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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ポジションを傾けづらく、オプション権利行使価格の2万7750円~2万8125円のレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27970 -10 (-0.03%)
TOPIX先物 1972.0 +3.0 (+0.15%)
シカゴ日経平均先物 27965 -15
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米セントルイス連銀のブラード総裁が講演で金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示したことを受けて、米長期金利が上昇し、売り優勢の相場展開となった。また、若干の増加が予想されていた新規失業保険申請件数が、前週比4000件減だったことも利上げを後押しするといった見方に向かわせ、NYダウは一時300ドル超下げる場面も見られた。ただし、米長期金利のピークアウト期待が根強いうえ、好決算を発表した企業などが買われるなか、終盤にかけて下げ幅を縮小した。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、電気通信サービス、半導体・同製造装置が上昇した一方で、公益事業、自動車・同部品、小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比15円安の2万7965円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万8000円で始まり、直後につけた2万8030円を高値に軟化し、米国市場の取引開始後に2万7780円まで売られた。売り一巡後はリバウンド基調が継続し、終盤にかけてプラスに転じる場面も見られ、2万7970円と小幅な下落でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、引き続きこう着感の強い展開になりそうだ。米長期金利上昇にはピークアウト観測が強まっているほか、米物価上昇も今後は伸びの鈍化が期待されている。一方で、米連邦準備理事会(FRB)高官によるタカ派発言が相次いでおり、積極的にはポジションを傾けづらい需給状況であろう。リバランスに伴うショートカバーは継続するものの、それを見込んだロングの動きは強まらず、日経225先物は2万8000円水準での狭いレンジ推移が続きそうである。

 また、エヌビディア<NVDA>の決算反応だが、一時2%を超える上昇を見せたものの買いは続かず、結局は1.4%安だった。アプライドマテリアルズ<AMAT>は予想を上回る決算を発表したが、0.2%高と小幅な上昇にとどまっており、前日に弱い値動きが目立っていた東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのインパクトは限られよう。そのため、日経225先物は2万8000円を中心としたオプション権利行使価格の2万7750円~2万8125円辺りのレンジを想定する。

 VIX指数は23.93に低下した。調整トレンドが継続していることからリスク選好の状況は変わらず、ショートは仕掛けづらい需給状況であり、オプション権利行使価格の2万7750円~2万7875円辺りでは、押し目狙いのロングでの対応になりそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.21倍に低下した。足元で低下傾向を見せているが、14.20倍割れではその後のリバランスを狙ったNTロングを組成する動きを意識しておきたいところだろう。

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