【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 OP権利行使価格の2万7375円~2万7625円でのこう着を想定
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27510 +50 (+0.18%)
TOPIX先物 1994.0 +5.5 (+0.27%)
シカゴ日経平均先物 27505 +45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
17日の米国市場は、NYダウが上昇した半面、 S&P500、ナスダックは下落。前週発表された1月の米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)が予想を上回る内容だったほか、米連邦準備理事会(FRB)高官らによるタカ派発言が相次ぐなか、FRBによる早期の利上げ休止観測が後退し売り先行で始まった。その後、リッチモンド連銀のバーキン総裁が、前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.25%の利上げを支持したことを明らかにし、今後も同幅での利上げが望ましいとの考えを示したことが伝わると、大幅利上げへの懸念が和らいだ。連休前の持ち高調整とみられる買い戻しも入り、NYダウはプラスに転じた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、電気通信サービスが上昇した一方で、エネルギー、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが下落した。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比45円高の2万7505円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万7470円で始まり、直後に付けた2万7380円を安値に底堅い値動きを見せており、2万7410円~2万7490円辺りでのレンジ推移を継続。米国市場の取引開始後に2万7510円まで買われ、買い一巡後は再び2万7410円辺りに軟化する場面も見られた。ただし、終盤にかけて買い戻されており、一時2万7520円まで上げ幅を広げ、2万7510円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行の展開が見込まれる。ただし、20日の米国市場はプレジデント・デーで休場になるため、海外勢の商いは細るとみられる。参加者が限られるなかで、短期的なトレードが中心となり、引き続きこう着感の強い相場展開が見込まれる。2万7540円辺りに位置する5日移動平均線を挟んだレンジ推移が想定され、オプション権利行使価格の2万7375円~2万7625円水準でのこう着となろう。ただし、2万7500円処での底堅さが意識されてくると、その上の権利行使価格である2万7750円にレンジ上限を切り上げてこよう。
また、今週は22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、24日に1月の米個人消費支出(PCEデフレーター)の発表が予定されている。パウエルFRB議長がインフレ動向を測るうえで、正確な指標との考えを示しているPCEデフレーターに投資家の関心が集まりそうだ。そのため、オーバーナイトのポジションは取りづらいほか、ナイトセッションで振らされやすくなる。一方で、日中はリバランス中心の動きに向かいやすいだろう。仕掛け的な動きが入る場面では、その後のカバーを狙った短期的なトレードとなりそうだ。
なお、先週のNT倍率は先物中心限月で13.80倍に低下し、支持線として機能していた25日線を若干ながら下回ってきた。もっとも、概ね横ばい推移が継続しているため、NTスプレッド狙いのトレードは限られているように映る。24日に控えている日銀の次期総裁候補の所信聴取で緩和姿勢継続が示されれば、いったんはNTロングに振れやすくなる。だが、今後の政策修正への思惑が燻るほか、3月期末に向けた配当志向の物色が見込まれるなかでは、グロースからバリュー株にシフトしやすく、ややNTショートのトレードが有効と考えられる。
株探ニュース