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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):横河電、日新、三菱重

横河電 <日足> 「株探」多機能チャートより
■横河電機 <6841>  2,472円  +220 円 (+9.8%)  本日終値
 9日に決算を発表。「今期経常は1%増で2期連続最高益更新へ」が好感された。
 横河電機 <6841> [東証P] が5月9日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比36.0%増の486億円に拡大し、従来予想の395億円を上回って着地。24年3月期は前期比0.8%増の490億円とほぼ横ばいを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、増益になる。
  ⇒⇒横河電機の詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「6.0%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の6.0%にあたる1600万株(金額で200億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月22日から12月29日まで。

■シグマクシス <6088>  1,209円  +107 円 (+9.7%)  本日終値
 シグマクシス・ホールディングス<6088>は商いを膨らませ、マド開け急騰となった。同社は9日取引終了後に23年3月期の決算を発表、営業利益は前の期比17%増の32億3500万円と好調で連続過去最高利益を更新、続く24年3月期も前期比19%増の38億5000万円と2ケタ成長を継続する見通しとなった。更に年間配当は前期実績に4円上乗せした20円を計画している。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資が活発化するなか、新興コンサルながらDX案件に強みを持つ同社の活躍余地が広がっており、業績に反映させている。これを好感する買いを呼び込んだが、テクニカル的にも直近5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現するとともに、中長期波動の分水嶺である75日線を大きくマドを開け上に抜けたことで、大勢底入れを明示している。

■日新 <9066>  2,305円  +145 円 (+6.7%)  本日終値
 9日に発表した「6.55%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の6.55%にあたる130万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月10日から24年4月30日まで。

■三菱重工業 <7011>  5,508円  +315 円 (+6.1%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が後場にプラス圏に浮上した。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。売上収益は前期比2.3%増の4兆3000億円、最終利益は同45.6%増の1900億円を見込む。最終利益は10期ぶりに最高益を更新する見通しとなった。更に、前期の年間配当を増額修正したうえで、今期の年間配当は前期比30円増配の160円を計画。これらが買いを誘う要因となったようだ。今期の受注高見通しは、航空・防衛・宇宙部門で1兆円(前期比2963億円増)を見込む。収益面では、エナジー部門や物流・冷熱・ドライブシステム部門などで増益を予想する。23年3月期の売上収益は前の期比8.9%増の4兆2027億9700万円、最終利益は同14.9%増の1304億5100万円だった。前期の年間配当は期末配当をこれまでの予想から10円増額し、130円(前の期比30円増配)とした。

■ニチレイ <2871>  3,010円  +169 円 (+6.0%)  本日終値
 9日に決算を発表。「今期経常は4%増で3期ぶり最高益、22円増配へ」が好感された。
 ニチレイ <2871> [東証P] が5月9日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比5.6%増の334億円になり、24年3月期も前期比4.0%増の348億円に伸びを見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収になる。
  ⇒⇒ニチレイの詳しい業績推移表を見る

■デジタルアーツ <2326>  5,620円  +290 円 (+5.4%)  本日終値
 デジタルアーツ<2326>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比16.7%増の51億5000万円としていることや、年間配当計画を前期比5円増配の80円としていることが好感されたようだ。売上高は同10.2%増の115億円を見込む。主力製品の普及を引き続き進め、市場成長率の高いIDaaS(認証)市場へ独自の認証技術を用いた新製品「StartIn」を展開し、トータルセキュリティーニーズに対応した製品ラインアップを充実させるとしている。また、あわせて12万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.85%)、5億円を上限とする自社株取得枠を設定したことも発表。資本効率の向上を図るとともに、株主還元を目的として行うもので、取得期間はきょうから7月7日までとなっている。

■フルマルHD <7128>  2,831円  +140 円 (+5.2%)  本日終値
 9日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は4%増益で着地」が好感された。
 フルサト・マルカホールディングス <7128> [東証P] が5月9日大引け後(16:00)に決算を発表。23年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比4.4%増の18.6億円に伸び、1-6月期(上期)計画の28.8億円に対する進捗率は64.7%に達し、さらに前年同期の53.9%も上回った。
  ⇒⇒フルマルHDの詳しい業績推移表を見る

■住友理工 <5191>  779円  +37 円 (+5.0%)  本日終値
 住友理工<5191>が続急伸し、連日で年初来高値を更新。後場に800円台に乗せる場面があった。この日、23年3月期の連結決算を発表。売上高と各利益が計画を上振れて着地した。更に、24年3月期が最終増益となる見通しを示し、業況を好感した買いを集めたようだ。23年3月期の売上高は前の期比21.3%増の5410億1000万円、最終損益は66億8300万円の黒字(前の期は63億5700万円の赤字)となり、いずれもこれまでの計画を上回った。原燃料価格が高騰するなか、価格転嫁の取り組みが収益改善に寄与した。間接費の低減などの効果も出たという。前期の年間配当は期末配当を1円増額し15円とした。24年3月期は売上高が前期比3.5%増の5600億円、最終利益が同1.8%増の68億円の見通し。今期の年間配当も15円とする。自動車用品部門において、半導体不足の緩和などを背景とした段階的な需要回復を予想する。

■フクシマガリレイ <6420>  5,410円  +250 円 (+4.8%)  本日終値
 フクシマガリレイ<6420>が大幅続伸。9日の取引終了後、集計中の23年3月期連結業績について、売上高が従来予想の971億5900万円から1049億9600万円(前の期比9.3%増)へ、営業利益が86億8500万円から114億8500万円(同17.1%増)へ、純利益が60億6600万円から86億5400万円(同5.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。冷凍冷蔵庫販売で、外食産業の需要回復により飲食店及び宿泊施設向けの汎用冷凍冷蔵庫の売り上げや、店舗での食品加工やテイクアウトの需要が継続したことによるブラストチラーや冷凍冷蔵ロッカーなど高付加価値製品の売り上げが増加したことが要因。また、スーパーマーケットやコンビニベンダーを中心とした食品工場、プロセスセンターへの設備投資が活発なことから、大型パネル冷蔵設備販売の需要も堅調に推移したという。

■山九 <9065>  5,090円  +235 円 (+4.8%)  本日終値
 山九<9065>が後場一段高。午後1時ごろに上限を375万株(発行済み株数の6.41%)、または150億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は23年5月11日から24年5月10日までで、終了時点における発行済み株数の5%を超える全自社株を24年5月31日付で消却する。同時に発表した23年3月期連結決算は、売上高5792億2600万円(前の期比4.6%増)、営業利益381億6900万円(同10.7%増)だった。機工事業で鉄鋼・化学関連設備の工事や、メンテナンスで国内SDM(大型定期修理工事)の工事が増加した。なお、24年3月期は売上高5680億円(前期比1.9%減)、営業利益370億円(同3.1%減)と減収減益を見込むが、年間配当予想は前期比18円増の168円を予定している。

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