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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 直近安値水準まで調整を見せる局面では、押し目狙いのロングに向かう可能性も


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27610 -350 (-1.25%)
TOPIX先物 1947.5 -19.5 (-0.99%)
シカゴ日経平均先物 27605 -355
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)が前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した政策金利見通しを前回から引き上げたほか、欧州中央銀行(ECB)も定例理事会で、インフレの沈静化に向けて当面利上げを継続する必要があると警告した。世界の主要中央銀行による金融引き締め継続が景気後退を招くとして、幅広い銘柄に売りが強まった。また、11月の米小売売上高が前月比0.6%減と市場予想より悪化したことで、来年の景気後退局面入りに現実味が増したとの見方も売りを強めた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、テクノロジー・ハード・機器、メディア、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、素材の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比355円安の2万7605円で終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万7940円で始まり、その後は2万7830円~2万7890円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後に下落幅を広げ、一時2万7560円まで売られる場面も見られた。終盤にかけては2万7560円~2万7660円辺りでの推移が続き、2万7610円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションで25日移動平均線が上値抵抗となるなか、下へのバイアスが強まった格好である。上値の重さから改めてショートが強まったようであり、オプション権利行使価格の2万7500円のほか、75日線が位置する2万7400円辺りがターゲットとして意識されそうだ。

 ただし、前日の日中取引では売り一巡後の戻りの鈍さもあって、ショートカバーは限られていた。ロングが強まりづらいなか、改めてショートを仕掛けてきたと考えられる。ポジションはロングには傾いておらず、75日線が位置する直近安値水準まで調整を見せる局面では、押し目狙いのロングに向かわせる可能性はあるだろう。

 また、VIX指数は22.83に上昇したが、前日の低下分を吸収した水準であり、25日線を挟んでの値動きだった。ショートが強まったものの、直近の25台を捉える動きは見られず、短期筋の仕掛け的な動きが中心とみられる。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.21倍に低下したが、25日線と75日線によるレンジ内での推移であり、75日線からの低下だった。本日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均株価の重荷となるとみられ、NT倍率は低下する可能性がありそうだが、25日線が位置する14.18倍辺りでの底堅さを見せる局面ではNTロングの動きも意識されそうだ。

 なお、ファーストリテイリング <9983> [東証P]は、2月末に1株を3株に分割すると発表した。同社への資金流入が強まる可能性があり、日経平均型の下支えになるとみておきたい。

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