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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):SBG、M&A総研、エムスリー

SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
■ソフトバンクグループ <9984>  5,163円  +69 円 (+1.4%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸、底値圏もみ合いからの離脱をうかがう展開にある。同社は1日、傘下の英半導体設計大手のアームが米国での上場申請を行ったことを発表した。現在、ソフトバンクGは傘下のファンドを通じアーム全株式を保有しており、上場に伴う含み資産拡大が見込める状況となったことから、これを評価する買いを誘導している。もっとも上値の重さも目立つ状況だ。朝方に120円あまりの上昇で5219円をつけたところがきょうの天井となっており、時価は5100円台半ばで売り買いを交錯させている。米地銀の破綻が相次ぐなか銀行の貸し渋りが強まることが予想され、ビジョン・ファンドなどで数多くのベンチャー投資を行っている同社にとっては逆風が意識されやすい環境にある。

■M&A総研 <9552>  8,180円  -1,910 円 (-18.9%)  本日終値
 M&A総研ホールディングス<9552>が急落した。前週末4月28日の取引終了後に発表した23年9月期第2四半期累計(22年10月~23年3月)の連結決算は、売上高が38億7400万円、最終利益が15億6700万円だった。同社は23年1~3月期から連結決算に移行したため、決算短信に前年同期と比較した増減率の記載はない。単体決算だった22年10~12月期の売上高や最終利益の水準を、23年1~3月期の連結業績は下回っており、業績のモメンタム鈍化を懸念した売りが膨らんだようだ。23年1~3月期の成約件数は29件。前年同期(9件)に対して大幅増となったが、22年10~12月期の33件を下回った。同社は今回、新たに23年9月期の連結業績予想を開示した。売上高は80億円、最終利益は26億3800万円を見込む。

■エンプラス <6961>  4,080円  -485 円 (-10.6%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 28日に決算を発表。「今期経常は20%減益へ」が嫌気された。
 エンプラス <6961> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比2.5倍の87.8億円に拡大したが、24年3月期は前期比20.3%減の70億円に減る見通しとなった。
  ⇒⇒エンプラスの詳しい業績推移表を見る

■テクノプロH <6028>  3,355円  -345 円 (-9.3%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 28日に決算を発表。「7-3月期(3Q累計)最終が6%減益で着地・1-3月期も14%減益」が嫌気された。
 テクノプロ・ホールディングス <6028> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年6月期第3四半期累計(22年7月-23年3月)の連結最終利益は前年同期比5.6%減の113億円に減り、通期計画の150億円に対する進捗率は5年平均の78.0%を下回る76.0%にとどまった。
  ⇒⇒テクノプロHの詳しい業績推移表を見る

■エムスリー <2413>  3,074円  -246 円 (-7.4%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 エムスリー<2413>が急反落し、年初来安値を更新した。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示。今期の最終利益は前期比2.0%増の500億円となる見通しを示したが、市場のコンセンサスを下回ったことが売りを促したようだ。同社は今期の売上高が同8.3%増の2500億円になると見込む。メディカルプラットフォーム事業では製薬会社向けマーケティング支援サービスの成長を見込むほか、海外事業も増収増益を見込む。23年3月期の決算は、売上高が前の期比10.9%増の2308億1800万円、最終利益が同23.2%減の490億2800万円だった。

■日本調剤 <3341>  1,150円  -83 円 (-6.7%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 28日に決算を発表。「今期経常は18%減益へ」が嫌気された。
 日本調剤 <3341> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比13.5%増の76.8億円に伸びたが、24年3月期は前期比18.0%減の63億円に減る見通しとなった。
  ⇒⇒日本調剤の詳しい業績推移表を見る

■日本特殊陶業 <5334>  2,647円  -187 円 (-6.6%)  本日終値  東証プライム 下落率9位
 日本特殊陶業<5334>が反落。前週末4月28日の取引終了後に発表した23年3月期決算は従来予想から大きく下振れして着地。続く24年3月期は堅調な業績を見込む一方、配当予想を前期比33円減の133円としており、業績期待がしぼむ形で目先利益確定売りが先行したようだ。23年3月期決算は売上高が前の期比14.4%増の5625億5900万円(従来予想5858億円)、営業利益が同18.2%増の892億1900万円(同1122億円)だった。半導体不足や原材料価格の高騰、中国ゼロコロナ政策などに伴う新車販売減少の影響を受けた。同時に発表した24年3月期業績予想は売上高が前期比6.7%増の6000億円、営業利益が同8.2%増の965億円。引き続き増収増益基調を続ける見通し。

