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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ボリンジャーバンド+3σ突破も、過熱警戒によるショートは避けたい


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28210 +310 (+1.11%)
TOPIX先物 2036.0 +17.0 (+0.84%) 
シカゴ日経平均先物 28205 +305
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。2月の米ISM非製造業景況感指数が55.1と前月の55.2から若干低下したものの、市場予想を上回り、21年11月以来の高水準だった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ長期化観測を強めるほどではないとの見方のなか、前日にアトランタ連銀のボスティック総裁が0.25%の利上げに断固賛成すると述べたことを受けた、買い戻しが継続。また、米長期金利が3.9%台後半に低下したことが材料視されており、大型テック株やハイテク株を中心に終日堅調に推移し、終盤にかけて主要な株価指数が上げ幅を広げた。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売のみが下落した半面、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、メディア、小売、半導体・同製造装置の上昇が目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比305円高の2万8205円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7900円で始まり、2万7860円~2万7930円の狭いレンジ推移を継続。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、終盤にかけて上げ幅を広げて一時2万8230円まで買われ、2万8210円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。先週末の上昇で2月6日の戻り高値(2万7820円)を突破し、ほぼ1カ月間続いたレンジを明確に上放れ、昨年12月半ば以来の水準を回復。さらにナイトセッションで一段高となり、昨年12月14日に付けた戻り高値2万8260円に迫った。目先的にはダブルトップ形成が意識されやすく、ボリンジャーバンド+3σ突破により、いったんは達成感が意識される可能性はあるだろう。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。

 一方で、週末には先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。既に先週末には限月交代に伴うロールオーバーの動きが目立っていた。今週はSQ週となることから、基本的にはロールオーバーが中心となり、トレンドは出にくい。ただし、一気にレンジを切り上げたことによりヘッジ対応の動きが強まりやすく、オプション権利行使価格の2万7875円~2万8375円のレンジに移行しそうだ。

 そのため、買い一巡後にこう着感が強まり、ボリンジャーバンドの+3σが位置する2万8140円辺りを下回ってくる局面では、押し目狙いのロング対応となろう。また、ボリンジャーバンドのバンドは今後拡大傾向を見せてくるため、過熱警戒によるショートは避けておきたいところだ。反対に昨年12月14日の戻り高値を突破し、レンジ上限に接近する局面では、昨年11月24日の戻り高値2万8420円が射程に入ってくる。

 VIX指数は18.49に低下した。支持線として意識されていた25日線を下回る形状となり、リスク選好に向かわせやすい。なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.81倍に上昇した。25日線が13.84倍辺りに位置しているため、同線を明確に上放れてくる局面では、13.94倍辺りに位置する75日線処を想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

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