【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大日印、スズキ、日本製鉄
大日印 <日足> 「株探」多機能チャートより
大日本印刷<7912>が急騰している。アクティビスト(物言う投資家)である米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、大日印株式の5%弱を取得したと一部で伝わり、これを思惑視した買いが集まったようだ。報道によると、エリオットは買い増しの結果、第3位の外部株主になったという。
■スズキ <7269> 4,687円 +218 円 (+4.9%) 11:30現在
スズキ<7269>が大幅高で4日続伸している。インド子会社のマルチ・スズキ・インディアが現地時間24日に発表した第3四半期(10~12月)決算で、売上高が2784億9200万ルピー(前年同期比25.5%増)、純利益235億1300万ルピー(同2.3倍)と大幅増益となったことが好感されている。電子部品不足が生産に影響を与えるなか、インド国内の販売台数が増加したことが牽引したという。
■日本製鉄 <5401> 2,719円 +105.5 円 (+4.0%) 11:30現在
日本製鉄<5401>が反発に転じたのをはじめ鉄鋼株が総じて切り返す動きを見せている。前日に同社株は、前場は上値追い態勢を継続し昨年来高値を更新したものの、後場に入ると急速に値を崩す展開となり、この流れが他の鉄鋼株にも波及、約8年ぶりに1000円台に乗せた中山製鋼所<5408>なども後場は一転して売り物に晒される展開となっていた。市場関係者によると「(前日は)米国株市場に追随する形で半導体主力株が一斉に買われる展開となり、鉄鋼株からの資金シフトの流れを誘発した」(中堅証券ストラテジスト)という見方で、ファンダメンタルズ面から悪材料が出たということではなかったもよう。PERやPBRなど株価指標面からは依然として超割安圏にあり、きょうは両銘柄を含め鉄鋼株が総じて買い直される展開となった。鉄鋼セクターは業種別値上がり率トップとなっている。
■鎌倉新書 <6184> 1,044円 +39 円 (+3.9%) 11:30現在
鎌倉新書<6184>が大幅反発している。24日の取引終了後、神奈川県藤沢市から「AIチャットボット」の導入委託事業を受託したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回の受託では、市民から寄せられる市役所での手続きやおくやみに関するよくある質問に自動で回答できるチャットボットを市のホームページとLINE公式アカウント内に提供する。藤沢市のLINE公式アカウントでは、シナリオ型チャットボットを導入しているが、問い合わせが多い住民異動やごみの出し方などの問い合わせに対して、あらかじめ用意されているシナリオを表示させる機能はあるものの、シナリオに登録されていない情報を入手することはできなかった。そこで同社では、おくやみハンドブック制作で培った「住民が必要としている情報を整理し、わかりやすく伝える」という知見を生かし、一般的な問い合わせの回答だけでなく、おくやみ・終活の回答を充実させたチャットボットの構築を通して、同市のDXに協力するとしている。
■ステムリム <4599> 936円 +23 円 (+2.5%) 11:30現在
ステムリム<4599>が7日続伸している。24日の取引終了後、資生堂<4911>及び大阪大学大学院医学系研究科との間で21年2月に締結した三者間共同研究契約を更新したと発表しており、好材料視されている。三者が進めている共同研究は、皮膚の抗加齢に焦点を当てたメカニズムの解明と、同研究から得られるデータを基にした皮膚のアンチエイジングに資する新たな医薬品・化粧品などの創出を目指したもの。これまでの研究で、皮膚の老化に関する幹細胞の変化について一定の研究成果を得られたことから契約を更新し、新たな医薬品・化粧品の創出に向けた研究を進めるとしている。
■フリュー <6238> 1,128円 +26 円 (+2.4%) 11:30現在
フリュー<6238>は4日続伸。24日の取引終了後に発表した12月度の月次概況(速報)で、売上高は前年同月比9.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。プリントシールがプラスに転じたほか、キャラクタ・マーチャンダイジングが引き続き伸長したことが寄与した。
■ニトリホールディングス <9843> 16,980円 +295 円 (+1.8%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>は堅調。24日発表の1月度(12月21日~1月20日、曜日調整なし)の既存店売上高は前年同月比2.3%増となった。4カ月連続で前年同月を上回ったことを好感した買いが入ったようだ。テレビコマーシャルの効果や家電キャンペーンの実施などにより、キッチン用品や収納用品、家電の販売が好調だった。全店売上高は同5.8%増となった。一方、客数は既存店、全店とも3カ月連続で前年同月を下回った。
■住友金属鉱山 <5713> 5,321円 +13 円 (+0.2%) 11:30現在
住友金属鉱山<5713>や三菱マテリアル<5711>が4日続伸。24日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、2月限が前日比6.8ドル高の1トロイオンス=1935.4ドルと4日続伸した。金価格は昨年4月以来、約9カ月ぶりの高値圏に値を上げている。米国で利上げ打ち止め観測が浮上するなか、米長期金利が低下。これが金利のつかない金価格のサポート要因となっている。また、中国景気回復期待を背景に銅価格も高値圏で推移していることも追い風となっている。
■日本電産 <6594> 7,144円 -407 円 (-5.4%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