■LIXIL <5938>  1,997円  -135 円 (-6.3%)  本日終値
 LIXIL<5938>が反落。前週末4月28日の取引終了後に23年3月期決算は大幅な最終減益で着地。続く24年3月期も減益となる見通しを示しており、これを嫌気した売りが出ている。23年3月期決算は売上高が前の期比4.7%増の1兆4959億円、純利益が同67.1%減の159億9100万円だった。米国や中国での需要減、資材・エネルギー価格上昇などの影響を受けた。年間配当は前の期比5円増の90円だった。同時に発表した24年3月期業績予想は売上高が前期比2.3%増の1兆5300億円、純利益が同31.2%減の110億円。引き続き販売価格の適正化やコストダウンなどの取り組みを進める。税金費用の増加が利益面で重しとなる見通し。配当は前期比据え置きの90円を見込む。

■日本電気硝子 <5214>  2,450円  -139 円 (-5.4%)  本日終値
 日本電気硝子<5214>が大幅反落。4月28日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、売上高を1600億円から1400億円(前年同期比19.0%減)へ、営業損益を30億円の黒字から40億円の赤字(前年同期191億5700万円の黒字)へ、最終損益を20億円の黒字から収支均衡(同244億1700万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。原燃料価格の高騰や各国の金融引き締めに伴う景気回復の遅れを背景に、全般的に需要の低迷が続いており、売上高の回復に時間を要していることが要因。また、薄型パネルディスプレー用ガラスやガラスファイバの稼働率低下などによる原価高や、原燃料価格が想定を下回る見込みであるものの依然として高い水準にあることも響くとしている。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高679億2200万円(前年同期比21.0%減)、営業損益19億4100万円の赤字(前年同期105億1500万円の黒字)、最終利益8億4600万円(前年同期比94.1%減)だった。

■岡部 <5959>  796円  -44 円 (-5.2%)  本日終値
 28日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は22%減益で着地」が嫌気された。
 岡部 <5959> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比22.0%減の9.6億円に減り、1-6月期(上期)計画の26.1億円に対する進捗率は36.9%にとどまり、5年平均の42.4%も下回った。
  ⇒⇒岡部の詳しい業績推移表を見る

■遠藤照明 <6932>  1,352円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値
 遠藤照明<6932>がストップ高。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表とともに、24年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比6.1%増の485億円、営業利益は同55.2%増の48億円を見込む。大幅な営業増益の見通しに加え、年間配当は同5円増配の35円を計画しており、好感されたようだ。同社はあわせて、中期経営計画の目標値も見直し、25年3月期の売上高の目標を490億円から510億円に増額修正した。コロナ禍からの需要回復に加え、電気料金の高騰やサステナビリティーに関する社会的要請を背景に、計画期間の初年度となる23年3月期の業績の進捗が計画を上回った。今期も照明器具関連事業において、次世代無線調光調色器具シリーズ「Synca」など、市場訴求力のある新製品に注力していく。

■ノバシステム <5257>  2,696円  +500 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値
 ノバシステム<5257>がストップ高。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)単独決算が、売上高13億3300万円、営業利益1億6600万円、純利益1億200万円となり、前年同期は四半期決算を開示していないため比較はできないものの、上期計画に対する進捗率が営業利益で87%と高進捗率となったことが好感された。主力の金融業界向けシステムの受託開発や飲食店向けクラウドサービスなどが貢献した。なお、23年12月期業績予想は、売上高52億5300万円(前期比13.6%増)、営業利益4億2000万円(同27.4%増)、純利益2億6000万円(同22.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■ギックス <9219>  2,880円  +500 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値
 ギックス<9219>はストップ高。前週末4月28日の取引終了後に23年6月期業績予想の上方修正を発表。売上高を14億7000万円から16億7000万円(前期比58.0%増)へ、営業利益を2億800万円から3億2400万円(同3.3倍)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんだ。データを用いて論理的に考え合理的に判断することで意思決定の精度を高め、事業運営における再現性を高める主力のデータインフォームド(DI)事業で、顧客の利用継続・拡大と、顧客企業内の未取引部門・新規領域へのサービス提供が奏功したことが寄与。同時に発表した第3四半期累計(22年7月~23年3月)決算は、売上高が12億7500万円(前年同期比73.2%増)、営業利益が3億3800万円(同7.2倍)だった。

●ストップ高銘柄
 ポプラ <7601>  320円  +80 円 (+33.3%) ストップ高   本日終値
 光・彩 <7878>  6,390円  +1,000 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 セルシード <7776>  394円  -80 円 (-16.9%) ストップ安   本日終値
 など、1銘柄

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