【経済】【クラウドファンディング】こだわりの製法&原料で「世界」へ! 東京三鷹発ビールベンチャー、2月6日募集開始
東京・三鷹発のクラフトビールブランドを企画・運営する株式会社小笠𠩤商店(東京都三鷹市)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは2月6日19時30分開始を予定しています。
・ | 普通株式型 |
・ | 目標募集額:800万円、上限募集額5000万円 |
・ | エンジェル出資実績あり |
・ | エンジェル税制あり(優遇措置B) |
・ | 株主優待あり:クラフトビールセットのプレゼントや店頭試飲、仕込み体験など |
・ | みなし時価総額:1億5000万円 |
・ | 類似上場企業:サッポロホールディングス、アサヒグループホールディングス、キリンホールディングス |
消費者の嗜好の変化に対応
小笠𠩤商店は東京・三鷹発のクラフトビールブランド「OGA BREWING(オージーエーブルーイング)」を企画・運営する企業です。同ブランドは独自の醸造施設とレシピ開発のノウハウで、多彩な限定ビールの開発やオリジナルOEM商品の企画・販売を手掛けています。
日本で飲まれるビールの約99%が淡色の「ピルスナー」である一方、世界には個性豊かなビールが数多く存在しており、特に近年は消費者の嗜好の多様化やライフスタイルの変化が顕著で、大量生産された「定番品」とは異なるオリジナリティの高い味が支持されているといいます。
三鷹初(同社調べ)のクラフトビール醸造所であるOGA BREWINGは、小笠𠩤恵助氏が運営しています。
岩手県から上京した同氏は、東京で仕事後に飲んだ一杯に感動し、クラフトビールの世界にのめり込むように。既存のビールとは異なる味わい深さ、新しさ、それを語り合う客同士の会話に心を躍らせ、ビールを通じてコミュニケーションが生まれる場を作ることを夢見たといいます。
ビールを味わい、学ぶため、国内のほか、英国、米国、カナダなど50~60軒のブルワリーを訪問。醸造をゼロから学び、醸造設備にこだわった、また、元デザイナーの表現力を生かした唯一無二のビールづくりに取り組んでいます。
こだわりの製造設備と原材料
(出典:イークラウド)
OGA BREWINGは井の頭公園などに近い、東京都三鷹市の住宅街に位置しており、併設するOGA BREWING CAFEではブルワリーのタンクを眺めながら、注ぎたての一杯を味わうことができます。
【特徴1】常時8種類のクラフトビールを用意
店舗では、注ぎたてのクラフトビールを常時8種類ほど飲むことができます。定番3種類のほか、限定ビールを1カ月に数種類醸造しています。
(出典:イークラウド)
OGA BREWING CAFEでは簡単なビール講座を定期的に開いており、クラフトビール初心者も多く来店しているそうです。
【特徴2】「今しか」「ここしか」味わえない限定感
OGA BREWINGの強みは表現できる味の幅広さにあり、これまでに150種以上のオリジナルレシピを開発、「今しか」「ここしか」味わえない限定感の高いビールを数多く手掛けることでファンの獲得につながっているといいます。多彩な味を表現できるのは、製造設備に特徴があるためだとしています。
(出典:イークラウド)
同社によると、ビールは酸化すると味が落ちるため、空気に触れる面積を減らせる縦型の発酵タンクが主流で、横型での製造は空気に触れる面積が広く、製造に一定の技術が必要なため、横型を使う醸造所は大手クラフトビールメーカーを含めて、国内に数えるほどだといいます。
OGA BREWINGでは、貴重な横型と主流の縦型を両方採用。タンクによって微妙に味わいを変化させられることが理由で、例えば、濃厚さが特徴の「エール」を横型で発酵させると、「ラガー」の特徴である、すっきりとした味わいを加えることができるそうです。
また、「糖化」「ろ過」という工程を3つの設備で行う、ドイツで主流の醸造設備を採用しています。日本のクラフトビールメーカーは比較的扱いやすい、2つの設備による米国式が多く、ドイツ式は技術の習熟が必要であるものの、糖化、ろ過それぞれの工程が設備ごとに切り分けられているため、それぞれにアレンジを効かせやすいのが特徴だといいます。
これらの製造設備により、麦、ホップ、酵母、水というシンプルな原材料ながら、多品種でオリジナリティが高いビールが生産できるそうです。
【特徴3】厳選された原材料
原材料は狙った味を追求するため、商品ごとに産地を変えており、麦芽は主にドイツや英国産、ホップは主に米国や英国、ニュージーランド産から選択。英国の有名な銘柄などを参考にレシピを開発した「三鷹ペールエール」は、ロースティな(香ばしい)風味が特徴的な英国産の麦を採用しています。
