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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米利上げ停止が視野に入るなか、ショートカバーが強まりやすい需給状況に


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27810 +220 (+0.79%)
TOPIX先物 1983.5 +13.0 (+0.65%)
シカゴ日経平均先物 27805 +215
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。金融当局が銀行の支援策を拡充する方針を示すなかで、金融システム不安が和らぎ金融株が買われた。また、28日夕に決算を発表したマイクロン・テクノロジー<MU>が反発したほか、米長期金利の上昇一服がエヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>などハイテク株買いを後押しした。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、商業サービス・用品が上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービスのみが下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比215円高の2万7805円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万7600円で始まり、直後に付けた2万7590円を安値にロング優勢となるなか、2万7640円~2万7750円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にはレンジを切り上げ、2万7830円まで買われた。買い一巡後は2万7780円~2万7830円のレンジで推移し、2万7810円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。前日の日中取引は300円高で上値抵抗線として意識されていた25日移動平均線を明確に上放れ、ナイトセッションで一段高となった。配当再投資に伴う特殊要因に加え、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の大幅高によるインパクトがあったが、ナイトセッションでさらに上げ幅を広げるなか、ショートカバーは強まりやすいだろう。オプション権利行使価格の2万7500円~2万8000円のレンジを想定する。

 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σまで上昇し、いったんは達成感が意識される可能性もあるが、+1σが位置する2万7830円辺りを明確に上放れてくると、+2σが位置する2万8275円水準にターゲットが切り上がる。米国でハイテク株が買い直されたこともあり、足もとでの銀行売り・ハイテク買いに対するリバランスは一巡した格好だろう。配当再投資に伴う特殊要因によりTOPIX型優位の需給ではあるが、ハイテク株買いが波及することにより、NT倍率が低下する局面では、その後の反転を想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かいそうだ。

 VIX指数は19.12に低下し、金融システム不安が高まった3月9日からの急伸分をほぼ埋めてきた。リスク選好に傾きやすく、買い一巡後のこう着場面でもショートは仕掛けづらくなろう。

 また、市場の関心は、31日に公表を控える個人消費支出(PCEコア)価格指数に移ることになりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)は次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の追加利上げを決定するとみられている。もっとも、2023年末の金利見通しに到達することになるため、利上げ停止が視野に入ってくる。これにより、ハイテク株の買い戻しが一段と強まる可能性は意識しておきたい。


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