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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日ぶり小反落、米金利上昇を警戒し売り優勢 (3月2日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27564.82
高値  27617.80(09:45)
安値  27408.54(10:43)
大引け 27498.87(前日比 -17.66 、 -0.06% )

売買高  11億1647万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆6817億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日ぶり小反落、朝高後に値を消す
 2.米長期金利4%台乗せでハイテク株などに警戒感
 3.マイナス圏に沈むも後場は押し目買いで下げ渋る
 4.配当権利取り狙いの買いが全体相場を支える展開
 5.日経平均は小幅安も値下がり銘柄数は1000近くに

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比5ドルと小幅に反発した。長期金利上昇で上値は重いもののキャタピラー<CAT>やセールスフォース<CRM>などが上昇し指数を押し上げた。

 東京市場では、総じて模様眺めムードとなり、日経平均株価など主要指数は安く引けたが、押し目買いも活発で下げ幅は限定的だった。

 2日の東京市場は、引き続き方向感に欠ける展開で日経平均は狭いゾーンでのもみ合いとなった。前日の米国株市場では、FRBによる金融引き締め長期化への警戒感を背景に米10年債利回りが4%台まで上昇したが、NYダウは小高く引けるなど強さを発揮した。東京市場でも、米金利上昇への懸念は拭えないものの、物色意欲は旺盛で朝方は買いが優勢だった。その後はハイテク株などを中心に値を消しマイナス圏に沈んだものの、後場に入ると押し目買いで下げ渋った。バリュー株が底堅く、配当権利取り狙いの買いなどが日経平均やTOPIXの下値を支える格好となった。全体指数の下げ幅はわずかだったが、プライム市場の値下がり銘柄数は1000近くに及び、値上がり銘柄数を230ほど上回っている。

 個別では、レーザーテック<6920>が群を抜く商いをこなしながらも下値模索の動きを続けたほか、東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>もきょうは売りに押される展開となった。ローム<6963>が大きく売られ、ソシオネクスト<6526>も安い。花王<4452>も値を下げた。東洋炭素<5310>が急落したほか、JPホールディングス<2749>、三井松島ホールディングス<1518>などの下げも目立つ。セントラル硝子<4044>も下落した。
 半面、ファーストリテイリング<9983>が買い優勢だったほか、ソフトバンクグループ<9984>もしっかり。日本製鉄<5401>も頑強な値動きをみせ、三菱商事<8058>、住友金属鉱山<5713>なども堅調。安永<7271>は前日に続くストップ高で買い物を残した。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>が値を飛ばし、KeePer技研<6036>も大幅高。トレジャー・ファクトリー<3093>も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、エーザイ <4523>、第一三共 <4568>、オリンパス <7733>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約80円。うち56円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、NTTデータ <9613>、テルモ <4543>、アドテスト <6857>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約56円。

 東証33業種のうち上昇は16業種。上昇率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)非鉄金属、(3)海運業、(4)陸運業、(5)パルプ・紙。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)証券商品先物、(3)銀行業、(4)機械、(5)精密機器。

■個別材料株

△リネットJ <3556> [東証G]
 福祉事業のアニスピホールディングスを子会社化。
△チャットW <4448> [東証G]
 SBI証券が目標株価を1360円に引き上げ。
△AIins <4488> [東証G]
 東北大研究室と月面・宇宙で稼働する次世代AIの共同研究契約を締結。
△日ダイナミク <4783> [東証S]
 今期経常を10%上方修正・4期ぶり最高益、配当も6円増額。
△トライアイズ <4840> [東証G]
 為替差益計上で23年12月期は一転最終黒字の見通し。
△大阪チタ <5726> [東証P]
 「スポンジチタン約30%の値上げで決着」との報道。
△KeePer <6036> [東証P]
 2月月次売上高は前年同月比27%増。
△KYORIT <7795> [東証S]
 環境事業の強化に向け山陰クリエートを子会社化。
△はせがわ <8230> [東証S]
 2月度売上高14%増を評価。
△イーレックス <9517> [東証P]
 今期売上高大幅増額で過去最高更新へ。

▼ワークマン <7564> [東証S]
 2月既存店売上高は2ヵ月連続前年下回る。
▼東海リース <9761> [東証S]
 23年3月期業績予想の下方修正と期末配当見送り。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)安永 <7271>、(2)大阪チタ <5726>、(3)KeePer <6036>、(4)邦チタ <5727>、(5)ファイズHD <9325>、(6)トレファク <3093>、(7)ギフティ <4449>、(8)北国FHD <7381>、(9)ゲオHD <2681>、(10)ミライトワン <1417>。
 値下がり率上位10傑は(1)東洋炭素 <5310>、(2)大幸薬品 <4574>、(3)松井建 <1810>、(4)ローム <6963>、(5)ウェルビー <6556>、(6)Jマテリアル <6055>、(7)JPHD <2749>、(8)マネックスG <8698>、(9)三井松島HD <1518>、(10)タツモ <6266>。

【大引け】

 日経平均は前日比17.66円(0.06%)安の2万7498.87円。TOPIXは前日比3.24(0.16%)安の1994.57。出来高は概算で11億1647万株。東証プライムの値上がり銘柄数は759、値下がり銘柄数は989となった。東証マザーズ指数は748.96ポイント(3.62ポイント高)。

[2023年3月2日]


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