地元産の原材料も取り入れており、一部ビールには、三鷹の農家が生産した小麦や三鷹産のフルーツなど地元由来の原材料を採用。将来的にはすべて、三鷹産のクラフトビールづくりを進めたい考えです。
(出典:イークラウド)
なお、OGA BREWINGのオリジナルビールは、世界のビールを対象としたインターナショナル・ビアカップ(国際ビール大賞)で2019年、2021年、2022年に受賞。定番の三鷹ペールエールは2019年と2022年の2度受賞しています。
「卸売」「OEM」「イベント」…多様な販売チャネル
OGA BREWINGは店舗販売のほか、卸売やOEM(他社ブランドの受託製造)などにも取り組んでおり、多様な販売チャネルを有しています。
【卸売】
卸売は、瓶や樽の商品を大手コンビニチェーンやスーパー、飲食店へ販売する事業で、OGA BREWINGの売上の中心です。
小売店については、三鷹・吉祥寺エリアなどのセブン‐イレブンや近隣スーパー、商業施設などが卸先で、取り扱い店舗数の拡大を打診されるなど好評で、OGA BREWINGのリソースが拡大すれば、今後も伸びが期待できるといいます。
三鷹・吉祥寺エリアなど東京都内の飲食店にも卸しており、今後も、人口が多く新規出店が続く三鷹・吉祥寺エリアを含む東京都内で取り扱い店舗数の拡大を目指したい考えです。
また、2022年12月より、家庭用クラフトビールサーバーのサブスクリプション(定期購入)サービス「ドリームビア」への、3銘柄の提供がスタートしたほか、大手百貨店のプライベートブランドビールも製造しています。
【OEM】
OEMでは、企業や地域、飲食店などさまざまな団体とのコラボレーションビールを受託醸造しており、著名アニメやスポーツチーム、人気観光地とのコラボも実現、収益のみならず、OGA BREWINGの知名度向上につながっているといいます。
これまでに人気アニメ「攻殻機動隊」「おそ松さん」や、地元・武蔵野市のアニメ制作会社タツノコプロによる「ハクション大魔王」「ヤッターマン」のキャラクターなどとコラボし、インターネットで限定販売しています。
(出典:イークラウド)
2021年からは、サッカーJリーグ「東京ヴェルディ」の公式ビールも受託し、サポーターへの試飲会を経てレシピを決定、スタジアムやネットで販売しています。2023年2月中旬のシーズン開幕に向けて、新しい商品も開発中です。
また、鹿児島・沖永良部島のご当地ビールや、OGA BREWINGを運営する小笠𠩤氏の出身・岩手県のご当地ビールなど全国の需要にも対応。オリジナルビールがコラボ先企業に受け入れられるのは、多様な味づくりに対応できる独自の醸造施設とレシピ開発のノウハウを持つためだと考えています。
【イベント出店】
東京近郊で各種イベント出店も行っており、クラフトビールイベントやスポーツのパブリックビューイング会場、コンビニエンスストアでの店頭販売なども実施しています。
ウィズコロナによるイベントの回復に伴って出店を増やすとともに、著名な大規模イベントに出店することで、OGA BREWINGやクラフトビールに出会うきっかけを増やしていくことを目指しています。
【その他】
このほか、オリジナルボトルビールのインターネット販売や、農産物などの価値をさらに高めることを目指す「6次産業化」事業の推進、コンサルティング事業なども行っています。
6次産業化事業では、行政や市内の麦生産者とオール三鷹産クラフトビールづくりを進め、地域活性化や農産物の付加価値向上に貢献していきたい考えです。コンサル事業では、クラフトビールの浸透を願い、醸造を学びたい人向けの研修などを受け入れています。
拡大傾向にあるクラフトビール市場
同社によると、ビール市場全体が減速する中、クラフトビールの市場規模は拡大傾向で、既存のビール類より比較的高価であるにもかかわらず、2021年の販売量は5年前と比べて150%超と伸長しています。
一方、海外と比べると日本のクラフトビールは認知度が低く、職人も少ないため、伸びしろが大きいといいます。日本の市場構成比は2021年に初めて、1%を超えて1.5%でしたが、米国の2021年の生産量はビール市場全体の13.1%を占めました。
外食シーンの変化に伴い、日本でも「とりあえずビール」でなく、個人の趣向を楽しむ傾向が強くなっていくと見込まれ、こうした個人のこだわりに応えるのはクラフトビールメーカーの得意とするところだと同社は考えています。
また近年、クラフトビール醸造所の買収事例が国内外で相次いでいるといいます。
ビールメーカーにとっては、クラフトビールを成長の軸として取り込んだり、増産や販路拡大で拠点を活用したりするメリットが見込まれることなどが背景にあり、今後も規模拡大や基盤強化を狙ったクラフトビール関連事業の買収の可能性があるそうです。
