【市況】ハイテクなどグロース銘柄を見直す動きに期待/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
3日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれそうだ。2日の米国市場はNYダウが341ドル高だった。セールスフォースが予想を上回る決算や業績見通しが好感されて大幅高となり、NYダウを押し上げた。また、百貨店のメーシーズなど小売企業の好決算が好感された。一方、週次失業保険申請件数が予想外に減少、10-12月期単位労働コスト改定値が予想を上回ったため利上げ長期化への思惑が重荷となったが、アトランタ連銀のボスティック総裁が段階的な利上げを支持し、夏の利上げ停止の可能性を示唆したため終盤にかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の27705円。円相場は1ドル136円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時27460円まで下げる場面も見られたが、25日線が支持線として機能する形から切り返しており、直近の狭いレンジを上放れつつある。27500円辺りでのもち合いから、同水準が支持線として意識されてくることから、2月前半に付けた直近戻り高値水準が目先的なターゲットになりそうだ。
ただし、米国では経済指標の結果やFRB高官らによる発言によって相場が振らされやすい状況が続いていることから、2月のISM非製造業景気指数の結果待ちのなか、買い一巡後は次第にこう着感が強まることが見込まれる。とはいえ、VIX指数は20.00を下回ってきたため、リスク選好に向かわせやすく、こう着感が強まり利食いの動きが強まる場面においては、その後のリバウンドを狙った押し目買いのスタンスで対応したい。
もっとも、ISM非製造業景気指数の発表が通過しても、来週には2月の雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な上値追いの動きは限られるだろう。短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりやすことから、資金の逃げ足の速さには注意したい。物色の流れとしては、足もとでリバウンド機運が高まってきたハイテクなどグロース銘柄を見直す動きに期待。
《AK》
提供:フィスコ