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【市況】ダウ平均は反発 IT・ハイテク株への買いが下支え=米国株前半

NY株式29日(NY時間12:59)
ダウ平均   32615.70(+221.45 +0.68%)
ナスダック   11859.21(+143.13 +1.22%)
CME日経平均先物 27820(大証終比:+230 +0.83%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。IT・ハイテク株に買いが入っており、下支えしている。金融不安がひとまず一服する中、中国のハイテク株が上昇し、NY市場でもセンチメントを高めているようだ。前日のアリババ<BABA>の事業の6分割の発表がムードを高めているようで、これまで中国当局からの取り締まりで痛い目にあったIT企業に資金が殺到しているという。

 市場は再びFRBの動向に注目し、今週のFRB高官の講演や、FRBが好んで参照しているインフレ指標であるPCEデフレータの発表を待っている。市場ではFRBの早期利上げサイクル停止および、場合によっては年内の利下げシナリオが浮上している。短期金融市場では5月か6月のFOMCで0.25%ポイントの利上げをあと1回実施し、それで今回の利上げサイクルをひとまず停止との見方を織り込んでいる。さらに、場合によっては、夏以降に利下げの可能性も留意したシナリオも一部織り込んでいる状況。

 FRBの早期利下げ期待がIT・ハイテク株中心に米株式市場を支えている面もありそだが、市場が差し迫った利下げを期待するのは間違っているとの指摘も出ている。米成長が予想以上に著しく鈍化し、「より長くより高く」というシナリオが残らない限り、FRBは2024年第2四半期まで利下げに梶を切る可能性は極めて低いとの見方を示している。

 金融不安が大きく後退しているが、市場からは「何かが壊れない日は全て良い日だ。SVBの破綻は銀行セクターにおける最大かつ最後の破綻なのかもしれない」と述べたうえで、「FRBが伝染拡大の抑制策を持っているという確信が投資家に広まっている」との声も聞かれる。

 ヨガウエアのルルレモン・アスレティカ<LULU>が決算を受け大幅高。同社は在庫問題による利益率悪化に対処しつつ、アクティブウェアへの高い需要に支えられた。

 半導体のマイクロン・テクノロジー<MU>が決算を受け上昇。想定以上の赤字決算だったものの、懸念していたよりは良好な見通しを示し、市場はネガティブな反応を見せていない。今回のガイダンスは半導体市場が一時期の荒波を乗り越えて復活の可能性があることを示唆しているとの声も出ている。

ルルレモン<LULU> 361.71(+41.40 +12.92%)
マイクロン<MU> 62.85(+3.57 +6.02%)

アップル<AAPL> 159.93(+2.28 +1.45%)
マイクロソフト<MSFT> 279.37(+4.14 +1.50%)
アマゾン<AMZN> 99.27(+2.03 +2.09%)
アルファベットC<GOOG> 101.86(+0.50 +0.49%)
テスラ<TSLA> 191.77(+2.58 +1.36%)
メタ・プラットフォームズ<META> 204.37(+3.69 +1.84%)
AMD<AMD> 95.46(+0.90 +0.95%)
エヌビディア<NVDA> 267.78(+3.68 +1.39%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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