(出典:イークラウド)
「クラフトビール市場が盛り上がりを見せる中、OGA BREWINGは既存のビールと一線を画した、オリジナリティの高いクラフトビール醸造所としての認知を広げていく方針です」(同社)
今後の成長に向けて
OGA BREWINGは醸造を始めた2019年から2022年までの3年間を事業準備期間と位置づけており、この間、タンク増設や販路拡大、業務提携などを実現しています。2023年以降、各販路の強化に向けた取り組みを進める計画です。
事業計画では、2023年以降は人員を増やし、取扱店舗の拡大を打診されているコンビニエンスストアなど小売店向けや、取引単位の大きい家庭用クラフトビールサーバーのサブスクリプション向けの生産量を増加させたいといいます。
また、客足の回復に伴って新店舗オープンが続く飲食業界への営業を強化し、飲食店に選ばれ続けるラインナップの開発を目指したい考えです。
2027年には三鷹市内に新工場を設立・稼働させ、生産能力を3倍とする計画で、新工場は現在の拠点よりも広く、見学や飲食が可能な施設を想定、三鷹のにぎわいを創出する観光スポットのようなものにしたいといいます。
2028年以降は受託や営業先が増え、大きく成長すると見込んでおり、配送や保管の効率化が見込める缶商品の開発も進めて、クラフトジンなどビール以外の飲料の開発も行っていきたい考えです。
将来的には、海外進出も視野に入れています。アジア・太平洋地域におけるクラフトビール消費量は世界最大で、市場は2021年時点で2.1兆円(163億米ドル)規模と試算、2026年まで、22.9%の年平均成長率で推移すると予測されているそうです。
まずは、品評会などへの出品経験がある香港や台湾、従来の大量生産のビールより高付加価値のクラフトビールが受け入れられているシンガポールなどをターゲットと想定、さらに、市場拡大が見込まれるインドやベトナムなども視野に入れ、日本のクラフトビール文化を発信したい考えです。
(出典:イークラウド)
なお、今回の調達資金は、OGA BREWINGの拡大期に向けた人件費や広告宣伝費などに活用する予定です。
(出典:イークラウド)
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・サッポロホールディングス <2501> [東証P]
・アサヒグループホールディングス <2502> [東証P]
・キリンホールディングス <2503> [東証P]
株主優待
投資金額コースに応じて、クラフトビールセットのプレゼントや店頭試飲、仕込み体験などができる株主優待を実施します。
(出典:イークラウド)
発行者・募集情報
商号:株式会社小笠𠩤商店
所在地:東京都三鷹市下連雀4丁目1番16号
URL:https://oga-brewing.com/
代表取締役:小笠𠩤恵助
資本金:3,000,000円
発行可能株式総数:1,800,000株
発行済株式総数:60,000株
調達前時価総額:150,000,000円
設立年月日:平成28年12月1日
決算期:11月
株主構成:小笠𠩤恵助、その他個人株主
■募集株式の数(上限)
普通株式 20,000株
■募集株式の払込金額
1株当たり 2,500円
■申込期間
2023年2月6日~2月17日
※上記申込期間のうち募集期間は2月6日~2月16日。早期終了の場合、予定した申込期間の最終日よりも早く、申し込みの受付を終了することがある。
■払込期日
2023年3月3日
■目標募集額
800万円
■上限募集額
5,000万円
■投資金額のコース及び株数
5万円コース(20株)
10万円コース(40株)
20万円コース(80株)
30万円コース(120株)
50万円コース(200株)
■資金使途
・調達額800万円(目標募集額)の資金使途
人件費 424万円
広告宣伝費 200万円
手数料 176万円
・調達額2,800万円の資金使途
人件費 1,500万円
広告宣伝費 684万円
手数料 616万円
・調達額5,000万円(上限募集額:目標募集額を4,200万円超過)の資金使途
人件費 2,555万円
広告宣伝費 1,110万円
原材料費 235万円
手数料 1,100万円
■連絡先
連絡先:株式会社小笠𠩤商店
0422-29-8210
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、イークラウドの下記ページをご覧ください。
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