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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:野村マイクロ、小糸製、日東電

野村マイクロ <日足> 「株探」多機能チャートより
■野村マイクロ <6254>  4,080円  +330 円 (+8.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 野村マイクロ・サイエンス<6254>に物色人気集中。半導体業界向けを中心とする超純水装置の大手で、海外売上高比率が高く、特に韓国と台湾大手半導体メーカー向けで実績が高い。旺盛な半導体設備投資需要を背景に足もとの業績は会社側の想定を上回り絶好調に推移しており、26日取引終了後に、23年3月期の業績予想の上方修正と株主還元策の強化を発表した。営業利益は従来予想の50億円から65億円(前の期比47%増)に大幅に増額した。3期連続の大幅ピーク利益更新となる。好業績を背景に年間配当も従来計画の100円に大きく上乗せし、150円(前の期実績は95円)とすることも併せて発表、これがポジティブサプライズとなり株価を強く刺激する格好となった。

■愛三工業 <7283>  912円  +60 円 (+7.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 愛三工業<7283>が商い増勢のなか大幅高、約3週間ぶりに900円台に乗せてきた。トヨタ系自動車部品会社で燃料ポンプや燃料噴射システムが主力だが、電動車制御システム分野への展開も力を入れ電気自動車(EV)シフトに対応している。足もとの業績も好調だ。26日取引終了後に発表した23年3月期決算は営業利益が前の期比39%増の136億3200万円と急拡大した。24年3月期の同利益については前期比2.7%増の140億円と伸び率は鈍化するものの増益基調をキープする見込みで安心感が広がった。同社は時価予想PERが6倍台、PBRは0.5倍台と非常に割安感が強く、東証が要請している低PBR改善策への期待も内包する。なお、株主還元に関しては既にかなり積極的であり、24年3月期の年間配当は40円(前期実績は35円)を計画、配当利回りに換算して4.4%前後と高水準だ。

■小糸製作所 <7276>  2,556円  +130 円 (+5.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 小糸製作所<7276>が大幅反発。26日の取引終了後、23年3月期の連結決算とともに、取得総数1600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.98%)、取得総額350億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。取得期間は4月27日から2024年1月31日まで。あわせて開示した24年3月期の連結業績予想では、売上高は前期比7.2%増の9270億円、最終利益は同41.6%増の420億円を見込む。これらを好感した買いが集まったようだ。今期は半導体不足が納入先の自動車メーカーの生産に及ぼす影響が徐々に解消されると予測。日本・北米を中心とした新規受注なども奏功する。23年3月期の売上高は前の期比13.7%増の8647億1900万円、最終利益が同22.6%減の296億6000万円だった。

■日東電工 <6988>  8,670円  +400 円 (+4.8%)  11:30現在
 日東電工<6988>が3日ぶりに反発した。26日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績と配当予想を開示した。今期の最終利益は前期比0.8%増の1100億円と微増益ながら最高益の更新を見込む。更に、年間配当予想は同20円増配の260円を計画しており、好感されたようだ。今期の売上収益は同0.6%増の9350億円を見込む。光学フィルムを手掛けるオプトロニクス部門で減収減益を見込む半面、核酸受託製造に使用される合成材料の需要増加などを背景にヒューマンライフ部門では増収増益を計画している。

■ジェイテクト <6473>  1,069円  +44 円 (+4.3%)  11:30現在
 ジェイテクト<6473>は全般地合い悪のなか、逆行高で一時49円高の1074円まで上値を伸ばし3月9日につけた年初来高値1100円を視界に捉えてきた。軸受けメーカー大手で自動車向けパワーステアリングや工作機械などでも高い実績を持つ。自動車部品が好調なほか、軸受けも高水準の需要獲得が進んでいる。26日取引終了後、23年3月期の業績予想の修正を発表した。売上高は従来予想を若干減額したものの、最終利益を従来見通しの250億円から340億円に大幅増額、前の期比では64%増の急拡大となる。コスト削減努力を進める一方、製品価格の値上げ効果が利益に反映され、米国での税負担減少効果も発現する。PBRが0.5倍台と超割安圏にあることで、買いが誘導されやすくなっている面もあるようだ。

