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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7500円辺りの底固めから下値切り上げを意識へ


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27620 +130 (+0.47%)
TOPIX先物 1979.0 +11.0 (+0.55%)
シカゴ日経平均先物 27620 +130
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。朝方発表された1月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数(季節調整済み)は51万7000人増加し、昨年12月の26万人増および市場予想(18万7000人増程度)を大きく上回り、失業率は予想に反して3.4%と53年ぶりの水準に低下。これを受けて米連邦準備理事会(FRB)が早期に利上げを停止するとの期待が後退した。また、1月のISM非製造業総合景況指数が6ポイント上昇の55.2と予想を上回る大幅上昇となるなか、米長期金利は3.5%台に上昇し、前日まで強かったハイテク株が売られ相場の下げを主導した。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、家庭用品・パーソナル用品、銀行が上昇した一方で、小売、メディア、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比130円高の2万7620円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の2万7480円で始まり、その後は2万7420円~2万7470円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後に2万7400円まで売られる場面も見られたが、急速に切り返し2万7720円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は2万7520円まで上げ幅を縮めたものの、終盤にかけて買い戻され、2万7620円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開が見込まれる。米雇用統計や1月のISM非製造業総合景況指数の結果を受けて早期の米利上げ停止観測が後退する格好となったが、以前の利上げ観測が高まるなかでの株価反応と比べれば落ち着いた値動きだろう。足もとでリバウンド基調を強めていたこともあり、反動安の範囲内とみられる。また、2日の取引終了後に決算を発表し、時間外取引で売られたアップル<AAPL>は、売りが先行して始まったものの、その後は急速に買い戻されて2%を超える上昇だったことも安心感につながりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで2万7400円まで売られる場面があったが、5日移動平均線が支持線として機能する形で切り返しを見せており、心理的な抵抗だった2万7500円を上放れてきた。米国市場が下落した影響で指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは利食い優勢となりそうだが、2万7500円辺りでの底固めが期待されよう。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円~2万8000円のレンジから、徐々に下値を切り上げてくる可能性が意識されてくる。

 VIX指数は18.33に低下した。先週は2日に17.06まで低下しており、チャート上では切り下がる25日線に上値を抑えられる形状であるため、リスク選好は継続。なお、先週のNT倍率は先物中心限月で13.96倍に上昇し、一時14.02倍と昨年12月20日以来の14.00倍台に乗せる場面もみられた。米国市場の流れもあって、いったんはNTロングを巻き戻す流れはありそうだが、押し目では、NTロングによるトレードが入りやすいと考えられる。

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