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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):任天堂、UACJ、ダイキン

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■旭ダイヤモンド工業 <6140>  693円  -79 円 (-10.2%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 旭ダイヤモンド工業<6140>が急落。8日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、純利益を25億円から27億円(前期比17.9%減)へ上方修正し、中間8円・期末10円の年18円としていた配当予想を中間・期末各11円の年22円に引き上げると発表したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。欧州の景気減速などの影響に加え、工場の再編による費用の計上や電力費の上昇で売上高は410億円から406億円(同9.3%増)へ、営業利益は32億円から29億円(同3.2%増)へ下方修正した。ただ、円安による為替の影響が最終利益を押し上げる。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高196億5600万円(前年同期比8.1%増)、営業利益15億3600万円(同41.9%増)、純利益15億4900万円(同42.3%増)だった。また、11月22日付で181万1400株(発行済み株数の3.25%)の自社株を消却すると発表した。消却後の発行済み株数は5388万8600株となる予定だ。

■パイオラックス <5988>  1,705円  -194 円 (-10.2%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 パイオラックス<5988>が後場急落。午後1時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を627億円から605億円(前期比9.7%増)へ、営業利益を58億円から43億円(同17.6%減)へ、純利益を44億円から33億円(同21.9%減)へ下方修正し、あわせて中間60円・期末67円の年127円としていた配当予想を中間43円・期末54円の年97円に引き下げたことが嫌気された。世界的な半導体需要の逼迫を受けて取引先である自動車メーカー各社の減産が継続していることに加えて、原材料価格の高騰、輸送費やエネルギーコストなどの上昇が見込まれることが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高277億700万円(前年同期比1.1%減)、営業利益16億5100万円(同44.9%減)、純利益14億3900万円(同43.0%減)だった。

■ブロードリーフ <3673>  501円  -49 円 (-8.9%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 ブロードリーフ<3673>は後場に入り急落。正午ごろ、21年12月末時点の株主に実施した株主優待をもって、株主優待制度を廃止すると発表しており、これが嫌気された。株主への公平な利益還元のあり方について検討を重ねた結果、株主優待制度を廃止し、今後は配当などによる利益還元に集約することにしたという。同時に、22年12月期の連結業績予想について、売上高を127億円から133億円(前期比35.6%減)へ、営業損益を40億円の赤字から32億円の赤字(前期33億9500万円の黒字)へ、最終損益を32億円の赤字から27億円の赤字(同21億7300万円の黒字)へ上方修正した。主力商材であるクラウドソフトウェアを中心に月額サブスクリプション型サービスの販売が順調に推移していることに加えて、パッケージソフトウェアの販売が第4四半期においても計画を上回る見込みであることが要因としている。なお、第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高100億6700万円(前年同期比33.7%減)、営業損益18億6300万円の赤字(前年同期23億4200万円の黒字)、最終損益14億3300万円の赤字(同15億円の黒字)だった。

■日東紡績 <3110>  2,107円  -203 円 (-8.8%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 日東紡績<3110>が急落。株価は一時、前日に比べ12%安に売られた。同社は8日取引終了後、23年3月期の連結業績の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は960億円から915億円(前期比8.9%増)に見直したほか、営業利益は73億円から52億円(同28.5%減)に減額した。円安によるプラス影響はあるが、大幅なエネルギー価格上昇や世界経済失速による事業環境の変化などが響く。同時に発表された第2四半期(4~9月)の売上高は前年同期比14.5%増の470億3700万円、営業利益は同16.9%増の45億9700万円だった。

■シミックHD <2309>  1,646円  -144 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率9位
 8日に決算を発表。「今期経常は65%減益、前期配当を16円増額・今期も50円継続へ」が嫌気された。
 シミックホールディングス <2309> [東証P] が11月8日大引け後(15:30)に決算を発表。22年9月期の連結経常利益は前の期比2.6倍の134億円に拡大したが、23年9月期は前期比65.1%減の47億円に大きく落ち込む見通しとなった。同時に、前期の年間配当を34円→50円(前の期は33.5円)に増額し、今期も50円を継続する方針とした。
  ⇒⇒シミックHDの詳しい業績推移表を見る

■インテージH <4326>  1,504円  -124 円 (-7.6%)  本日終値  東証プライム 下落率10位
 8日に決算を発表。「7-9月期(1Q)経常は5%減益で着地」が嫌気された。
 インテージホールディングス <4326> [東証P] が11月8日大引け後(15:30)に決算を発表。23年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益は前年同期比4.5%減の9億円に減り、7-12月期(上期)計画の29億円に対する進捗率は31.3%にとどまり、さらに前年同期の35.0%も下回った。
  ⇒⇒インテージHの詳しい業績推移表を見る