■キヤノン <7751>  3,131円  +125 円 (+4.2%)  11:30現在
 キヤノン<7751>が3日続伸し、年初来高値を連日で更新した。26日の取引終了後、23年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高はこれまでの予想の4兆2870億円から4兆3130億円(前期比7.0%増)に、最終利益は2700億円から2850億円(同16.8%増)に見直しており、好感されたようだ。想定為替レートは1ドル=130円、1ユーロ=140円で据え置いた。デジタルカメラなどを手掛けるイメージングビジネスユニットでは、ミラーレスの新製品によりプロダクトミックスが改善。同ユニットの売上高と営業利益の見通しを引き上げた。

■日立建機 <6305>  3,250円  +120 円 (+3.8%)  11:30現在
 日立建機<6305>が高い。26日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表し、売上高を前期比1.6%増の1兆3000億円、純利益を同16.9%増の820億円とした。売上高、純利益とも過去最高を更新する見通しとなり、これを好感した買いが集まっている。一部地域や製品で需要減を想定するものの、市場環境は全体として概ね前期と同等の高水準を維持すると見込む。原価低減や価格転嫁を継続し、更なる収益改善を図る方針。配当予想は未定とした。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比24.8%増の1兆2794億円、純利益は同7.5%減の701億7500万円だった。中国やロシアを除く地域での需要を追い風に売り上げは好調だったが、企業年金制度の改定に伴う一時的な損失計上などが利益面で響いた。年間配当は前の期比据え置きの110円だった。

■良品計画 <7453>  1,419円  +41 円 (+3.0%)  11:30現在
 良品計画<7453>が5日ぶりに反発した。26日の取引終了後、株主優待制度の導入を発表しており、材料視されたようだ。同社は毎年2月末または8月末時点の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主を対象に、買い物時に5%割引が適用される優待カードを進呈する。2024年1月に新たな少額投資非課税制度(NISA)が始まることを踏まえ、株主との中長期的な関係を強化していくとしている。

■ディップ <2379>  3,350円  +40 円 (+1.2%)  11:30現在
 ディップ<2379>が3日ぶりに反発した。26日の取引終了後、自社株買いの実施を発表した。株主還元姿勢への評価とともに、株式需給への好影響への期待が広がり、買いを集めたようだ。同社は取得総数90万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.57%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いを4月27日から7月31日の間に実施する。

■三重交HD <3232>  584円  +6 円 (+1.0%)  11:30現在
 三重交通グループホールディングス<3232>は全般軟調相場に抗して買い優勢、5日移動平均線を足場に上値指向を強めている。同社は三重県に路線網を有するバス大手で、ホテル事業などにも展開。経済再開に伴う人流回復や訪日外国人観光客の急増を背景としたインバウンド需要を追い風に収益環境に吹く追い風が強まっている。26日取引終了後、23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の48億円から63億7000万円(前の期比2.1倍)に増額した。会社側の想定を大きく上回り、前の期実績から一気に倍増となり、これは過去最高を記録した19年3月期以来の水準となる。業績大幅上方修正を好感する形で買いを呼び込んでいる。

■ファナック <6954>  4,529円  +36 円 (+0.8%)  11:30現在
 ファナック<6954>が5日ぶりに反発した。26日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。売上高は前期比3.8%減の8195億円、最終利益は同19.6%減の1371億円を見込む。また、23年1~3月期の受注高は2070億円と前年同期比で約8%減だったが、前四半期(22年10~12月)比では約3%増となった。今後の受注回復への期待に加え、株価は直近で下げが続いていたこともあって、買い戻しが入ったようだ。今期の業績予想には、在庫調整による生産の影響などを織り込んだ。想定為替レートは平均で1ドル=125円、1ユーロ=135円とした。23年3月期の売上高は前の期比16.2%増の8519億5600万円、最終利益が同9.9%増の1705億8700万円だった。FA(ファクトリーオートメーション)とロボット部門が増収となった。

■アドバンテスト <6857>  10,330円  -1,290 円 (-11.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 アドバンテスト<6857>は売り優勢。26日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表。売上高を前期比14.3%減の4800億円、営業利益を同37.4%減の1050億円とし、好調だった前期から一転減収減益となる見通しを示したことが嫌気されている。景気後退懸念が深まるなかで半導体メーカーの在庫調整や生産調整が当面継続すると予想。米国や同盟国による半導体製造装置の対中輸出規制強化については、現時点で業績への直接的な影響は限定的という。配当予想は未定とした。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比34.4%増の5601億9100万円、営業利益が同46.2%増の1676億8700万円。年間配当は前の期比15円増の135円だった。

