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【材料】フォードが小幅に上昇 ガイダンス維持はマクロ保守主義を反映との指摘も=米国株個別

 フォード<F>が前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、自動車の売上高が予想を上回ったほか、1株利益も予想を上回った。EBITは予想を下回っている。車両価格の上昇と販売台数増加により、予想以上に好調な利益を計上した。ただ、通期についてはこれまでの見通しを据え置いた。世界経済の不確実性や業界全体の顧客インセンティブの上昇などの逆風を指摘している。
 
 ローラーCFOは、「パンデミックによる混乱や部品不足を経て業界全体の販売量が正常化するにつれて、原材料コストへの圧力が強まると予想される。そのためガイダンスを上方修正しなかった」と述べた。また、「確かに堅調な四半期だったが、今年も多くのことが待ち受けている。マクロ環境は不透明なものだ」とも付け加えた。

 同社は初めて地域別ではなく事業部門別の業績を報告。モデルeと呼ぶ電気自動車(EV)ではEBITの損失を出した一方、従来の内燃機関のブルー部門で従来のガソリンエンジン搭載モデルで26.2億を稼いだ。また、プロ部門では商用車とサービスで13.7億ドルの利益を得た。

 株価は時間外で下落していたものの、通常取引に入って買いが膨らんでいる。アナリストからは、ガイダンス維持はマクロ保守主義を反映したもだとの指摘も出ている。「第1四半期は好調で、マクロ経済の回復力と実行力の向上を示している。しかし、通期ガイダンスの引き上げがなかったが、ガイダンスの維持はマクロ保守主義を反映したものだ」と述べた。

(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.63ドル(予想:0.42ドル)
・自動車売上高:391億ドル(予想:361.5億ドル)
  フォード・ブルー:251億ドル
  フォード・モデルe:7億ドル
  フォード・プロ:132億ドル
・EBIT(調整後):26.0億ドル(予想:34.5億ドル)
  フォード・ブルー:26.2億ドル
  フォード・モデルe:-7.22億ドル
  フォード・プロ:13.7億ドル

(通期見通し)
・EBIT(調整後):90~110億ドルに据え置き(予想:95.2億ドル)
・FCF:60億ドル(従来:約60億ドル)

(NY時間10:19)
フォード<F> 11.90(+0.10 +0.81%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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