■任天堂 <7974>  5,783円  -442 円 (-7.1%)  本日終値
 任天堂<7974>は3日ぶり急反落。下落率は7%を超えた。8日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益は3400億円から4000億円(前期比16.3%減)に見通しを引き上げた一方、今期のゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」の販売計画は8月に公表した2100万台から1900万台に引き下げた。期末配当予想が実質減配の見通しとなったことも相まって、投資家の失望感を誘ったようだ。今期末時点の前提為替レートは1ドル=135円(従来は115円)、1ユーロ=135円(同125円)と、円安方向に見直した。4~9月期の生産及び販売実績や為替の前提レートの見直しなどを通期の業績予想に反映させた。また、これまで未定としていた中間配当は630円(前期は620円)で決定した。同じく未定としていた期末配当については、10月1日付の1対10の株式分割を考慮したベースで109円とした。株式分割前の前期の期末配当は1410円で、実質減配の計画となる。Switch向けのソフトの販売本数は2億1000万台の計画で据え置いた。

■ハーモニック <6324>  4,865円  -365 円 (-7.0%)  本日終値
 ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が急反落。8日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を750億円から740億円(前期比29.6%増)へ、営業利益を130億円から110億円(同25.9%増)へ、純利益を90億円から75億円(同12.9%増)へ下方修正し、期末配当予想を18円から17円へ引き下げたことが嫌気された。産業用ロボット向けや半導体製造装置向けを中心とした設備投資関連の需要は高水準を維持するとみられるものの、半導体などの不足により、顧客である自動車メーカーの生産が想定を下回る見込みであり、自動車部品として使用される車載向け減速装置の売り上げ見通しを下方修正したことが要因。また、電子部品などの仕入れ価格上昇も利益を圧迫する。なお、年間配当予想は28円(前期21円)となる予定だ。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高334億5100万円(前年同期比27.0%増)、営業利益46億4000万円(同31.6%増)、純利益29億3800万円(同32.5%増)だった。

■UACJ <5741>  2,108円  -128 円 (-5.7%)  本日終値
 UACJ<5741>が大幅反落。8日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を9400億円から9000億円(前期比15.0%増)へ、営業利益を310億円から210億円(同64.7%減)へ、純利益を150億円から100億円(同68.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。消費者の環境意識向上にともなってグローバルで缶材、自動車材を中心としたアルミニウム素材の需要は増加しているものの、足もとのアルミ地金価格が想定よりも下落しており、棚卸資産の影響による収益の悪化が見込まれるという。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4897億5800万円(前年同期比34.2%増)、営業利益214億7200万円(同28.1%減)、純利益152億1300万円(同12.1%減)だった。

■ダイキン工業 <6367>  21,930円  -1,195 円 (-5.2%)  本日終値
 ダイキン工業<6367>は3日ぶり反落。下落率は一時4%を超えた。8日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。最終利益の見通しは2300億円から2350億円(前期比7.9%増)に引き上げたものの、市場予想を下回る見通しとなったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。売上高の予想は3兆4800億円から3兆7600億円(同20.9%増)に上方修正した。4~9月期の連結業績は計画に対し上振れで着地した。これまでの実績を踏まえたうえで、売価施策やコストダウンの成果なども見込み、今期の業績予想に反映した。また、期末配当予想は前期比10円増配の120円(従来の予想は100円)に増額。年間では同20円増配の220円(同200円)に見直した。

■キッズウェル・バイオ <4584>  310円  +80 円 (+34.8%) ストップ高   本日終値
 キッズウェル・バイオ<4584>に買い人気集中、前日比80円高はストップ高となる310円に買われた。北海道大学発の創薬ベンチャーでバイオ後続品のほか再生医療などにも展開する。投資先行型企業で足もとの業績は赤字が続いているが、8日取引終了後に発表した23年3月期上期(22年4~9月)決算は営業損益が1100万円と黒字化した。これを材料視する形で投資資金が攻勢をかけている。なお、同社は今週明け7日に浜松医科大学との協働で進めていた次世代型SHEDを用いた脳腫瘍に対する新規治療法に関する論文を発表し、良好な研究成果が示唆されたことを発表、これを受け急騰した経緯がありマーケットでも注目度が高まっていた。

■東京特殊電線 <5807>  2,715円  +500 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値
 東京特殊電線<5807>がストップ高。8日の取引終了後、TTCホールディングス(東京都千代田区)が東特線に対し、非公開化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格を1株5660円としており、これにサヤ寄せする格好となっている。TTCホールディングスは同TOBを通じた東特線株の取得を目的として設立された会社で、米投資会社カーライル・グループ<CG>が運用するTTC Holdingsがその発行済み株式のすべてを所有する。買い付け予定数は674万3060株(下限449万5400株、上限設定なし)で、買い付け期間は11月9日から12月21日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ブティックス <9272>  3,350円  +502 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値
 ブティックス<9272>はストップ高の水準となる3350円に買われた。8日取引終了後に発表した23年3月期第2四半期累計(4~9月)の決算は、売上高が前年同期比54.8%増の13億4900万円、最終利益が同2.0倍の2億9700万円だった。大幅な増収増益となったほか、通期計画に対する最終利益の進捗率は66%台と高く、これらを評価した買いが入った。展示会事業やM&A仲介事業がいずれも順調に成長した。

●ストップ高銘柄
 多摩川ホールディングス <6838>  870円  +150 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値
 アイペット <7339>  3,390円  +500 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 日医工 <4541>  362円  -80 円 (-18.1%) ストップ安   本日終値
 など、1銘柄

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