【市況】株価指数先物【引け後コメント】 2万9625円~2万9750円に切り上がりをみせてくる可能性
大阪6月限
日経225先物 29670 +250 (+0.84%)
TOPIX先物 2119.0 +22.0 (+1.04%)
日経225先物(6月限)は、前日比250円高の2万9670円で取引を終了。寄り付きは2万9550円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万9575円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。為替市場で円相場が一時1ドル=136円台に乗せるなど、円安・ドル高の進行が追い風となり、前場中盤に2万9630円まで買われた。買い一巡後はこう着感が強まり、一時2万9470円まで上げ幅を縮めたものの売り込む流れとはならず、2万9500円水準での底堅さが見られた。後場半ばにかけてショートカバーが強まり、再び2万9630円まで上昇。その後、利食いに押される場面も見られたが、終盤にかけての強い値動きにより2万9670円まで上げ幅を広げ、日中の高値で取引を終えた。
日経225先物は、概ねオプション権利行使価格の2万9500円~2万9625円辺りの狭いレンジ推移だった。ただし、2万9500円処での底堅さが強く意識されるなか、引けにかけてのショートカバーにより2万9625円を上放れてきた。そのため、権利行使価格の2万9625円~2万9750円に切り上がりをみせてくる可能性がありそうだ。徐々に下値を切り上げてくるため、ショートカバーが強まりやすいほか、押し目狙いのロングもエントリータイミングを切り上げざるを得ない需給状況だろう。
ボリンジャーバンドの+2σは2万9790円まで切り上がり、週足の+2σは2万9920円まで上昇してきたことで、急騰による過熱を抑えつつ、ターゲットが節目の3万円に接近している状況だ。米国の債務上限問題を巡り、バイデン大統領と共和党幹部らが16日に再協議すると報じられており、明日は結果を見極めたいとするムードが強まる可能性がある。そのなかで、海外投資家はリスク回避的に日本株選好を継続すると考えられることから、短期的な調整局面でもショートは避けておきたい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.00倍に低下した。朝方に一時14.04倍に上昇する場面も見られたが、その後は東京エレクトロン <8035> [東証P]など値がさハイテク株の弱い値動きにより、リバランスの流れが優勢となったようだ。ただし、25日移動平均線水準で終えていることもあり、NTショートに傾けるよりは、NTロング組成のタイミングを見極めたいところだろう。
手口面では、日経225先物はABNアムロが750枚、ドイツが490枚、バークレイズが360枚、JPモルガンが320枚程度の売り越しに対して、大和が950枚、ソジェンが790枚、シティが440枚、楽天が390枚、フィリップが330枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は三菱UFJが1800枚、BNPパリバが1030枚、JPモルガンが620枚程度の売り越しに対して、BofAが1360枚、大和が690枚、UBSが570枚、ソジェンが470枚、バークレイズが400枚程度の買い越しだった。
株探ニュース