【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):タメニー、エレメンツ、子育て支援関連
タメニー <日足> 「株探」多機能チャートより
タメニー<6181>が急騰。岸田首相が4日、年頭記者会見で少子化対策に取り組む考えを表明した。これを受け株式市場では子育て支援関連株に物色の流れが向いているが、少子化対策に向けた政策が結婚数の増加につながるとの思惑から結婚相談所など婚活サービスを展開する同社に物色が波及しているようだ。同じく婚活関連に位置づけられる銘柄では、「街コン」に特化した情報サイトを運営するリンクバル<6046>、婚活サービス大手のIBJ<6071>も上昇している。
■ELEMENTS <5246> 651円 +100 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
ELEMENTS<5246>は大幅続伸。昨年12月27日に新規上場したばかりの直近IPO銘柄で、値動きの軽さに注目した買いが入っていることに加えて、この日は子会社Liquidが提供するオンラインで本人確認が完結するサービス「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数が2000万件を突破したと発表しており、これを好材料視する動きもあるようだ。「LIQUID eKYC」は、スマートフォンで撮影した本人確認書類と自撮りの顔写真の照合などにより本人確認をオンラインで完結するサービス。生体認証技術や画像処理技術により、離脱率や不鮮明な画像割合の低さ、顔認証の自動判定精度の高さを実現していることが特徴で、金融、通信キャリア、古物買い取り、シェアリングエコノミー関連、マッチングアプリなど多様な業界で導入されているほか、暗号資産取引サービスやブロックチェーンゲームのギルドサービスなどWeb3関連サービスへの導入も進んだことで本人確認件数2000万件を突破したという。
■JPホールディングス <2749> 303円 +12 円 (+4.1%) 本日終値
JPホールディングス<2749>やグローバルキッズCOMPANY<6189>、幼児活動研究会<2152>、SERIOホールディングス<6567>、ベビーカレンダー<7363>、カラダノート<4014>など子育て支援関連に位置づけられる銘柄群に物色の矛先が向かっている。岸田首相が4日の年頭記者会見で、異次元の少子化対策に取り組む方針を表明した。児童手当などの経済的支援や子育てサービスの強化、育児休業制度など働き方改革の推進を図る構えで、子ども予算の倍増に向けた大枠を6月までに示すという。こうした内容がメディアで大きく取り上げられたことから、ここ株式市場では「子育て支援」や「少子化対策」が物色テーマとして急速に浮上している。
■ハイブリッド <4260> 1,068円 +41 円 (+4.0%) 本日終値
ハイブリッドテクノロジーズ<4260>は3日ぶりに急反発した。4日取引終了後、薬局向けの処方箋入力代行サービス「precal」を提供するプレカル(東京都北区)をスタートアップ支援プログラムの支援先として選定したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。ハイブリッドの強みであるベトナムと日本のエンジニアリソースを融合させた開発リソースや資金を提供し、スタートアップ企業の課題解決につなげるプロジェクトの第9弾の支援先となる。プレカルのサービスはすでに大手薬局チェーンなどに活用されているが、機能追加などを進めるうえで、優秀なエンジニアチームの構築が急務となっていたという。
■ジャパニアス <9558> 2,354円 +82 円 (+3.6%) 本日終値
ジャパニアス<9558>が大幅高。AI・IoT分野やクラウドサービス分野に重点を置いた先端エンジニアリング事業を展開し、業績は絶好調に推移している。IT人材派遣への潜在的ニーズは高いが、特に近年はSE(システムエンジニア)に対する需要が高水準で、元来は製造業向けが主力だった同社もSEにシフトして商機をつかんでいる。オンサイト型開発及び受託開発いずれも想定を上回る状況にあり、22年11月期営業利益は前の期比58%増の5億3900万円を予想するが、一段の増額が有力視される。また、今期以降も企業の慢性的なIT人材不足を背景に、中期的な成長路線が見込まれる。来週10日に決算発表を控えており、足もとで好決算を先取りする買いが流入しているもようだ。
■オーケストラ <6533> 1,797円 +45 円 (+2.6%) 本日終値
Orchestra Holdings<6533>が反発。4日の取引終了後、子会社ワン・オー・ワンのタレントマネジメントシステム「スキルナビ」が、東京都の22年度デジタル人材情報管理システムとして採用されたと発表しており、好材料視された。「スキルナビ」は人材の採用、育成、評価、活用を円滑にし、業務効率を大幅に向上させるシステム。東京都のデジタルサービス局では、QOS(クオリティー・オブ・サービス)の高いデジタルサービスの実現に向けて、22年2月に「東京都デジタル人材確保・育成基本方針」を策定し、都庁のデジタル人材(ICT職)のスキルを可視化する「デジタルスキルマップ」という取り組みを実施しているが、この取り組みに関して情報を一元的に管理することを目的に採用されることになったとしている。
■アースインフィニティ <7692> 1,620円 +31 円 (+2.0%) 本日終値
アースインフィニティ<7692>が高い。5日、同社のホームページにおいて「2023年 新年のご挨拶」を公表した。このなかで、2023年6月までに時価総額600億円、同年12月までに時価総額1000億円を目指すとの目標を掲げており、材料視されたようだ。同社の時価総額は足もとで160億円近辺となっている。電力事業では今年は海外発電事業に本格的に参入するほか、国内の顧客数増加に取り組む方針。メタバース事業では提携先との強固な関係性を結び、売り上げと利益を計上できるプロジェクトを増加させていくという。
■ラクオリア創薬 <4579> 1,185円 +8 円 (+0.7%) 本日終値
ラクオリア創薬<4579>は反発。4日取引終了後、韓国HKイノエン社に導出した胃食道逆流症治療薬テゴプラザンについて、HKイノエン社がびらん性胃食道逆流症治癒後の維持療法向けの新製剤を発売したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。HKイノエン社は2022年7月に、今回の維持療法に関する承認を韓国食品医薬品安全処から取得した。23年1月、健康保険給付の適用を受け、テゴプラザンの含有量を既存の製剤の半分に減らした新製剤の販売を開始したと公表した。
■チヨダ <8185> 761円 +5 円 (+0.7%) 本日終値
チヨダ<8185>が反発。4日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で既存店売上高が前年同月比2.7%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。大雪の影響により営業時間を短縮した店舗はあったものの、強い寒波の影響により、降雪地域を中心にプライベートブランド「セダークレスト」のダウンブーツなど防寒商材の販売が伸びた。なお、全店売上高は同1.1%増だった。
●ストップ高銘柄
セリオ <6567> 474円 +80 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
BTM <5247> 3,025円 +501 円 (+19.9%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース