市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):丹青社、光ビジネス、クロップス

丹青社 <日足> 「株探」多機能チャートより
■丹青社 <9743>  724円  -62 円 (-7.9%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 丹青社<9743>は大幅安。7日の取引終了後に23年1月期業績予想の下方修正を発表。売上高を700億円から646億円(前期比3.0%増)へ、営業利益を25億円から2億円(同90.1%減)へ引き下げており、これが嫌気された。物価高騰に伴う顧客企業の設備投資抑制や出店計画の中止・延期などの影響を受けた。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高が467億9600万円(前年同期比10.2%増)、営業利益が3億3300万円(同64.5%減)だった。

■乃村工藝社 <9716>  953円  -26 円 (-2.7%)  本日終値
 乃村工藝社<9716>が反落。商業施設などへのディスプレー企画で同業の丹青社<9743>が7日取引終了後、23年1月期の連結業績予想を見直し、最終利益の見通しを18億円から1億5000万円(前期比89.5%減)に大幅に下方修正した。商業施設などにおける設備投資の抑制や出店計画の中止・延期の影響を織り込んだ。これを受けて丹青社株が急落。乃村工藝社に対しても業績の下振れリスクが意識され、売りが膨らんだようだ。

■村田製作所 <6981>  7,214円  -135 円 (-1.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>、ローム<6963>、太陽誘電<6976>、TDK<6762>など電子部品株への売りが目立っている。米国ではここアップル<AAPL>の下げが目立つ状況で、米長期金利が低下基調にあるにもかかわらず下げ止まらない。iPhoneの売り上げ不振が背景にあるが、アップルの有力サプライヤーリストに入っている日本の電子部品メーカー各社にとっても向かい風となっている。また、直近では7日にブルームバーグが、村田製が23年3月期のスマートフォン需要予測を10月に続いて一段と下方修正する可能性を報じており、これも目先筋の売りを誘発している。

■三菱UFJ <8306>  747.4円  -8.4 円 (-1.1%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>が下値を探る展開。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>、バンカメ<BAC>など大手金融株が冴えない動きとなった。米10年債利回りが低下基調にあり、前日は終値ベースで3.423%まで水準を切り下げた。1カ月前は4.2%前後で0.8%近くも水準を切り下げたことになる。インフレ懸念はひと頃より後退したが、景気実勢の落ち込みに対する警戒ムードが漂う。長期金利低下は銀行の運用環境悪化につながるが、米国事業を手掛ける日本のメガバンクにとっても株価面でネガティブに働いている。

■INPEX <1605>  1,445円  -12 円 (-0.8%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比2.24ドル安の1バレル=72.01ドルと軟調。連日の下落で昨年12月以来、1年ぶりの水準に値を下げている。米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で、ガソリン在庫が予想を上回り増加したことを受け、原油需給悪化を警戒する売りが膨らんだ。INPEXなど石油関連株は、原油価格の下落で軟調な値動きとなっている。

■4℃ホールデ <8008>  1,719円  -12 円 (-0.7%)  本日終値
 ヨンドシーホールディングス<8008>が冴えない。同社が7日発表した11月の月次売上高速報値によると、既存店売上高は前年同月比14.7%減となった。前年同月を下回るのは2カ月連続となり、業績の下振れを懸念した売りが出たようだ。全社売上高は同15.2%減だった。全店ベースと既存店ベースともに、客数と客単価は落ち込んだ。11月の出店数は2店で、退店や改装はなかった。ブライダルジュエリーが苦戦したという。

■光ビジネスフォーム <3948>  1,016円  +120 円 (+13.4%)  本日終値
 光ビジネスフォーム<3948>が急騰、2007年12月以来15年ぶりとなる1000円大台復帰となった。同社は金融機関などを主要顧客に情報用紙の製造販売を手掛けるほか、好採算のデータ出力サービスなどにも力を入れている。足もとの業績は会社側想定を上回る好調で推移している。7日取引終了後、22年12月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の15億円から20億円(前期比67%増)に大幅増額した。新型コロナウイルスワクチンの接種や住民税非課税世帯への臨時特別給付金に関する特需が発生しているほか、コロナワクチン5回目接種や価格高騰緊急支援給付金などに関連した受注も収益に貢献する形となる。今期業績が大きく上振れる見通しとなったことで、これを材料視する形で投資資金が流入した。

■クロップス <9428>  1,119円  +101 円 (+9.9%)  本日終値
 クロップス<9428>は急反騰。7日の取引終了後、KDDI<9433>と資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが入った。両社の持つ事業基盤やノウハウなどを活用し、高い販売力の実現と顧客基盤の強化を目指すことが狙い。KDDIはクロップスが行う第三者割当による自己株式の処分と、クロップスの株主であるいすゞ自動車<7202>、あいちフィナンシャルグループ<7389>傘下の愛知銀行からの株式譲渡によりクロップス株を取得する。これにより、既存持ち分とあわせてKDDIはクロップス株の20.32%(議決権ベース)を保有することになる。

■DMP <3652>  2,088円  +156 円 (+8.1%)  本日終値
 ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>が後場にプラス圏に浮上。この日、バンダイナムコセブンズ(東京都品川区)と共同開発した画像処理プロセッサ「RS1」を搭載した遊技機の販売累計が10機種ならびに10万台を突破したと発表した。これを材料視した買いが入ったようだ。RS1を搭載した遊技機はジーグ(同)が販売する。RS1はリアルタイム3Dエンジンと高性能・高圧縮動画エンジンをワンチップに統合した画像処理プロセッサで、ジーグの遊技機においてサブ制御システムの中核部品として採用されているという。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均