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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:INPEX、三菱UFJ、住友電

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■豊田合成 <7282>  2,257円  +83 円 (+3.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 豊田合成<7282>が高い。同社は27日取引終了後、南米でのエアバッグなどセーフティシステム製品の販売拡大に対応するため、ブラジルのグループ会社であるGDBRインダストリアコメルシオの生産能力を強化すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。導入設備はエアバッグの組付装置やハンドルの成形・組付装置で、投資金額は約14億円。今後も持続的な成長が見込まれる南米市場で、セーフティシステム製品を主軸にカーメーカーのニーズに応じて更なる事業成長を目指すとしている。

■INPEX <1605>  1,382円  +38 円 (+2.8%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が堅調。朝方の東京市場で、東証の業種別指数で「鉱業」が上昇率トップとなっており、「石油・石炭製品」も1%を超す上昇となっている。27日の米原油先物相場は急反発し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近物となる5月限は5%超の上昇となった。金融システム不安の後退を受け、リスク資産とされる原油先物への買い戻しが入ったほか、イラクのクルド人自治区からの原油輸出が一部停止されたことを受け、原油の供給がタイト化するとの見方も広がった。INPEXと石油資源に対しては、原油価格の上昇による業績へのポジティブな影響を期待した買いが集まったとみられている。

■三菱UFJ <8306>  846円  +20.4 円 (+2.5%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が4日ぶり反発。前日の欧州株市場ではドイツ銀行<DB>の株価が切り返しに転じたことで、金融システム不安が後退し主要国の株価指数が全面高に買われたほか、米国株市場でも破綻したシリコンバレーバンク(SVB)の引受先が決まったことで、金融株中心に買われる展開となった。これに追随する形で東京市場でも同社株をはじめとするメガバンクへの買い戻しが活発化している。前日に米長期金利が大幅上昇したことも運用環境の改善につながるものとしてポジティブに作用している。また、メガバンク各社は配当利回りが高いことで権利取り狙いの買いを誘い戻り足を助長している。

■住友電気工業 <5802>  1,660.5円  +19.5 円 (+1.2%)  11:30現在
 住友電気工業<5802>や古河電気工業<5801>、フジクラ<5803>、昭和電線ホールディングス<5805>など電線株が堅調に推移している。日本電線工業会が27日、2023年度の銅電線の出荷量が前年度見込みに比べ2.9%増の64万5000トンとなる見通しを発表した。自動車や電力関連の需要が増加する予想となっている。電線株に対しては、来期の業績への好影響を期待した買いが集まったようだ。

■昭和産業 <2004>  2,573円  +22 円 (+0.9%)  11:30現在
 昭和産業<2004>が続伸している。27日の取引終了後、23年3月期の期末配当予想を30円から35円へ引き上げたことが好感されている。年間配当予想は65円(前期60円)となる予定だ。同時に、ベトナムにプレミックス及び調製糖の製造販売を行う子会社を設立すると発表した。ASEANにおける事業領域拡大の基点とする方針で、操業開始は25年春を予定している。

■壱番屋 <7630>  4,945円  +35 円 (+0.7%)  11:30現在
 壱番屋<7630>は5日続伸している。27日の取引終了後、集計中の23年2月期連結業績について、売上高が472億円から482億8600万円(前の期比7.2%増)へ、営業利益が30億5000万円から36億1300万円(同26.5%増)へ、純利益が21億9000万円から25億3800万円(同13.1%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。既存店売上高が好調に推移し、下期の前提である前年同期比2.0%増を上回る8.7%増となったことが要因としている。また、原材料価格の上昇が想定を下回ったことや海外子会社の業績が計画上回ったことも寄与した。

■エス・エム・エス <2175>  3,210円  +10 円 (+0.3%)  11:30現在
 エス・エム・エス<2175>がしっかり。27日の取引終了後、未定としていた23年3月期の期末一括配当予想を15円にすると発表したことが好感されている。なお、前期実績は10円50銭だった。

■丸大食品 <2288>  1,434円  -29 円 (-2.0%)  11:30現在
 丸大食品<2288>が反落。27日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。最終損益を5億円の赤字から51億円の赤字(前期3億7600万円の赤字)へ大幅に引き下げており、これが嫌気されている。売上高も2220億円から2210億円(前期比1.1%増)へ引き下げた。原材料価格やエネルギーコストが上昇するなかで、価格転嫁が遅れたことが響く。

