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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 過熱感は警戒されるも、積極的にロングを仕掛けてくる動きは見られずピーク感はない


大阪6月限
日経225先物 28650 +120 (+0.42%)
TOPIX先物 2041.0 +12.5 (+0.61%)

 日経225先物(6月限)は、前日比120円高の2万8650円で取引を終了。 寄り付きは2万8570円とシカゴ日経平均先物清算値(2万8590円)にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった。連騰による高値警戒から利食いが入りやすく、現物の寄り付き直後には2万8520円と下げに転じる場面も見られた。ただし、節目の2万8500円処での押し目買い意欲は強く、前場中盤にはナイトセッションの高値水準を捉え、ショートカバーを交えた上昇により、ランチタイムで2万8730円まで買われた。ただし、ボリンジャーバンドの+2σに接近してきたことで過熱感から利食いも入りやすい水準のため、後場は2万8610円~2万8670円辺りでの推移だった。

 日経225先物は8営業日続伸し、ボリンジャーバンドの+2σに接近しているが、+2σはナイトセッションの時点で2万8860円まで切り上がっている。週足の+2σは2万8600円であり、この水準を上回ってきたため、やや過熱感が警戒されてくる可能性はありそうだ。ただし、主要企業の決算発表が本格化してくるため、積極的にロングを仕掛けてくる動きは見られず、商いも膨らみづらいなかでは高値ピークを形成する動きにはならないだろう。

 ジリ高基調の継続により、一気にショートカバーが集中する流れにもなりづらく、冷静な動きのなかで下値を切り上げてくる展開が続きそうだ。短期的には調整を挟みたいところで、3月高値の2万8480円辺りまで下げてくる局面ともなれば、押し目狙いのロング対応となろう。また、東証プライムの騰落銘柄は、値上がり数が7割超を占めていた。そのなかで、東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など半導体関連の弱さが目立ち、日経平均型の重荷となった。

 一方で、米銀行決算は現在のところ予想を上回る内容のため買い材料視されており、東京市場でもメガバンクや地銀株が買い戻されている。世界的な金融不安から売り込まれていた金融セクターへの買い戻しが期待されるなか、NTショートによるスプレッド狙いのポジションが入りやすいだろう。なお、NT倍率は先物中心限月で14.03倍に低下し、25日移動平均線水準まで下げてきた。タイミングとしては同線を支持線に直近で上値を抑えられた200日線を狙ったNTロングにシフトしやすいものの、半導体株の本格的なリバウンドを見極める必要はありそうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2020枚、SBIが530枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1040枚、シティが990枚、ゴールドマンが900枚、JPモルガンが520枚、ドイツが500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが1100枚、BNPパリバが1090枚、三菱UFJが800枚、ABNアムロが550枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1540枚、ドイツが1300枚、バークレイズが1070枚、シティが540枚程度の買い越しだった。

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