■フューチャー <4722>  1,680円  -135 円 (-7.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 26日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は6%減益で着地」が嫌気された。
 フューチャー <4722> [東証P] が4月26日大引け後(16:00)に決算を発表。23年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比5.7%減の31.7億円に減った。
  ⇒⇒フューチャーの詳しい業績推移表を見る

■野村ホールディングス <8604>  486.2円  -37.1 円 (-7.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 野村ホールディングス<8604>が急落した。26日取引終了後に発表した23年3月期の連結決算は、収益合計が前の期比56.0%増の2兆4867億2600万円、最終利益は同35.1%減の927億8600万円となった。大幅減益となったことに加え、同日夕に同社のフランクフルトオフィスがドイツの検察当局による捜索を受けているとも伝わり、これらが売りを促す要因となったようだ。前期は不透明な市場環境を受け営業部門では上半期を中心にフロー収入が低調となったほか、インベストメント部門では投資損益が減少した。加えて、ホールセール部門では円安を背景とした費用増加と、ファイナンス収益が上半期に低調となったことが業績を圧迫した。ドイツの検察当局による捜索は、1回しか支払われていない配当に対し複数回の税還付を受けられるようにする手口である「CUM─EX」と呼ばれる金融不祥事についての捜査の一環と報じられている。野村は決算発表とともに、取得総数3500万株(発行済み株式総数の1.1%)、取得総額200億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。取得期間は5月16日~2024年3月29日。23年6月1日には7000万株(同2%)の消却を実施する予定。更に、24年3月期以降の配当方針について、半期ごとの連結業績を基準として連結配当性向を40%以上とすることを重要な指標とすると公表した。自社株買いによる株主還元分を含めた総還元性向は50%以上を目標とする。

■ユアテック <1934>  795円  -57 円 (-6.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
 26日に決算を発表。「今期経常は9%減益へ」が嫌気された。
 ユアテック <1934> [東証P] が4月26日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比4.6%増の105億円に伸びたが、24年3月期は前期比8.6%減の96億円に減る見通しとなった。
  ⇒⇒ユアテックの詳しい業績推移表を見る

■jig.jp <5244>  340円  +80 円 (+30.8%) ストップ高   11:30現在
 jig.jp<5244>は切り返し急。80円高はストップ高となる340円をつけた。26日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を101億9800万円から105億300万円(前の期比16.9%増)へ、純利益を8億4400万円から9億7800万円(前の期2億1500万円の赤字)へ引き上げており、これを好感した買いが入っている。主力のライブ配信事業「ふわっち」が想定よりも順調に推移したことが業績を押し上げる。また、繰延税金資産の計上も寄与する見通し。

■ポプラ <7601>  213円  +50 円 (+30.7%) ストップ高   11:30現在
 ポプラ<7601>がストップ高。26日取引終了後、ひろぎんホールディングス<7337>系列の投資ファンドなどからの資金調達を発表した。債務超過の解消につなげる構えで、発表を好感した買いが集まったようだ。ひろぎんHD系列のひろぎんキャピタルパートナーズが運営するファンドと、MIT Corporate Advisory Services(東京都港区)が運営する投資ファンドに、議決権のない優先株を発行して割り当てる。ポプラの調達額は7億円。同社は23年2月末時点で6億9400万円の債務超過となっていた。

■サイバートラスト <4498>  2,158円  +400 円 (+22.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 サイバートラスト<4498>がカイ気配。同社は26日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比32.9%増の14億円としていることが好感されているようだ。売上高は同21.6%増の75億円を見込む。デジタルトランスフォーメーション(DX)市場の拡大によるニーズを捉え、認証・セキュリティーサービスでは特に電子認証サービス「iTrust」の成長加速に注力。本人確認のサービスでは銀行・証券・クレジットカードやスマート決済など金融サービス利用開始時の本人確認のデジタル完結に取り組むパートナーとの協業、電子署名のサービスでは電子契約システムなどに取り組むパートナーとの協業を進めるとしている。

●ストップ高銘柄
 ファンデリー <3137>  502円  +80 円 (+19.0%) ストップ高   11:30現在
 Welby <4438>  639円  +100 円 (+18.6%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 ispace <9348>  1,190円  -400 円 (-25.2%) ストップ安売り気配   11:30現在
 ティムス <4891>  314円  -80 円 (-20.3%) ストップ安売り気配   11:30現在
 アジア開発キャピタル <9318>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、3銘柄

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