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【市況】米小規模事業者、過去10年で最も借り入れが困難な状況

 米国では3月、融資を受けにくくなっている小規模事業者の割合が増加した。複数の銀行破綻が信用状況の一段の引き締まりにつながっている。ブルームバーグが全米自営業連盟(NFIB)がこの日公表した調査をもとに伝えた。高い頻度で資金を借り入れている経営者の差し引き9%が、3カ月前に比べて融資を受けにくくなったと回答。2012年12月以来の高水準。次の3カ月に信用状況が一段と厳しくなるとみている経営者の割合も同じで、過去10年で最も高い水準となった。

 NFIBのチーフエコノミスト、ビル・ダンケルバーグ氏は発表文書で、「小規模事業経営者は将来の経済状況に悲観的だ」と指摘。「この先には大きな不確実性があり、銀行危機がさらに進む恐れがあるというのが最も差し迫った懸念だ」と記した。

 売り上げや事業拡張計画の見通しが悪化する中、小規模事業者の楽観度を示すNFIBの指数は0.8ポイント低下の90.1と3カ月ぶりの低水準となった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準を大きく下回っている。

 借り入れをしている小規模企業経営者の約26%は3月に、3カ月前よりも利払いが増加したと回答した。これは06年以来の高水準。

出所:MINKABU PRESS

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