■元旦ビューティ工業 <5935>  16,190円  +3,000 円 (+22.7%) ストップ高   11:30現在
 元旦ビューティ工業<5935>がカイ気配でスタートでストップ高に買われている。27日の取引終了後、23年3月期の期末一括配当予想を75円から150円へ引き上げたことが好感されている。なお、前期実績は75円だった。

■エコモット <3987>  638円  +100 円 (+18.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 エコモット<3987>が寄り付き大口の買い注文に値がつかず、カイ気配で水準を切り上げる展開となっている。同社はIoTソリューションの企画やこれに付随する端末製造、通信インフラ、アプリケーション開発などを行い、クラウドサービスにも展開するなど総合的なIoT関連ビジネスを手掛けている。太陽光発電分野への参入や電気自動車(EV)充電サービスなどにも展開を図るなどビジネス領域を広げている。そうしたなか、27日取引終了後に積水樹脂<4212>とIoTプロダクト・ソリューションの共同開発などで資本提携を伴う業務提携契約を締結したことを発表、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んでいる。

■セレンHD <7318>  1,020円  +150 円 (+17.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 セレンディップ・ホールディングス<7318>がカイ気配を切り上げている。同社は27日取引終了後、子会社の天竜精機がフッ素フィルムを用いたアンテナ一体型高周波伝送路を開発し、近畿大学工学部と連携した試験運用を通じて、5G対応端末への適応を確認したと発表。これが材料視されているようだ。この製品は、材料接合に接着剤を使用しない工法のため、厚さ0.35ミリ(対従来品比54%)と非常に薄く軽量なため、スマートフォンや薄型パソコンへの搭載がしやすいという特性を持つ。今後は6Gなどの高周波帯にも対応した伝送路を開発し、車載ネットワークサービス用高周波信号線の置き換えやサーバー用伝送路の置き換えなどの開発を進めるとしている。

■Speee <4499>  1,379円  +78 円 (+6.0%)  11:30現在
 Speee<4499>が急伸した。この日、子会社のDatachainと三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ信託銀行、ソラミツ(東京都渋谷区)が、国内で発行が予定されるステーブルコイン間の滑らかな相互移転・交換の実現に向け技術提携を開始したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。三菱UFJ信託銀が主導するステーブルコイン発行・管理基盤「Progmat Coin(プログマコイン)」を用いて発行される様々なステーブルコインや、ソラミツが開発に貢献するオープンソース・ブロックチェーン基盤を活用して発行される地域デジタル通貨などを用いて、異種ブロックチェーン基盤上のデジタルマネー相互移転の実現を目指す。銀行間や企業間、個人間の送金の効率化や手数料削減も目指すとしている。

■NCS&A <9709>  689円  +39 円 (+6.0%)  11:30現在
 NCS&A<9709>が急反発している。27日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を190億円から192億円(前期比6.1%減)へ、営業利益を14億円から15億3000万円(同18.0%増)へ、純利益を10億5000万円から12億5000万円(同27.8%増)へ上方修正し、期末一括配当予想を25円から28円(前期22円)へ引き上げたことが好感されている。デジタルトランスフォーメーション(DX)を背景に、マイグレーションサービスや主力ソリューションが堅調に推移したことに加えて、収益性の高い主力ソリューションの取り組み強化や受託開発分野における得意領域へのリソースの集中などが寄与した。

■ニーズウェル <3992>  1,126円  +39 円 (+3.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 ニーズウェル<3992>は大幅反発に転じ、一時7.5%高の1168円まで駆け上がる場面があった。金融向けを中心とした業務系ソフトや組込みソフトを手掛け、基幹系システムの開発で強みを持っている。人工知能(AI)を活用したソリューションでも実力を発揮、画像認識・処理や自然言語処理、チャットボット分野など幅広く対応し、業種を問わず、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資推進の担い手として需要を獲得している。業績は23年9月期連結営業利益予想が10億400万円(前期は単独決算で6億9000万円)と好調だが、24年9月期も高利益率案件の押し上げ効果により大幅な利益成長が見込まれる。PER16倍台は成長力を考慮して上値余地が大きい。

●ストップ高銘柄
 ゼネテック <4492>  623円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   11:30現在
 光・彩 <7878>  7,980円  +1,000 円 (+14.3%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 セルシード <7776>  677円  -150 円 (-18.1%) ストップ安   11:30現在
 など、1銘柄

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