日本電産<6594>がウリ気配スタート。24日の取引時間終了後、23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを従来の1650億円から600億円(前期比55.8%減)に大幅に下方修正したことを嫌気した売り注文が膨らんだ。事業環境の悪化を受け構造改革費用を計上する。業績予想の前提となる想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=125円を据え置いた。通期の売上高の見通しは2兆1000億円から2兆2000億円(同14.7%増)に引き上げたものの、IT市場ではスマートフォンやデータセンターなどの需要減速に伴い在庫調整が懸念されると指摘。中国の電気自動車市場では23年は補助金終了の影響もあり成長率が減速すると見込む。
■ディスコ <6146> 39,350円 -1,050 円 (-2.6%) 11:30現在 東証プライム 下落率4位
ディスコ<6146>は売り優勢、ここ上げ足を強めていたが目先利益確定売り圧力が観測され、きょうは4万円大台を再び割り込む展開となっている。同社が24日取引終了後にこれまで非開示だった23年3月期の業績予想を発表し、最終利益は前期比12.8%増の747億円と2ケタ成長で3期連続の過去最高更新する見通しとなった。旺盛なパワー半導体需要を背景に同社が製造する切断装置や研磨装置が収益を牽引している。また、年間配当については前期実績に65円上乗せした873円としており、配当利回りは前日終値換算で2%を超える。ただ、前日の米国株市場で半導体関連株は利食い優勢の地合いだったこともあり、足もとリスク回避の地合いに押されている。
■ファナック <6954> 22,225円 -85 円 (-0.4%) 11:30現在
ファナック<6954>、ダイフク<6383>など機械セクターの大手が軟調な展開を強いられている。前日引け後に日本電産<6594>が23年3月期通期の業績予想の大幅下方修正を発表しており、この影響で中国向け売上比率の高いFA関連株には逆風となっている。ここ中国関連に位置付けられる銘柄は同国の経済再開期待から株価水準を切り上げていたものが多く、その反動もあって足もとでは利益確定売りが誘発されやすい状況にある。一方、下値では押し目買いニーズも強く、これらの銘柄群は売り物が一巡した後の動きが注目される。
■バーチャレク <6193> 1,316円 +222 円 (+20.3%) 一時ストップ高 11:30現在
バーチャレクス・ホールディングス<6193>が急騰。24日の取引時間終了後、ZMP(東京都文京区)との協業により、自動配送ロボットの遠隔監視オペレーションに関する業務構築と実験運用を開始したと発表した。自動配送や宅配ロボットの普及と事業化の促進を目指す。発表を材料視した買いが集まったようだ。両社による実証実験プロジェクトでは、バーチャレクの人員が実際にロボットの操作と監視を行うなど、安全性やビジネス性の検証を進めている。今回の事例にとどまらず、両社の知見を生かしながら、他の協業のあり方についても協議、検討をしているという。
■シャノン <3976> 1,035円 +150 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
シャノン<3976>は前日のストップ高に続き、この日もストップ高の1035円に買われている。23日の取引終了後に発表した子会社ジクウとキヤノンマーケティングジャパン<8060>との販売提携が引き続き好材料視されている。ジクウが提供するメタバースイベントプラットフォーム「ZIKU」の取り扱いに関して、キヤノンMJと販売提携する。今後より一層の拡大が期待される企業のメタバースイベントへの「ZIKU」の活用を推進するのが狙いとしている。
■DNAチップ研究所 <2397> 707円 +100 円 (+16.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
DNAチップ研究所<2397>はストップ高カイ気配。同社が24日取引終了後に発表した22年4~12月期決算は営業損益が3億2200万円の赤字と1億8700万円の赤字だった前年同期の実績よりも損失幅が拡大した。しかし同日に、三井化学<4183>との資本・業務提携を発表しており、これがポジティブサプライズとなった。資本提携に伴い、三井化学を割当先とする52万3364株の第三者割当増資を実施(発行価格535円)し、三井化学は議決権比率で8%強の同社株式を確保する見通し。業務面では医療事業の検査・診断分野などで新たな事業の立ち上げなどを目指す。
■pluszero <5132> 5,350円 +705 円 (+15.2%) ストップ高 11:30現在
pluszero<5132>が急反発。24日の取引終了後に「事業計画及び成長可能性に関する事項」を発表し、なかで26年10月期の中期経営目標を売上高27億6600万円(22年10月期7億2600万円)、営業利益13億8400万円(同1億2700万円)としたことが好感されている。売上総利益率の水準を維持しながら第4世代AIであるAEIへの投資を継続することで、AEI関連売上比率、サービス型売上比率を向上させ、中長期的に高成長性を実現するとしている。
●ストップ高銘柄
テノ.ホールディングス <7037> 904円 +150 円 (+19.9%) ストップ高 11:30現在
サンオータス <7623> 735円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 11:30現在
ELEMENTS <5246> 788円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 11:30現在
阿波製紙 <3896> 793円 +100 円 (+14.4%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース