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【市況】ダウ平均はプラス圏で推移 NYSEで異例の数の取引が一時停止=米国株後半

NY株式24日(NY時間15:34)
ダウ平均   33710.21(+80.65 +0.24%)
ナスダック   11319.15(-45.26 -0.40%)
CME日経平均先物 27235(大証終比:-35 -0.13%)

 NY時間の終盤に入ってダウ平均はプラス圏で推移している。序盤は売りが先行したものの、動きが一巡すると買い戻しも入り、前日付近に戻している。ダウ平均は一時300ドル超下落する場面が見られた。

 3Mなど取引開始前までに発表になった決算が冴えない内容が多く見られたほか、NY証券取引所(NYSE)で取引開始直後時に異例の数の銘柄が取引停止になったことも影響した可能性がありそうだ。

 大手銀の取引が止まったほか、ナイキ<NKE>やマクドナルド<MCD>の取引が中断されていた。現在は全てのシステムが正常に稼働しているが、原因についてはまだ伝わっていない。技術的な問題と思われている。

 市場は来週のFOMCでの利上げペース縮小を確実視しているが、それについてはすでに織り込んでいる。それ以上に景気の先行きへの懸念が焦点になっているようだ。マイルドな景気後退を予測する向きも多いが、中には市場は景気後退の可能性を低く見積もっており、米株は最大25%下落する可能性があるとの指摘も出ている。

 決算については、S&P500企業のうち68社が発表を終えており、そのうちの69%が予想を上回る利益を計上。前年同期の82%からは大きく低下している。

 引け後にマイクロソフト<MSFT>とテキサス・インスツルメンツ<TXN>の発表が予定されており、IT・ハイテク株の決算発表がスタートする。マイクロソフトはクラウドコンピューティング事業の減速が見込まれている。予想通りに減速していれば、景気後退に比較的強いとされる同社に期待していた一部の投資家を失望させるものになりそうだ。

 米司法省と8つの州が連名でアルファベット<GOOG>傘下のグーグルを提訴した。デジタル広告市場において反トラスト法違反の疑いがあるとし、同社の広告テクノロジー(アドテク)事業の分割を求めている。同訴状にはニューヨーク、カリフォルニア、バージニア各州など8つの州が署名。アルファベットは下落。

 3M<MMM>が下落しておりダウ平均を圧迫。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益が予想を下回ったほか、営業利益率が予想を大きく下回った。

 AMD<AMD>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の95ドルから80ドルに引き下げた。PCの環境悪化とライバルのインテル<INTC>による半破壊的な行動を理由に挙げている。

 資源探索のハイピーク・エナジー<HPK>が大幅高。同社の取締役会が身売りを含む戦略的代替策を評価するプロセスを開始することを決議した。

 航空宇宙のレイセオン・テクノロジーズ<RTX>が上昇。10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株利益が予想を上回った。航空部門が堅調だった。

3M<MMM> 115.67(-6.96 -5.67%)
ハイピーク<HPK> 28.30(+1.38 +5.13%)
レイセオン<RTX> 99.57(+3.32 +3.45%)

アップル<AAPL> 142.12(+1.01 +0.71%)
マイクロソフト<MSFT> 241.24(-1.34 -0.55%)
アマゾン<AMZN> 96.66(-0.86 -0.88%)
アルファベットC<GOOG> 99.09(-2.12 -2.09%)
テスラ<TSLA> 143.02(-0.73 -0.51%)
メタ・プラットフォームズ<META> 142.95(-0.33 -0.23%)
AMD<AMD> 74.28(-2.25 -2.94%)
エヌビディア<NVDA> 191.23(-0.70 -0.36%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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