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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):カナモト、ジャムコ、郵船

カナモト <日足> 「株探」多機能チャートより
■カナモト <9678>  2,335円  +51 円 (+2.2%)  本日終値
 カナモト<9678>が4日続伸。前週末9日取引終了後に自社株買いの実施を発表しており、これが好感されたようだ。同社は取得総数110万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.98%)、取得総額20億円を上限に、12月12日から2023年4月21日の間、市場買付けにより自社株を取得する。あわせて同社は中期経営計画を見直したとも発表。24年10月期の売上高目標を2280億円から2030億円(22年10月期は1880億2800万円)、営業利益目標を230億円から146億円(同132億2900万円)に引き下げた。資材価格などの高騰による建設コストの上昇といった外部環境の変化を中期計画に反映させた。23年10月期は売上高が前期比5.3%増の1980億円、営業利益が同5.8%増の140億円、最終利益は同微増の84億円を見込む。

■鶴見製作所 <6351>  1,967円  +35 円 (+1.8%)  本日終値
 鶴見製作所<6351>は続伸。きょうの寄り付き前、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を25万株(発行済み株数の1.01%)、または5億円としており、取得期間は22年12月13日から23年5月11日まで。資本効率の向上と株主への利益還元を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■ジャムコ <7408>  1,533円  +18 円 (+1.2%)  本日終値
 ジャムコ<7408>が朝安後、切り返した。米ボーイング<BA>や欧州エアバスに対する航空機の大型発注の動きが相次いで伝わっている。航空機向けの厨房設備などを手掛けるジャムコの株価の支援材料となったようだ。11日の一部報道によると、エア・インディアはエアバスとボーイングに対し最大500機の旅客機を近く発注する見通しで、航空会社1社としての発注機数は過去最大級となるという。これに先立ち、米ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス<UAL>傘下のユナイテッド航空が、ボーイングの中型機「787ドリームライナー」の大型発注について近く発表する予定だとも伝わっている。航空機関連株はこのほか、ナブテスコ<6268>や日機装<6376>が堅調。防衛費予算の増額に伴う新規需要への思惑も株価の支えとなったとみられている。

■日本郵船 <9101>  3,076円  +35 円 (+1.2%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株が軒並み上昇、業種別値上がり率で群を抜いて1位となっている。PERやPBRなどの株価指標が超割安圏にあるほか高配当利回りで異彩を放っているが、コンテナ船市況の急落などで株価は8月下旬以降に大幅な調整を強いられた。しかし、ここにきて買い直す動きがみられる。市場関係者の間では「コンテナ船市況が下げ止まる動きをみせ始めたという見方が浮上し、配当狙いの実需買いに加え、空売り筋の手仕舞いを誘発しているもよう」(中堅証券ストラテジスト)という声が聞かれた。

■スギホールディングス <7649>  6,290円  +40 円 (+0.6%)  本日終値
 スギホールディングス<7649>は続伸。前週末9日の取引終了後に発表した11月度の月次速報で、スギ薬局全体の既存店売上高は前年同月比4.3%増となり、7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数は同8.1%減と落ち込んだものの、客単価が同13.4%増と2ケタ伸長となったことが寄与した。なお、全店売上高は同7.9%増だった。

■物語コーポレーション <3097>  6,410円  -530 円 (-7.6%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 物語コーポレーション<3097>は大幅反落。前週末9日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高(速報値)で、既存店売上高は前年同月比0.6%増と12カ月連続で前年実績を上回ったが、前月の同16.2%増から伸び率が鈍化したことから売られたようだ。焼肉部門が同2.7%減と不振だったものの、ラーメン部門が同10.3%増と引き続き2ケタ増となったことが寄与した。なお、全店舗では同5.9%の増収となった。

■ポールHD <3657>  858円  -54 円 (-5.9%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 ポールトゥウィンホールディングス<3657>が反落。9日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算が、売上高301億2600万円(前年同期比23.8%増)、営業利益20億1600万円(同15.3%減)、純利益5億4000万円(同66.3%減)と減益だったことが嫌気された。EコマースやQRコード決済に関するモニタリング、カスタマーサポートが増加したほか、前期8月からMIRAIt Service Designのシステム開発売り上げが寄与した。一方、国内外子会社で管理職層の積極的な人材採用や広告施策などを進めており、利益を圧迫した。なお、23年1月期通期業績予想は、売上高400億8800万円(前期比17.0%増)、営業利益40億200万円(同23.0%増)、純利益18億円(同18.9%減)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を80万株(発行済み株数の2.13%)、または7億円としており、取得期間は22年12月21日から23年6月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上及び株主還元策の一環として実施するという。

■三井ハイテック <6966>  7,220円  -370 円 (-4.9%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 三井ハイテック<6966>が反落。前週末9日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高1309億2200万円(前年同期比32.7%増)、営業利益184億9700万円(同93.6%増)、純利益169億5500万円(同2.3倍)と大幅な増収増益となったものの、業績にサプライズ感はなく通期予想の上方修正もなかったことから、売られたようだ。電機部品事業で電動車向け駆動・発電用モーターコアが伸長した。また、電子部品事業では情報端末向け半導体の需要減少による在庫調整があったものの、車載向けや民生向け半導体が堅調に推移した。更に大幅に円安が進行したことも寄与した。なお、23年1月期通期業績予想は、売上高1820億円(前期比30.5%増)、営業利益250億円(同67.1%増)、純利益192億円(同63.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■TSIホールディングス <3608>  456円  -12 円 (-2.6%)  本日終値
 TSIホールディングス<3608>は反落。前週末9日の取引終了後に発表した11月度の直営店月次売上情報で、既存店売上高が前年同月比1.2%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。オンラインショップは同7.9%増となったが、小売店が同4.7%減と落ち込んだ。

■ポエック <9264>  1,533円  +300 円 (+24.3%) ストップ高   本日終値
 ポエック<9264>がストップ高。前週末9日の取引終了後、民間シンクタンクの大平研究所(埼玉県熊谷市)とその代表との連携によって、両社の技術を融合した新製品の開発が完了したと発表。これを材料視した買いが膨らんだ。開発した新製品は、太陽光発電エネルギーを利用した耐災害性・耐高温性の達成を目指す最新鋭の機能性微細気泡(ファインバブル・ナノバブル)発生農業システムと、低侵襲内科的内視鏡治療用機能性微細気泡(マイクロナノバブル)発生装置。ポエックが持つモノづくり技術と同シンクタンクが持つファインバブル技術・ナノバブル技術を用いて製品化した。

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