【市況】23日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は上昇、主要ハイテク決算などを好感
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:米国株式市場は上昇、主要ハイテク決算などを好感
ダウ平均は108.82ドル高の33,153.91ドル、ナスダックは83.33ポイント高の11,590.40で取引を終了した。
昨日引け後に発表された主要ハイテク企業、エヌビディア(NVDA)の好決算が投資家心理の改善に繋がり、上昇スタート。その後、週次失業保険申請件数の減少や米10-12月期GDP価格指数の上方修正を受けて金利が上昇すると一時下落に転じた。一方、金利が伸び悩むとプラス圏に回復。また、明日の重要インフレ指標発表を控えた買い戻しも強まり、終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別では、半導体・同製造装置が上昇した一方、電気通信サービスが下落した。
半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)は人工知能(AI)絡みの需要増で1-3月期売上高見通しが予想を上回り、買われた。一方、ディスカウント小売りのダラー・ゼネラル(DG)は12月の悪天候を巡る業績下方修正が嫌気され大幅安。動画配信のネットフリックス(NFLX)は低迷している売り上げを押し上げるため、30以上の国で値下げを検討していることが報じられ、収益圧迫懸念から売られた。また、高級電気自動車メーカーのルーシッド・グループ(LCID)は第4四半期決算の内容が予想を下回ったほか、昨年の生産台数が予想の半分にも満たなかったことが明らかになり、大幅下落。同業のニコラ(NKLA)も四半期決算の低調な内容が失望され売られた。ロードスタウンモーターズ(RIDE)は一部品質問題に対処するための生産・出荷停止を発表し下落。バイオのモデルナ(MRNA)はコストの上昇や新型コロナワクチン需要の減少で、第4四半期決算の内容が弱く、売られた。
メディアのウォーナーブラザーズ・ディスカバリー(WBD)は広告収入の減少で予想を上回る赤字を計上し、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米Q4GDP改定値を受けスタグフレーション懸念も
23日のニューヨーク外為市場でドル・円は、135円36銭まで上昇後、134円49銭まで下落し、134円70銭で引けた。
米先週分新規失業保険申請件数が前回から予想外に減少し6週連続で20.0万件割れとなったほか、米・10-12月期GDP価格指数改定値が予想外に上方修正されたため金利上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。同時に、10-12月期GDPが予想外に下方修正され、個人消費改定値の伸びも予想以上に下方修正されたため成長懸念やも存続。スタグフレーション懸念も再燃。また、月末のリバランス絡みで債券買いが強まると、ドルが伸び悩んだ。
ユーロ・ドルは、1.0620ドルから1.0577ドルまで下落して1.0595ドルで引けた。ユーロ・円は143円52銭まで上昇後、142円58銭へ下落。ポンド・ドルは、1.2070ドルへ上昇したのち1.1992ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9316フランから0.9349フランまで上昇した。
■NY原油:反発で75.39ドル、需要減少の思惑は後退
NY原油先物4月限は反発(NYMEX原油4月限終値:75.39 ↑1.44)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+1.44ドルの75.39ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.83ドル-75.99ドル。アジア市場の序盤で73.83ドルまで売られたが、需要減少の思惑は後退し、米国市場の前半にかけて75ドルを回復。その後、74.81ドルまで下げたが、ドル高や株安を警戒した売りは縮小し、75.99ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では75ドル台で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 34.26ドル -0.03ドル(-0.09%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.94ドル +0.67ドル(+0.69%)
ゴールドマン・サックス(GS)363.54ドル +2.65ドル(+0.73%)
インテル(INTC) 25.61ドル +0.14ドル(+0.55%)
アップル(AAPL) 149.40ドル +0.49ドル(+0.33%)
アルファベット(GOOG) 91.07ドル -0.73ドル(-0.80%)
メタ(META) 172.04ドル +0.92ドル(+0.54%)
キャタピラー(CAT) 237.95ドル +0.06ドル(+0.03%)
アルコア(AA) 47.96ドル -1.02ドル(-2.08%)
ウォルマート(WMT) 142.09ドル -2.15ドル(-1.49%)
《ST》
提供:フィスコ