日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
19日の東京株式市場は主力株をはじめ幅広い銘柄に売りが優勢となり、日経平均株価は3日ぶりに反落する公算が大きい。前日の米国株市場ではNYダウが急落したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も8日ぶりに反落するなど、にわかにリスクオフの流れが強まった。取引開始前に発表された12月の米卸売物価指数(PPI)が市場コンセンサスを下回る大幅な低下を示したことで、インフレに対する警戒感が一段と後退、FRBによる金融引き締めペースが緩むとの見方から朝方は両指数ともに上昇して始まった。しかしこの日は買いが続かなかった。12月の米小売売上高や、12月の米鉱工業生産も事前予想よりも低調な内容であったことから、米景気後退に対する懸念が高まり利益確定売りを急ぐ動きにつながった。きょうの東京市場でもこの流れを引き継ぐ公算が大きい。日経平均は前日に日銀の金融政策決定会合の結果を受けて後場に入って大幅高に買われたが、きょうはその反動もあって下値リスクが意識されやすい面もある。外国為替市場でもドル・円相場は一時1ドル=127円台に入る円高に振れるなど不安定な値動きで、これを横目に株式市場も荒い値動きが想定される。
18日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比613ドル89セント安の3万3296ドル96セントと大幅続落。ナスダック総合株価指数は同138.100ポイント安の1万957.013だった。
日程面では、きょうは22年12月の貿易統計、実質輸出入の動向、1年物国庫短期証券の入札など。海外ではマレーシア中銀、インドネシア中銀、ノルウェー中銀、トルコ中銀が政策金利を発表。米国では12月の住宅着工件数、1月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数など。なお、台湾市場は休場。
出所:
MINKABU PRESS