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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 メガバンク睨みの展開、抵抗線抜けば2万7500円とボリン+1σが目先のターゲット


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27340 +70 (+0.25%)
TOPIX先物 1953.5 +12.5 (+0.64%)
シカゴ日経平均先物 27325 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。米連邦預金保険公社(FDIC)は、経営破綻したシリコンバレーバンクについて、ノースカロライナ州に本店がある地方銀行ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ<FCNCA>が買収し、預金などを引き継ぐことで合意したと発表。破綻処理の進展によって米金融システムを巡る過度な懸念が和らぎ、銀行株を買い戻す流れとなった。欧州市場ではドイツ銀行(NY市場でのティッカーは<DB>)が4%を超える反発となったこともセンチメント改善につながった。S&P500業種別指数は銀行、エネルギー、運輸が上昇した半面、メディア、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置が下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比55円高の2万7325円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円安の2万7240円で始まり、直後に付けた2万7130円を安値に切り返しプラスに転じると、2万7280円~2万7330円辺りの狭いレンジで推移。米国市場の取引開始後に2万7240円と下げに転じる場面も見られたが、終盤にかけて買い直され一時2万7350円まで上げ幅を広げており、2万7340円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションではオプション権利行使価格の2万7125円と2万7375円によるレンジ推移のなか、2万7344円辺りに位置する25日移動平均線を捉えてきた。直近で上値抵抗線として意識されている同線を明確に突破してくるようだと、ショートカバーを交えたリバウンドが強まりそうだ。節目の2万7500円およびボリンジャーバンドの+1σが位置する2万7780円が目先的なターゲットとなろう。

 米金融システムを巡る過度な懸念が和らいだことで米長期金利は上昇しており、ハイテク株はリバランスに伴う売りが優勢だった。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が指数の重荷となる可能性があろう。一方で、銀行株への買い戻しに加えて、為替市場ではドル円が1ドル=131円50銭台で推移しており、輸出関連への物色も意識されそうだ。銀行株のリバウンドが幅広いセクターへの買いにつながる可能性もあり、全体としてはリバウンド機運が高まりやすいとみられる。

 そのため、押し目狙いのロングスタンスとしつつ、25日線を明確に上放れてくる局面では、ややロングに傾ける形でのトレードを想定しておきたい。また、VIX指数は20.60に低下した。20.00を上回ってはいるが、終値では3月8日以来の75日線割れとなった。9日からの急伸分を徐々に埋めてきたため、リスク選好が強まりそうである。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.04倍だった。本日はTOPIX優位の展開が想定され、NTロングの巻き戻しが入りやすいだろう。ただし、メガバンク睨みの展開になるため、戻りの鈍さが嫌気される場面では、リバランスを意識したNTロングによるスプレッド狙いのトレードも想定しておきたい。


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