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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米株安を受けた軟調推移も、2万7500円近辺では押し目狙いのロング対応


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27510 -160 (-0.57%)
TOPIX先物 1990.0 -8.0 (-0.40%)
シカゴ日経平均先物 27515 -155
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.7%上昇となり、昨年6月以来の大幅上昇だった。市場予想(0.4%程度の上昇)を上回る上昇となるなか、早期の利上げ休止観測が後退し、売り優勢の展開となった。また、新規失業保険申請件数が予想以上に減少したほか、セントルイス連銀のブラード総裁が講演で、インフレ率を確実に低下させるため複数回の追加利上げを支持した、と伝わったことも重荷となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、耐久消費財・アパレル、メディアの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比155円安の2万7515円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7670円で始まり、直後に付けた2万7680円を高値に、2万7610円~2万7670円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後に軟化し、一時2万7480円まで売られた。売り一巡後は買い戻され2万7600円辺りでの推移も見られたが、終盤にかけて売り直されて2万7510円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行の相場展開が見込まれる。ただし、2万7500円辺りでの底堅さが見られるため、水準としては前日の上昇分を埋める形となる。これまでのレンジ内での推移は継続するため、下へのバイアスが強まる流れにはならず、売り一巡後はこう着感の強い展開になりそうだ。米国市場では経済指標の結果やFRB高官らによる金融引き締めの発言などに振られる状況は想定されていたため、2万7500円近辺では押し目狙いのロング対応とみておきたい。

 VIX指数は20.17に上昇し、25日移動平均線を上回ったことから、やや神経質にさせる可能性はある。ただし、依然としてボトム圏での推移であり、ショートを仕掛けてきたとしても、短期的なトレードになるだろう。日経225先物は5日線が位置する2万7500円近辺を中心とした狭い値幅での推移となるなか、オプション権利行使価格の2万7375円~2万7625円のレンジを想定する。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.48倍だった。25日線水準での小動きを継続しており、NTスプレッド狙いのトレードは限られている。ただし、日経225先物は2万7500円を挟んだこう着が継続する一方で、TOPIX先物は一時2000ポイントを回復するなど、緩やかなリバウンドを継続している。TOPIX先物は昨年11月下旬に付けた戻り高値水準に接近してきたため、トレンド重視の観点からはNTショートのトレードが入りやすいだろう。

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