほか5月期決算企業では、TONE<5967>や住江織物<3501>が安く、サカタのタネ<1377>やファーストコーポレーション<1430>、パソナグループ<2168>、日本国土開発<1887>などが軟調推移。11月期決算企業で5月に中間配当を実施するモリト<9837>も大幅安となった。
■DOWA <5714> 4,225円 -40 円 (-0.9%) 本日終値
DOWAホールディングス<5714>が冴えない。大和証券が29日、同社の株式レーティングを「アンダーパフォーム」に引き下げた。目標株価も4400円から3500円に減額している。ロジウムやパラジウム価格の下落や、自動車向け伸銅品の在庫調整、環境リサイクル事業における金属相場の下落の影響を織り込み、業績予想を見直した。配当利回りが株価の下支え要因として機能するのは難しいとしたうえで、非鉄セクター内での相対比較でも利益成長シナリオなどの課題が残っており、株価には調整余地が残ると指摘する。
■日本郵政 <6178> 989.8円 -9.1 円 (-0.9%) 本日終値
日本郵政<6178>が続落し、年初来安値を更新した。同社が保有する楽天グループ<4755>株は、公募増資の実施による希薄化の影響もあって、この日に同じく年初来安値を更新した。楽天グループ株の下落により、日本郵政が保有株式の減損損失に踏み切るリスクが株式市場では意識されているようだ。株安が進み、全体相場から大きく出遅れた日本郵政の配当利回りは、足もとで5%を上回る水準となっている。
■ショーケース <3909> 376円 +80 円 (+27.0%) ストップ高 本日終値
ショーケース<3909>は急騰。午前10時ごろ、オンライン本人確認/eKYCツール「ProTech ID Checker」に、開発不要の公的個人認証サービス機能「ProTech マイナンバーIC認証」を6月下旬にリリースすると発表したことが好感された。同社は19年から「ProTech ID Checker」の提供を開始し、金融機関や古物商をはじめとした140社以上に導入されているが、今回リリースする追加機能「ProTech マイナンバーIC認証」は、オンラインで申請や届出といった行政手続などで他人による「なりすまし」やデータの改ざんを防ぐために用いられる「公的個人認証サービス」の一つ。従来までの本人容貌・免許証・ランダム画像などを撮影する犯罪収益移転防止法に準拠した本人確認に加えて、マイナンバーカードのICチップを活用した公的個人認証も可能になるほか、WebサイトにJavascriptのタグを挿入するだけで、システム開発・アプリ開発不要で簡単に始めることができるのが特徴としている。なお、業績への影響は軽微としている。
■元旦ビューティ工業 <5935> 2,660円 +500 円 (+23.2%) ストップ高 本日終値
29日に発表した「1.82%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の1.82%にあたる7万株(金額で1億5120万円)を上限に、5月30日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。
株探ニュース