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【市況】【↓】日経平均 大引け| 4日続落、FRB議長の講演を前に買い控えが優勢 (11月30日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27886.67
高値  27972.89(15:00)
安値  27802.71(10:33)
大引け 27968.99(前日比 -58.85 、 -0.21% )

売買高  16億6450万株 (東証プライム概算)
売買代金  4兆1516億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日続落、米ハイテク株安に追随し売り優勢
 2.パウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムード強まる
 3.半導体主力株は底堅さを発揮、朝安後に総じて下げ渋る
 4.終値で2万8000円台割れも、売り一巡後は下げ幅を縮小
 5.MSCIの指数イベントに絡んで売買代金は4兆円超に

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比3ドル高と小幅に反発した。中国コロナ規制の緩和に期待も、FRBによる金融引き締め長期化への警戒感が重荷になった。

 東京市場では、主力株をはじめ広範囲に売りが優勢となった。日経平均株価は2万8000円台を割り込んだものの、下値抵抗力も発揮し後半は下げ渋った。

 30日の東京市場は、リスク回避目的の売りが優勢となった。前日の米国株市場では、パウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムードが強まり、NYダウはかろうじてプラス圏で引けたものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続落となった。東京市場でも先駆したハイテク株などに利食われる銘柄が多くなった。しかし、半導体主力銘柄は底堅さを発揮し、全体指数も売り一巡後は下げ渋る展開に。日本時間あす未明に予定されるパウエル氏の講演や、週末の米雇用統計発表を控え、売り買いともにポジションを一方向に傾ける動きはみられなかった。MSCIの指数見直しに伴い全体売買代金は4兆円を上回るなど活況だった。プライム市場の7割にあたる銘柄が下落したが、そのなかで相対的に中小型株の下げが目立った。

 個別では、ファーストリテイリング<9983>が軟調、ソニーグループ<6758>も冴えない。キーエンス<6861>も値を下げた。SMC<6273>が売られ、HOYA<7741>も軟調、リクルートホールディングス<6098>、シマノ<7309>なども下落した。ジェイテックコーポレーション<3446>、キャリアリンク<6070>などが大きく利食われたほか。フィックスターズ<3687>も利益確定の売りで反落。低位ではADワークスグループ<2982>の下げが目立った。
 半面、東京エレクトロン<8035>は朝安後にプラス圏に切り返し、エーザイ<4523>が大幅高、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株も買いを集めた。三菱重工業<7011>が上昇し、IHI<7013>は大幅高。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>も堅調。日医工<4541>はストップ高に買われた。テモナ<3985>も値幅制限いっぱいに買われ、日本電波工業<6779>、恵和<4251>なども値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はエーザイ <4523>、東エレク <8035>、KDDI <9433>、ホンダ <7267>、ヤマハ発 <7272>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約34円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、トレンド <4704>、コナミG <9766>、リクルート <6098>、エムスリー <2413>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約50円。

 東証33業種のうち上昇は9業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)輸送用機器、(3)鉄鋼、(4)その他製品、(5)医薬品。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)小売業、(3)精密機器、(4)鉱業、(5)サービス業。

■個別材料株

△セーラー広告 <2156> [東証S]
 地域ブランド商品の企画開発会社を設立へ。
△ビリングシス <3623> [東証G]
 「デジタル円」関連の思惑。
△アルファクス <3814> [東証G]
 ホテル関連事業と不動産の売却で特別利益を計上。
△恵和 <4251> [東証P]
 12月末を基準日として1株を2株に株式分割。
△エーザイ <4523> [東証P]
 治験参加者の死亡例巡り「レカネマブに起因しない」と評価。
△川崎地質 <4673> [東証S]
 22年11月期業績予想の増額修正を好感。
△日金属 <5491> [東証P]
 「リプルス」が食品工場や精密機器製造工場に採用。
△昭電線HD <5805> [東証P]
 SMBC日興証券が新規に買い推奨。
△日電波 <6779> [東証P]
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を2900円に引き上げ。
△AKIBA <6840> [東証S]
 子会社による基地局工事企業の取得を好感。

▼カヤック <3904> [東証G]
 新株予約権大量行使もグループ会社上場で材料出尽くし。
▼メタウォータ <9551> [東証P]
 ガイシ <5333> [東証P]と富士電機 <6504> [東証P]が保有株の一部売却へ。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)日医工 <4541>、(2)テモナ <3985>、(3)日電波 <6779>、(4)恵和 <4251>、(5)日金属 <5491>、(6)IHI <7013>、(7)アイスタイル <3660>、(8)イーソル <4420>、(9)ヨシムラHD <2884>、(10)WSCOPE <6619>。
 値下がり率上位10傑は(1)Jテック・C <3446>、(2)キャリアL <6070>、(3)ADWG <2982>、(4)栃木銀 <8550>、(5)Fスターズ <3687>、(6)ACCESS <4813>、(7)Gunosy <6047>、(8)パンパシHD <7532>、(9)チャームケア <6062>、(10)ワイエイシイ <6298>。

【大引け】

 日経平均は前日比58.85円(0.21%)安の2万7968.99円。TOPIXは前日比7.40(0.37%)安の1985.57。出来高は概算で16億6450万株。東証プライムの値上がり銘柄数は488、値下がり銘柄数は1287となった。東証マザーズ指数は793.51ポイント(9.81ポイント安)。

[2022年11月30日]


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