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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万6500円近辺での底堅さを見極め、押し目狙いの短期スキャルピング中心の売買


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26470 -260 (-0.97%)
TOPIX先物 1916.0 -15.0 (-0.77%)
シカゴ日経平均先物 26470 -260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。12月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.5%低下し、インフレ鈍化を好感した買いでNYダウは100ドルあまり上昇する場面も見られた。ただし、その後に発表された12月の米小売売上高や米鉱工業生産指数が市場予想を下回ったことで景気後退懸念が強まり、下げに転じた。また、米セントルイス連銀のブラード総裁が、政策金利について「5%を上回るまで急ピッチの利上げを続けるべき」との見解を示した。次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利上げが適切との見方も売りにつながった。さらに、マイクロソフト<MSFT>が3月までに世界で従業員1万人を削減すると発表し、ハイテク企業の経営環境の厳しさが意識されたことも重荷となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、食品・飲料・タバコ、銀行、家庭用品・パーソナル用品、公益事業、資本財の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比260円安の2万6470円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の2万6720円で始まり、利食い優勢のなか2万6600円前後で推移。米国市場の開始直後に2万6760円を付けたがリバウンド基調は続かず、終盤にかけて軟化し、一時2万6450円まで売られる場面も見られた。売り一巡後は2万6450円~2万6550円辺りでのこう着を経て、2万6470円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開が見込まれるものの、前日には日銀プレーで2%を超える上昇を見せたこともあり、イベント通過による想定内の調整といったところだろう。とはいえ、日銀の金融政策決定会合の結果を受けて一気に25日移動平均線を突破したこともあり、同線が位置する2万6500円近辺で底堅さをみせておきたいところだ。同水準が抵抗線として意識されてくるようだと、5日線が位置する2万6240円辺りまで調整をみせてくる可能性がありそうだ。

 イベント通過によって市場の関心は本格化する決算発表に移る。来週には日本電産 <6594> [東証P]や信越化学工業 <4063> [東証P]など主要企業の決算が控えていることから、積極的にロングを積み上げてくる動きは期待しづらく、押し目狙いの短期的なスキャルピング中心の売買になるだろう。まずは25日線を中心としたオプション権利行使価格の2万6250円~2万6750円辺りのレンジを想定。25日線での抵抗が強まる局面では、2万6000円~2万6500円に切り下がる。

 もっとも、黒田総裁は会合後の記者会見で、長期金利の変動幅をさらに拡大する必要があるとは考えていないと述べ、大規模な緩和策を続ける考えを強調している。日銀が緩和路線を転換するとの観測が払しょくされたわけではないものの、1月前半のようなNTショートの動きを強めてくる流れにはならないとみておきたい。NTロングの巻き戻しが意識されるものの、調整の範囲内だろう。なお、VIX指数は20.34に上昇した。依然としてボトム水準ではあるが、4営業日ぶりに20.00を上回って終えたことで、市場心理をやや神経質にさせそうだ。

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