【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士通ゼ、三菱UFJ、アクセル
富士通ゼ <日足> 「株探」多機能チャートより
富士通ゼネラル<6755>が3日続落した。22日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正を発表した。売上高は3900億円から3700億円(前期比30.2%増)、最終利益は130億円から95億円(同2.6倍)に見通しを引き下げており、売りを促す要因となったようだ。海外向け空調機の販売は、欧州向けは上積みが期待できるとしながらも、北米やオセアニア、インド向けは市況や天候要因により販売がスローダウンしているという。紫外線照射装置事業を手掛ける国内の連結子会社に関連するのれんの減損損失の影響もあり、利益面でも計画を下振れる見通しとなった。
■三菱UFJ <8306> 839.2円 -11.6 円 (-1.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>など銀行株が安い。22日の米株式市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げが発表されたが、市場には利上げ見送りを期待する見方もあっただけに、NYダウは前日比530ドル安と急落した。特に、市場の関心を集めている銀行株は値を下げ、カリフォルニア州に本社を置く米中堅銀行のファースト・リパブリック・バンク<FRC>が前日に比べ15%安と急反落。米国の大手行や主な地銀で構成するKBWナスダック銀行株指数も前日比で4%強下落した。前日に、金融システムへの不安が後退し米銀行株は上昇したが、この日は再び売られるなか、日本の銀行株も軟調な値動きとなっている。
■イオンモール <8905> 1,690円 -10 円 (-0.6%) 本日終値
イオンモール<8905>は冴えない。22日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想の修正を発表し、最終利益の見通しを230億円から129億円(前期比33.1%減)に引き下げた。増益予想から一転して最終減益の計画となり、嫌気されたようだ。売上高は4040億円から3982億円(同25.7%増)に見通しを下方修正した。国内では消費トレンドの低迷とともに、電気料金の高騰も響いた。中国ではゼロコロナ政策を受けた行動規制を背景とする臨時休業などの影響を大きく受けた。世界的な金利上昇により減損判定時に使用する割引率が上昇し、中国の一部モールにおいて減損損失27億円を計上する見込みとなったことも、利益の押し下げ要因となる。
■アクセル <6730> 1,982円 +258 円 (+15.0%) 本日終値
アクセル<6730>が急騰。22日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正を発表し、売上高の見通しを134億円から144億5000万円(前期比35.5%増)、最終利益の見通しを10億2000万円から13億円(同50.3%増)に引き上げた。また、記念配当16円とあわせて63円としていた期末一括配当予想については、普通配当を13円増額修正し、76円(前期末比36円増配)に見直しており、材料視されたようだ。パチンコ・パチスロ機向けのグラフィックスLSIの販売が当初の計画を上回る見通しとなった。メモリーモジュール製品も顧客からの旺盛な需要により販売が計画を上回る見込みとなった。
■久世 <2708> 1,030円 +126 円 (+13.9%) 本日終値
久世<2708>は大きく買われ昨年来高値更新。22日の取引終了後に23年3月期業績予想を上方修正し、売上高を540億円から560億円(前期比27.7%増)へ、営業利益を3億5000万円から7億円(前期9億800万円の赤字)へ引き上げた。あわせて3期ぶりに復配する方針を明らかにしており、これらを好感した買いが集まった。外食市場で年末にかけて客足が伸びたことが追い風に働いた。エネルギー価格高騰などの影響が不透明だったため業績予想を据え置いていたが、足もと業績が安定して推移していることから従来予想を上回る見通しになったという。配当予想については、これまで未定としていた配当予想を12円にするとした。20年3月期以来、3期ぶりの復配となる。
■エクサウィザーズ <4259> 345円 +35 円 (+11.3%) 本日終値
エクサウィザーズ<4259>は続急騰。22日の取引終了後、取得総数400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.8%)、取得総額12億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、材料視されたようだ。取得期間は3月23日から9月29日まで。東証における市場買い付けを通じて取得する。
■マイクロアド <9553> 3,180円 +279 円 (+9.6%) 本日終値
マイクロアド<9553>が続急伸した。この日、ビデオリサーチ(東京都千代田区)のデータ統合ソリューション「VR LINC」が持つメディア視聴傾向などのデータを活用し、スマートフォンアプリに対する広告配信を開始すると発表。マーケティングプロダクトの機能強化に関する発表を手掛かり視した買いが入ったようだ。「VR LINC」が分析し導き出したテレビ視聴態度などのユーザーデータを活用し、Cookieを利用しない形で広告を配信する。広告主はCookie利用規制後も変わらず、マイクロアドのマーケティングプロダクト「Circus」を活用した高精度なターゲティング広告配信が可能になるとしている。
■HOUSEI <5035> 818円 +71 円 (+9.5%) 一時ストップ高 本日終値
HOUSEI<5035>は続急伸。22日の取引終了後、顔認証システムにより入退室管理を可能にしたシミュレーションゴルフシステム「ガレージゴルフ」の発売を開始したと発表しており、これを材料視した買いが集まったようだ。ユアサ商事<8074>と協業し、稲葉製作所<3421>のガレージを活用する。短期間かつ低コストで設置が可能なため、遊休土地の有効活用につながるほか、手軽にゴルフを楽しみたいとのニーズにも対応できるという。
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