【市況】前場に注目すべき3つのポイント~エヌビディアは時間外で急伸、半導体株や生成AI関連への支援材料に~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■エヌビディアは時間外で急伸、半導体株や生成AI関連への支援材料に
■エムティーアイ、23/9 黒字修正 純利益 4.6億円
■前場の注目材料:中外炉工業、トヨタから「熱処理炉向け水素バーナー」受注
■エヌビディアは時間外で急伸、半導体株や生成AI関連への支援材料に
25日の日本株市場は、やや売り先行の相場展開になりそうだが、ハイテク株の底堅さが意識され、下支えすることが見込まれる。24日の米国市場はNYダウが255ドル安、ナスダックは76ポイント安だった。債務上限交渉で進展が見られず、債務不履行への警戒感から売り優勢の展開。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(2-3日開催分)では、利上げ継続の是非を巡って参加者の意見が分かれており、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続を見込んだ金利上昇を警戒した売りも継続し、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円安の30495円。円相場は1ドル139円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の相場展開になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時30400円まで売られる場面も見られており、持ち高調整の売りや仕掛け的なショートが入りやすいだろう。ただし、米国が不安定ななかでリスク回避姿勢を強める一方で、海外投資家による日本株選好の動きは継続しているとみられ、売り一巡後の底堅さは意識されてきそうだ。急ピッチの上昇から過熱感が警戒されていたこともあり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いだろう。
また、昨日は半導体株の一角が後場に入り買い戻されていたが、決算を控えていたエヌビディアへの期待があったとみられる。そのエヌビディアは取引終了後に第1四半期の決算を発表。調整後の1株利益が予想を上回ったほか、第2四半期の見通しも予想を上回り時間外取り引きで急伸している。時間外では2021年11月に付けた最高値を大きく上回っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。
そのため、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>などが、日経平均を下支えする展開が見込まれる。レーザーテック<6920>は前日の上昇で75日、200日線を大きく上放れてきており、一段高を見せてくるようだと、個人投資家のセンチメント改善にもつながりそうだ。また、エヌビディアは収益性の高い生成AIに使う半導体が伸びていることもあり、生成AI関連などへの物色への広がりが意識されよう。
■エムティーアイ、23/9 黒字修正 純利益 4.6億円
エムティーアイ<9438>は2023年9月期業績予想の修正を発表。純損益は4.0億円の赤字から4.6億円の黒字に上方修正した。2022年9月期よりポイント付与型月額コンテンツサービスにおける失効ポイントに関する消費税の取り扱いを整理し、失効ポイントに対応する売上高を不課税取引としている。これに関連して、2017年9月期における消費税の取り扱いについて消費税の還付が確定したことに伴い、特別利益として還付消費税等8.64億円を計上。
■前場の注目材料
・1ドル=139.20-30円
・米原油先物は上昇(74.34、+1.43)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・中外炉工業<1964>トヨタから「熱処理炉向け水素バーナー」受注
・ホンダ<7267>F1復帰、26年からパワーユニット提供
・積水化学工業<4204>東京都と、ペロブスカイト太陽電池実証、下水処理施設に設置
・Jパワー<9513>株主提案に反対、温暖化対策巡り
・住友商事<8053>“低炭素水素”30年に製造、英社と共同開発契約
・フルサト・マルカHD<7128>グループのジーネット、中国製協働ロボ販売、現地社と代理店契約
・東日本旅客鉄道<9020>プロテリアルと、新トロリ線開発、低摩耗で交換周期1.4倍
・トクヤマ<4043>韓国社と合弁、マレーシアで半導体用シリコン製造
・日本触媒<4114>グリーンケミカル参入検討 インドネシアで調査
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》
提供:フィスコ